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【メルマガ日台共栄:第3484号】 一般社団法人日米台関係研究所が国際シンポジウムを開催 共同声明を発表

2019/05/30

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1>> 一般社団法人日米台関係研究所が国際シンポジウムを開催 共同声明を発表
2>> 日米台関係研究所が国際シンポジウムで発表した「共同声明」
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1>> 一般社団法人日米台関係研究所が国際シンポジウムを開催 共同声明を発表

 一般社団法人日米台関係研究所(渡辺利夫理事長)は昨5月30日、東京・千代田区内のホテルグ
ランドヒル市ヶ谷において国際シンポジウム「日米台安全保障協力の方向性─台湾有事に備えた日
米台の連携」を開催、150人を超える人々が同時通訳のレシーバーを耳に熱心に聴き入った。

 石破茂・衆議院議員、長島昭久・衆議院議員、中西哲・参議院議員、蔡明耀・台北駐日経済文化
代表処副代表なども出席するなか、日本、米国、台湾のパネリスト4人の発表が日本語と英語で行
われ、6項目の「共同声明」が発表された。

 4氏の発表は、金田秀昭氏(岡崎研究所理事)「非伝統的な日米台の安全保障協力は可能」、頼
怡忠氏(台湾シンクタンク副執行長)「中国の圧力に対する台湾のリアクション」、ウォレス・グ
レグソン(元米国防次官補)「台湾問題への米国の協力」、浅野和生氏(平成国際大学教授)「台
湾問題への日本の協力」。

 この発表後、渡辺利夫理事長や4人のパネリストとともに、川村純彦(川村研究所代表)、小野
田治(日本安全保障戦略研究所上席研究員)、渡部悦和(日本戦略研究フォーラムシニアフェ
ロー)、矢野一樹(安全保障懇話会研究員)、林建良(台湾の声編集長)、ジェームス・アワー
(ヴァンダービルト大学名誉教授)、林彦宏(台湾国防部国家安全研究院研究員)、ケリー・ガー
シャネック(戦略国際問題研究所上級参与)、マーク・ストークス(プロジェクト2049研究所事務
局長)、イアン・イーストン(プロジェクト2049研究所研究員)も登壇、15人が壇上に勢ぞろいした。

 ここで、参加者全員に日本語と英語からなる「共同声明」が配布され、川村氏が読み上げて発表
した。この「共同声明」は、非公開で行われた28日と29日午前の討議で採択されたもので、「日米
共催の人道的な地域海洋安全保障訓練への台湾の参加を認めよ」「日台間の公的な『安全保障対
話』を開始せよ」「日本における『日台交流基本法』を制定せよ」など6項目にわたっている。別
途、日本語版をご紹介したい。

 引き続き、安全保障問題に造詣が深い、石破茂・衆議院議員、長島昭久・衆議院議員、中西哲・
参議院議員がシンポジウムへのコメントや安全保障に関してスピーチし、その後、質疑応答が行わ
れた。

 シンポジウム終了後はパネリストたちがそのまま壇上に残り、記者会見に臨んだ。産経新聞、読
売新聞、朝日新聞、NHK,共同通信、内外ニュース、世界日報、民視、自由時報、ロイター通
信、新唐人テレビ、アジアニュースウィークリーなどが取材に訪れた。

 下記に、台湾紙の「自由時報」と産経新聞の記事をご紹介したい。

◆自由時報:日議員將提案 推「日台交流基本法」【5月30日】
 https://news.ltn.com.tw/news/politics/paper/1292373
 *記事の冒頭で「日本李登輝友の会」を主催者としているが、これは誤記。

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日米台関係研究所、合同海洋訓練など6提言
【産経新聞:2019年5月30日】

 日本と米国、台湾の安全保障を扱うシンクタンクとして昨年4月に設立された「日米台関係研究
所」(渡辺利夫理事長)は29日、東京都内でシンポジウムを開き、6項目の提言を盛り込んだ声明
文を発表した。声明文は、日米が人道支援や災害救難を目的とした海洋訓練に台湾を参加させ、将
来的な合同安保訓練への土壌をつくるよう提案。日台や日米台の公的な安保対話を始めることも求
めた。台湾のシンクタンク、遠景基金会の頼怡忠執行長はシンポジウムで、中国の圧力から台湾を
守ることは「民主主義か独裁政治かの問題だ」と述べた。(岡田美月)

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2>> 日米台関係研究所が国際シンポジウムで発表した「共同声明」

【序】

 2019年5月28日〜29日の両日、東京において、国際シンポジウム「日米台安全保障協力の方向性 
― 台湾有事に備えた日米台の連携」が開催された。このシンポジウムは「一般社団法人日米台関
係研究所」の主催により開催され、安全保障に関連する本質的分析ならびに提言を行った。これに
参加した私達、日本、米国ならびに台湾の安全保障分野、台湾問題等に関する専門家、有識者、研
究者たちは、3国の連携をテーマに、率直かつ有益な討議を行なった。

 このシンポジウムの目的は、中国が台湾統一に向けた攻勢を強化し、露骨なまでに台湾への圧力
を強める姿勢を隠さない中、台湾を巡る地域安全保障環境を整え、日米台安全保障協力の方向性を
見出すことにあった。

 とりわけ、安全保障、軍事面における日本、米国ならびに台湾のスペシャリスト同士の、専門的
な見地からの率直かつ集中的な討議は、事柄の性質上、その内容の全てを詳らかに出来るものでは
ないが、極めて有意義かつ時宜を得たものであったことを付言したい。

【台湾を巡る現状を踏まえた日米台安全保障協力の方向性についての基本認識】

 二日間に亘る討議を通じて、私達は台湾を巡る安全保障に関連する様々な見地からの現状認識を
共有した。

 外に向かっては覇権の拡張を押し進め、国内では国民を監視し、圧迫している中国は、周辺諸国
の平和と安全に対する深刻な脅威であり続けている

 とりわけ、アジア太平洋地域において、習近平体制は、「台湾」を彼等にとっての「核心的利
益」のリストの筆頭と位置付け、軍事的手段を含むあらゆる必要な手段を用いてでも台湾を「併
呑」する意志を宣明している。同時に、東シナ海、南シナ海全域において、合法的でない領有権の
主張を続けるとともに、南シナ海においては、既に各種の飛行場や港湾などを建設し、着々と軍事
拠点化を進めている。加えて、宇宙空間、サイバー空間といった新しい領域においても、中国は、
1949年の中華人民共和国建国からの100周年に向けて、軍事的な能力を獲得しつつある。

 一方で、台湾の地理的位置は、海洋の安全にとって極めて重要である。活力ある民主主義の主体
である台湾、日本ならびに米国は、「自由」「民主主義」「人権の尊重」「法の支配」といった普
遍的価値観を共有している。日本と米国の安全保障についての関心事項や価値観は、台湾の人々の
それらとも密接不可分の関係にある。

 台湾の近隣に位置するアセアン諸国、豪州ならびに太平洋島嶼国を含むオセアニア諸国、イン
ド、さらには欧州諸国など、前述の普遍的価値観を共有する諸国との広範な連携・協力を確立する
ことが重要であるとともに、日本、米国、台湾は、安全保障面でのトライアングルの連携・協力を
強化しなければならない。

【具体的政策提言】

 以上のような基本認識の下、本日私達は、日本、米国ならびに台湾の政治的リーダーや、外交、
安全保障分野における政策策定に参画する全ての関係者に以下の提言を行うものである。

1.日米共催の人道的な地域海洋安全保障訓練への台湾の参加を認めよ。

  米国と日本は「ウェスト・リムパック」(環西太平洋合同演習)を共催し、地域における人道
 的な海洋安全保障(HA/DR:人道支援・災害救難、等)協力体制の確立に向けた地域海洋安
 全保障訓練に、人道主義の観点に立ち、地域の欠かすべからざる主要プレーヤーとして、台湾を
 招請する。本訓練を通じ、将来における各種海洋安全保障協同訓練への台湾の参加を醸成する。

2.日台間の公的な「安全保障対話」を開始せよ。

  中国から台湾に対する政治的、外交的な締め付けと軍事的脅迫は、公然と行われ、またその効
 果もより大きくなりつつあることは明らかであり、すでに危険水域に達し、「限界点」に近付い
 ている。日本と台湾は、民主的価値観や安全保障観を共有する運命共同体であり、日本と台湾の
 間での緊密で実効性のある安全保障対話が欠かせない状況となってきた。台湾側からは、日本と
 の協力の強化を切実に求められている。日本は、台湾との間で共有する価値観に基づく安全保障
 面での強い結束をさらに確固にするため、台湾との公的な安全保障対話を開始すべきである。

3.上記2.の実現を前提とした日米台間の公的な「安全保障対話」を開始せよ。

  日本及び台湾の安全保障にとって、米国の政治的、軍事的関与は不可欠のものである。日台間
 の公的な安全保障対話が開始されたなら、直ちに日米台3国間の安全保障対話を開始すべきである。

4.日本における「日台交流基本法」を制定せよ。

  1972年9月の日華断交以来、日本は台湾との関係について法的基礎が皆無となっている。この
 間、日台関係は日本台湾交流協会と台湾日本関係協会の両民間団体間の協定、覚書によって運用
 されてきた。しかし、その協定、覚書が国家によって執行される根拠は、1972年12月の一片の官
 房長官談話のみであり、なんら法的な基礎が存在していない。日台関係の強化のためにも、法治
 国家としての日本は、このような異常事態を早く解消しなければならない。また、覇権主義的姿
 勢を露わにし、南シナ海から太平洋への進出を目指す中国の政治的、軍事的台頭を前に、日台間
 では安全保障に関する対話と協力が喫緊の課題となっているところだが、安全保障について「民
 間協定」による対応では不十分である。現下のアジア太平洋地域ならびに台湾海峡における危険
 が増大する情勢に鑑み、我々は、日本が「日台交流基本法」を一日も早く制定しなければならな
 いと考える。

5.台湾における対日、対米間の協定、覚書を法制化せよ。

  日本と米国の間には日米安全保障条約が存在し、日米相互の防衛体制と能力の基礎を成してい
 る。また、米国の「台湾関係法」が、台湾と米国との関係を律している。これらの極めて重要な
 条約あるいは米国国内法に加えて、日台間および米台間には各種の覚書、協定が結ばれている。
 従って、4.の実現を前提として、台湾は、対日関係および対米関係の協定、覚書の法制化を進
 めることが望まれる。そうすることで、日米台の強固なトライアングルの関係が結ばれ得るので
 ある。

6.中国による、日米の安全保障同盟や台湾の民主主義と自由の弱体化を目的とし、これらに好ま
  しくない影響を与えるために行われる一連の工作活動に適切に対処するための、政策、メカニ
  ズムならびに手段・方策を確立せよ。

  中国による地域的ないしグローバルな覇権を目指す際の主要な武器は、その豊富な財源に裏付
 けられた、各種の影響力行使のための工作活動システムである。影響力行使のための工作活動
 は、台湾の人々を分断し、意気消沈させることにより、究極的には台湾を破壊するとともに、日
 本と米国の民主主義や中国の覇権に抵抗する能力を弱体化するために企画立案されたものであ
 る。この現に存在する脅威を成功裡に阻止するためのこれまでの努力や組織的な対応、資源の配
 分は決して十分とは言えない。

【結語】

 アジア太平洋地域におけるバランスオブパワーは、仮に中国による攻撃的かつ地域を不安定化し
ようとする行動が阻止されなければ、間違いなく、中国優位の方向に傾いている。中国の野心は明
白である。共産党独裁体制を堅持し、力をもってまずは地域覇権、次いでグローバルな覇権の掌握
に乗り出すという確固たる意志である。台湾の「併呑」こそが、中国にとって、覇権的な野心を達
成する上で不可欠のものとなる。

 台湾は、中国の海洋進出、軍事的・政治的拡張の中心を成すものである。もし台湾が中国の手に
落ちれば、アジア太平洋においてかろうじて維持されているバランスは一挙に崩れる。日本はその
生存、そして自由・民主主義も脅かされることとなろう。この地域における米国の影響力も大幅に
減ずることとなろう。

 しかし、逆にみれば、台湾ならびにその周辺海域は、中国の覇権掌握の成否を左右する「喉元」
でもある。日米台が共同してこの地域を守り切ることができれば、中国の覇権掌握の野心は挫折す
るか、もしくはその達成は相当に遠のくに違いない。

 中国の攻撃的行動は、台湾にとって、民主主義と自由に対する深刻な脅威をもたらしている。国
際社会は、台湾の戦略的な重要性を再び強調することを含め、これに対応しようとしている。日本
と台湾は共通の価値観と共通の安全保障上の脅威を共有している。

 日本と日本人は、この認識に立って、同盟国米国とともに台湾の民主主義を物心両面から支えな
ければならない。「台湾有事」に際しては、日米台三者の連携をもって、断固これを阻止しなけれ
ばならない。仮に、これを抑止することが出来なかったとしても、断固としてこれを食い止めなけ
ればならない。

 今回の国際シンポジウムで提起された6つの具体的提言が、一日も早く陽の目をみることを心か
ら願うものである。

 令和元年5月29日

        国際シンポジウム「日米台安全保障協力の方向性」参加者を代表して
                     一般社団法人日米台関係研究所 理事長 渡辺利夫

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