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【メルマガ日台共栄:第3282号】 知る喜びを分かち合う――作家・コーディネーター 片倉真理  馬場 克樹(シンガーソングライター)

2018/08/21

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1>> 知る喜びを分かち合う――作家・コーディネーター 片倉真理  馬場 克樹(シンガーソングライター)
2>> 9月30日投開票の沖縄県議補選に石垣市の大浜一郎氏が出馬表明
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1>> 知る喜びを分かち合う――作家・コーディネーター 片倉真理  馬場 克樹(シンガーソングライター)

【nippon.com「台湾で根を下ろした日本人シリーズ」:2018年8月19日】
https://www.nippon.com/ja/column/g00566/

片倉 真理 KATAKURA Mari
台湾在住作家、コーディネーター。メディア取材のコーディネーションの傍ら自身も筆を執り続
け、2018年4月に台湾生活19年間の集大成として、日本では初の単著となる『台湾探見―ちょっぴり
ディープに台湾(フォルモサ)体験』(ウェッジ)を出版。さらに深く台湾を知りたいという多く
の読者からの支持を集めている。

              ◇     ◇     ◇

 片倉真理の作品は、自身が体感した台湾を知る喜びを読者と分かち合いたいという思いにあふれ
ている。台湾史研究家で作家の夫、片倉佳史の取材に同行して台湾各地の伝統行事を体験し、日本
統治時代の史跡や先住民族の集落を巡るうちに、自らも台湾の魅力を伝える役割を担うようになっ
ていった。

◆できるだけ多くの日本語世代の人々の言葉を記録して伝えていきたい

 片倉が最初に台湾の土を踏んだのは1994年。台湾の民主化が始まって間もない頃だった。その後
も何度か旅行で訪れたことはあったが、台湾に本格的に拠点を移したのは、大学の合気道サークル
の先輩で、97年に既に台湾に居を構えていた佳史との結婚がきっかけだった。99年のことだった。

 その頃、台湾に対する知識はほぼ皆無に等しかったと片倉は振り返る。当時の日本では台湾を紹
介する書籍が限られ、テレビ番組などで取り上げられることもまれだった。しかし、夫の取材に同
行して台湾各地の伝統行事に参加し、日本統治時代の史跡や先住民族の集落を訪ね、現地の古老か
ら話を聞くうちに、台湾の魅力にはまっていく。台湾を知れば知るほど、この島は新鮮な驚きを彼
女に与えてくれた。

「台東の太麻里郷の先住民族の集落を初めて訪れた時のことでした。そこに住んでいたおじいさん
が、半世紀ぶりに日本人に会ったと言って、流ちょうな日本語で話し始めたのです。日本語を話し
たい、自分たちの歴史を知ってほしいという気持ちに満ちあふれていました。さらに驚いたのは、
そのおじいさんの子どもたちが、自分の親が日本語をこれだけ自在に操れる事実を全く知らなかっ
たことでした。この世代間のギャップに疑問を思ったことが、台湾をもっと知りたい原点になりま
した」

 日本の敗戦と中華民国による台湾の接収、二二八事件の発生とその後の白色テロの時代、戒厳令
が敷かれ、学校教育の現場では日本語はもちろん、母語である現地語を話すことさえ禁じられた台
湾の戦後史。こんなに日本に近く、行き来もある場所なのに自分の知らないことばかりだった。教
科書では習うことのなかった歴史を、台湾各地で出会った日本語世代のお年寄りから教わることと
なった。折しも陳水扁総統が誕生し、長らく封印されてきた過去をようやく誰もが語れる時代とも
重なった。

「政治犯として緑島に収容されていた老人が、淡々と昔のことを語ってくださったことがありまし
た。当事者としての深い悲しみの中にも、感情を抑え自分の運命を静かに受け入れている姿に胸を
打たれました。こうした先人の知恵や経験を自分たちだけで聞くのはもったいない、より多くの
方々と共有していかなければならないと、思いを強くしました」

 できるだけ多くの日本語世代の人々と交流し、その言葉を記録し、より多くの人に伝えていくこ
とが自分たちの使命ではなかろうか。既に高齢となった日本語世代の人々から直接話を聞ける時間
は、それほど多く残されているわけではない。2017年、夫が「台湾を学ぶ会」を立ち上げた。日本
にいる台湾に関心のある人々と、自分たちが台湾で学んだ知識や経験を分かち合うこの活動を全面
的にサポートし始めたのもそんな思いからだった。

◆日本語世代の孫たちにも注目

 片倉は日本語世代の孫たちの動向にも注目している。日本語世代が、「愛日」という表現で自分
たちの生きた日本統治時代を主観的に語る傾向があるのに対し、現在の30〜40代前半の孫の世代
は、より客観的にその時代を捉えようとしている。そして、台湾人としての自らのアイデンティ
ティーを模索する中で、祖父母の生きた時代にその源流を見出していると片倉は考える。

「高雄で季刊誌『薫風』を主宰する姚銘偉(よう・めいい)さんは、兵役時代に台湾の歴史に関心
を持ち始め、日本統治時代も台湾史の一部であるという考えに行き着いた方です。昨今、台湾各地
で見られる日本統治時代の建築物の保存の動きも、日本が好きだからそうするのではなく、自分た
ちの郷土に刻まれた歴史を残すという文脈で捉えています。これは非常に健全な方向です。彼らの
世代は『知日』の体を採りながらも、その実は『知台』なのです」

 戦前、台北市にあった建成小学校の同窓会に「建成会」という組織がある。2年前に台北市で会
合を開いたところ、地元から200人以上の参加があった。日本語世代に混じって30〜40代の知台世
代が多数参集した。彼らの親の世代までは、「族群(エスニックグループ。先住民族、ホーロー
人、客家人、外省人の四つに分類)」意識が強く、時には族群間の対立を生み出すこともあった。
今もこの枠組みは存在するが、知台世代の多くは、ある概念を共有すれば人々が一つにまとまるこ
とは可能だと考えている。

「『土生土長』、すなわちこの土地で生まれ育った人たちは、みんな台湾人であるという概念で
す。戦後70年以上が過ぎ、本省人と外省人の通婚も進み、4年前に『太陽花学運(ひまわり学生運
動)』を主導した『天然独(自分が生まれた時からそもそも台湾は独立した国であるという考
え)』の世代も台頭してきています。今のトレンドや文化を引っ張っているのも、知台世代とそれ
に続く彼らなのです」

 台湾では「自分たちの文化とは何か」という問いを模索する時期が長らく続いた。だが、今では
この問いに対して、台北101や故宮博物院だけではなく、祖父母の家の壁や床にあったタイルや、
アパートの窓枠、さらにはレトロな花模様の布など、この土地にあるあらゆるものが台湾文化なの
だと、世界に向かって堂々と発信できる時代になったと知台世代は感じている。また、これらをデ
ザイン化し、店名や商品にさり気なく、おしゃれに入れ込むのがトレンドにもなっているという。

◆徹底した取材が読者を魅了

 東日本大震災以降、日本人の台湾に対する関心は飛躍的に高まった。台湾を訪れるリピーターも
急増し、これまでの台北とその近郊、高雄、台中といった定番の観光地だけでは飽き足らず、地方
へと足を延ばす層も着実に増えている。特にここ数年は台南がブームで、台南を特集した単行本や
ガイドブック、雑誌が多数出版されている。台湾の地方都市の魅力について、片倉はこう語っている。

「その土地ごとに漂う異なる空気感が好きなのです。例えば、嘉義という街は、これまでは台北か
ら高雄や台南に向かう通過点にしか過ぎませんでしたが、実際に散策してみると『嘉義スタイル』
と呼ぶべき独特な文化があることに気付きます。嘉義で『鶏肉飯』といえば、鶏肉ではなくて七面
鳥の肉。『涼麺』と呼ばれる常温の汁なし麺は、他の土地ではごまだれが一般的ですが、嘉義では
さらにマヨネーズが載っています。豆乳に豆花を入れたデザート『豆漿豆花』も、実は嘉義が発祥
です」

 片倉の関心は都市だけに留まらない。観光ガイドブックでは取り上げられることのなかった小さ
な町や村にも、温かな眼差しを向けている。雲林県の土庫鎮の媽祖廟には、日本統治時代に群馬県
の吉祥寺から持ち込まれた観音像が一緒に祭られている、彰化県の社頭郷の駅前には、この地の地
場産業の靴下の博物館がある、苗栗県白沙屯を拠点とする媽祖巡礼では、媽祖像の乗るみこしを衛
星利用測位システム(GPS)で追跡できるなど、そのネタは尽きない。そして取材する片倉のそば
には、カメラを構える夫の姿がある。新著の『台湾探見―ちょっぴりディープに台湾(フォルモ
サ)体験』でも、写真は夫が担当した。

「夫は物書きの先輩であり、良きアドバイザーでもあります。同じ事象でも2人の見る角度が違う
ので、かえって気付きを与えてくれ、自分の視野を広げてくれます。文章に合わせて写真を撮って
くれるのも心強いです」

 年配者への取材の現場では、同性同士の方が心を許して話してくれることも多いという。相互補
完できることがペアで取材することの強みでもあり、まさに「水魚の交わり」を地で行く2人の姿
がそこにある。民間企業の営業畑から、特に大きな決意もなく、台湾に足を踏み入れてしまったと
いう片倉だが、台湾生活術の極意をこんな表現で語ってくれた。

「台湾では流れに任せることです。気負わずに一つ一つのご縁を大切にし、時には日本人が重きを
置く計画性やこだわりをいったん手放してみるのも必要です。雑誌やデザイナーショップを展開す
る『小日子』のオーナーの劉冠吟(りゅう・かんぎん)さんの言葉ですが、『新しいことに挑んで
失敗したことよりも、台湾では挑戦したことを褒めたたえる』というのが、この土地の空気感なの
です」

 片倉は「台湾は誰かにその魅力を伝えたくなるパワーを秘めた土地」と繰り返し述べている。外
国人でも旅人でも受け入れてくれる敷居の低さと懐の深さ。知りたい問いへの答えに確実にたどり
着ける心地良さ。こうした魅力を前面に押し出しながらも、片倉の筆は一つ一つのテーマを丁寧に
掘り下げ、紹介した店の裏側に潜む店主の思い、その土地に暮らす人々の郷土への思い、読者がそ
の土地の空気感を知るために役立つヒントなどを次々と描き出していく。そして、彼女の文章から
は、一貫して台湾という土地とそこに暮らす人々への深い共感と愛情を感じ取ることができるはず
だ。最後に座右の銘を聞いてみた。

「警察用語で私たち夫妻がモットーとしていることですが、『現場百回(げんじょうひゃっか
い)』という言葉です。現場に何回も行って初めて見えてくるものがあるのです。新著の書名『台
湾探見』の『見』にも、そんな思いが込められています」

 徹底した現場主義の取材と書き手の豊かな感性に裏打ちされ、「台湾を知る喜び、学ぶ楽しさを
分かち合う」ことを旨とする片倉の作品は、これからも台湾を知りたがっているファンの心をくす
ぐり続けることだろう。次回作が今から待ち遠しい。

              ◇     ◇     ◇

馬場 克樹(ばば・まさき)
シンガーソングライター。1963年仙台市生まれ。国際交流基金日中交流センター事務局次長、財団
法人交流協会台北事務所文化室長を歴任。退職後、2013年台湾で蒲公英音楽交流有限公司を設立。
「八得力(Battery)」でボーカルとギターを担当。ソングライターや俳優としても活動する。代
表曲には映画『光にふれる(原題:逆光飛翔)』の主題歌で、台湾金曲奨最優秀女性ボーカリスト
の蔡健雅(タニア・チュア)が歌った「很靠近海(海のそばで)」がある

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2>> 9月30日投開票の沖縄県議補選に石垣市の大浜一郎氏が出馬表明

 沖縄県知事の翁長雄志(おなが・たけし)氏が現職中の8月8日に死去したことに伴い、知事選挙
の投開票が9月30日に予定されている。この知事選に合わせ、沖縄県議会議員の補欠選挙がうるま
市選挙区、石垣市選挙区(各定数1)で同日に行われる予定だ。

 石垣市選挙区では、自民党石垣市支部が公認申請を決定している石垣エスエスグループ代表取締
役社長の大浜一郎氏が8月18日、石垣市内のホテルで出馬を表明する記者会見を行った。

 2016年9月、李登輝元総統が石垣市を訪問されたのは「李登輝先生沖縄県石垣市招聘事業実行委
員会」の招聘によるもので、代表世話人は全国青年市長会会長をつとめていた吉田信解・埼玉県本
庄市長、副代表世話人は全国青年市長会副会長だった中山義隆・沖縄県石垣市長で、実行委員会の
中核は八重山経済人会議の方々が担った。

 八重山経済人会議の代表幹事が大浜一郎(おおはま・いちろう)氏で、見事な統率力を示し、石
垣ご訪問を成功裡に導いた。このご縁により、大浜氏は2017年3月に本会理事に就任し、また国内
26番目の支部として本会の沖縄県支部がその年の10月に設立された折は支部長についている。

 下記に、大浜氏が出馬表明した記者会見について地元紙の「八重山毎日新聞」が報じているので
ご紹介したい。

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大浜氏が出馬表明 「不屈の覚悟で再挑戦」
【八重山毎日新聞:2018年8月19日】
http://www.y-mainichi.co.jp/news/34014/
写真:県議補選に立候補することを表明する大浜一郎氏(前列中)=18日夜、南の美ら花ホテルミヤヒラ

 9月30日の県知事選と同時に行われる県議補選(9月21日告示)の石垣市区(欠員1)で、自民党
石垣市支部(石垣亨支部長)が公認申請を決定している会社代表の大浜一郎氏(56)は18日夕、市
内ホテルで会見し、「不屈の覚悟で再挑戦する」と述べ、正式に出馬を表明した。県知事選立候補
予定者、前宜野湾市長の佐喜真淳氏とのセット戦術を打ち出した。米軍普天間基地の辺野古移設の
是非については明言を避け、「佐喜真氏と政策をすり合わせたい」と述べるにとどめた。石垣島へ
の陸上自衛隊配備計画については容認する考えを示した。

 大浜氏は出馬を決意した理由について6年前に出馬した県議選に言及、「期待に応えることがで
きず、再び挑むことは控えるべきだと考えていたが、民主的で公明公正な候補者選考委員会で、多
くの委員から推薦をいただいたことに対し深く熟慮した。その思いに応えることが私に与えられた
運命であるなら、決して逃げないとの決意を固めた」と述べた。

 その上で「最大の選挙戦は県知事選。県政を私たちの元へ取り戻す選挙。保守本流の佐喜真氏を
絶対に勝利に導かなくてはならない。佐喜真県政を支える一人になるためにもセットの戦いを必ず
や勝ち取りたい」と決意を語った。

 「志と考動」を政治信条に、「元気ではつらつとした島々づくり」をスローガンに掲げ、2021年
度末に期限を迎える一括交付金以降の政策議論を「一丁目一番地」と強調。「八重山をナショナル
ブランドへ導く政策の実現のため、離島政策に配慮した新しい沖縄政策の策定に積極的に関与して
いく」と訴えた。

 大浜氏の表明に先立ち、石垣支部長、中山義隆市長、佐喜真氏、自民党県連会長代行の翁長政俊
県議があいさつ。翁長県議は「来週にも公認決定が下りるだろう」との見通しを示した。大浜氏は
公明党、日本維新会の会に推薦を依頼する予定。

            ◇     ◇     ◇

大浜一郎(おおはま・いちろう)氏。
1962年3月7日生まれ。石垣市石垣出身。青山学院大学経済学部卒。(株)石垣エスエスグループ代表
取締役社長。97年から八重山経済人会議代表幹事。99年に日本青年会議所沖縄地区協議会長、2000
年に八重山青年会議所理事長。

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・2014年 李登輝元総統ご来日(2014年9月19日〜25日)
・片倉佳史先生講演録「今こそ考えたい、日本と台湾の絆」(2013年12月23日)
・渡部昇一先生講演録「集団的自衛権の確立と台湾」(2013年3月24日)
・野口健先生講演録「台湾からの再出発」(2010年12月23日)
・許世楷駐日代表ご夫妻送別会(2008年6月1日)
・2007年 李登輝前総統来日特集「奥の細道」探訪の旅(2007年5月30日〜6月10日)
・2004年 李登輝前総統来日特集(2004年12月27日〜2005年1月2日)
・許世楷先生講演録「台湾の現状と日台関係の展望」(2005年4月3日)
・盧千恵先生講演録「私と世界人権宣言─深い日本との関わり」(2004年12月23日)
・許世楷新駐日代表歓迎会(2004年7月18日)
・平成15年 日台共栄の夕べ(2003年11月30日)
・中嶋嶺雄先生講演録「台湾の将来と日本」(2003年6月1日)
・日本李登輝友の会設立総会(2002年12月15日)

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