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【メルマガ日台共栄:第3130号】 激化する「米中海戦」、日本はどう処すべきか  徳地 秀士(初代防衛審議官)

2018/01/30

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1>> 激化する「米中海戦」、日本はどう処すべきか  徳地 秀士(初代防衛審議官)
2>> 2017年の日本からの訪台者数は前年並みの189万5,546人
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1>> 激化する「米中海戦」、日本はどう処すべきか  徳地 秀士(初代防衛審議官)

【東洋経済オンライン:2018年1月29日】
http://toyokeizai.net/articles/-/205799

 1月11日、中国海軍の原子力潜水艦が尖閣諸島沖の接続水域を潜没航行し、日本政府が中国へ抗
議する事態となった。年々エスカレートしている中国の海洋進出。その驚くべき実態を描いた本
『米中海戦はもう始まっている』(原書名:CRASHBACK)が発売された。

 「米中は現在、西太平洋上で戦争状態にある」という一文で始まる本書は、東シナ海や南シナ海
で起きた米中海上事件の知られざる全貌を描き出している。中国機に体当たりされた米軍機が操縦
不能に陥った「海南島事件」や、米軍艦が公海上で中国船団に包囲された「インペッカブル事件」
など、衝突事件の現場では唖然とするような事態が起きている。
本書を、初代の防衛審議官を務めた徳地秀士(とくち・ひでし)氏が読み解いた。その解説の全文
を掲載する。

◆中国―アメリカ間でこの15年に起きた海上事件の数々

 中国は領土の防衛、台湾の独立阻止、独自の領有権主張の強化といった目標に加え、天然資源な
どの海洋権益獲得、海上交通路の確保などを目標に、東シナ海、南シナ海、そしてインド洋やさら
にその先まで海洋進出している。本書で描かれるのは、そうした進出を続ける中国と、アジア太平
洋地域という、海を主体とする広大な地域でプレゼンスを維持するアメリカとの間で実際に起き
た、この15年ほどの非常に緊迫した海上事件の数々である。

 本書のタイトルは『米中海戦はもう始まっている』だが、序章ではっきりと述べられているよう
に、これは「温かい戦争」という新しい「戦争」の形を指している。かつてアメリカとソ連の間で
繰り広げられた「冷たい戦争」では、アメリカはソ連を封じ込め、孤立させることによって崩壊に
導くことを戦略としていたが、今の中国に対してそのような戦略をとることはできない。

 それは、中国が世界第2位の経済大国となり、アジア太平洋地域の経済が中国をハブとしている
からというだけではない。グローバリゼーションは国際社会をボーダーレスな「地球社会」に変化
させつつある。その「地球社会」におけるグローバリゼーションの負の側面(たとえば国際テロ、
海賊などの非伝統的な課題)に対応するうえで、中国はアメリカにとっても重要なパートナーに
なっているのである。たとえば、アフリカのソマリア沖アデン湾においては、中国も日米をはじめ
とする多くの国々の海上部隊とともに、海賊対策の任務に当たっている。

 その一方で、中国は国際社会の確立されたルールを無視して、海洋進出をエスカレートさせてい
る。本書は、海上における米中衝突の事例を具体的に描くことで、そうした「温かい戦争」の実像
を示してくれる、優れたドキュメントだ。

 2017年10月に開催された中国の第19回共産党大会の政治報告において、習近平総書記は、「南シ
ナ海における島嶼の建設」や「海上の諸利益の擁護」を過去5年間の成果として挙げ、また中国軍
を「今世紀中葉までに世界一流の軍隊にするよう努める」とした。

 そのような中で、地域の安定と海洋の秩序回復のために日本が果たすべき役割は大きい。そもそ
も、日本は地理的に、中国の海洋進出の直接的な影響を受ける数少ない国の1つである。国土の東
西に海のあるロシアなどとは異なり、中国の海洋進出は必然的に東の海に向かう。つまり日本は、
海洋進出を狙う中国にとって正面に立ちはだかっている壁のような位置にあるのだ。

 本書の第5章でも紹介されている、尖閣諸島沖で中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した2010
年の事件や、中国海軍のフリゲート艦が海上自衛隊の護衛艦に火器管制レーダーを照射した2013年
の事件は、今も記憶に新しい。では、こうした東アジアの海における中国の動きに対して日本はど
う対応すべきか。本稿では、3つの点に絞って述べていきたい。

◆中国は力の空白に乗じて南シナ海に進出している

 第一は、日米同盟の強化である。日米同盟は海洋国家の同盟であり、また日本の安全保障の基軸
をなすものである。海洋の自由は、日米両国の共通利益である。このことが変わることはないし、
今後も日本がこの地域におけるアメリカの最重要パートナーであり続けるということにも変わりは
ない。

 では、日米同盟の強化として何をすべきか。南シナ海の歴史をさかのぼれば、中国は力の空白に
乗じて南シナ海に進出していることがわかる。1950年代、フランスが東南アジアから撤退した後、
中国は西沙諸島の半分を占拠し、1970年代にアメリカが南ベトナムから撤退すると、西沙諸島全域
を支配した。1980年代にはベトナムにおけるソ連軍の縮小の後、南沙諸島に進出し、1990年代には
アメリカ軍がフィリピンから撤退した後にミスチーフ礁を占拠、さらに2000年代には南シナ海南部
に進出している。

 本書ではその後、すなわち2000年代以降の中国の海洋進出が描かれているが、なかでも第9章に
詳しく書かれている南シナ海の状況と比べれば、尖閣諸島を含む東シナ海では、中国の行動は不当
なものではあっても、烈度は相対的に低いように見える。

 それは、東シナ海においては海上保安庁と自衛隊、そしてその背後にはアメリカのプレゼンスが
あるからである。重要なのは、今後も引き続きすきを作らないことだ。日本はアメリカ軍のプレゼ
ンスの強化をしっかりと支え、また、日本自身の体制も強化していかなければならない。

 今、アメリカ側のトップにいるのはトランプ大統領である。そのトランプ政権の安全保障政策
は、これまでの歴代政権がとってきた同盟重視の政策に回帰しつつあるとみてよい。2017年12月18
日に発表されたばかりの国家安全保障戦略でも、トランプ政権は「同盟諸国とパートナーは、アメ
リカの偉大な強みである」としている。

 本書では、オバマ政権における親中路線と対中強硬路線との対立が描かれているが、歴代政権を
振り返っても、アメリカの対中政策は1つの政権内で融和路線から強硬路線へ、そしてその逆へと
大きく振れることも珍しくない。トランプ政権もまた融和一辺倒でもなければ強硬一辺倒でもない
であろうが、戦後アメリカを中心に築かれてきたリベラルな国際秩序に対して中国が挑戦し、その
一端が東アジアの海において表れているという現実を前にして、海洋国家アメリカが進むべき方向
性はおのずと明らかである。

 第二に、海洋安全保障のための日本の能力強化は必須である。それは、日米同盟強化の前提とも
言える重要事項である。日本周辺の海空域の安全確保、島嶼部の防衛、海上交通の安全確保などの
ために、防衛力を総合的に充実させていくことは急務である。

 また、海洋安全保障の強化のためには、防衛力だけではなく、海上保安庁の能力と態勢、そして
自衛隊と海上保安庁の連携のさらなる強化も必要である。日本の海上保安庁は海における警察機関
であり、軍事的な役割を果たす組織ではない。しかしながら、中国における海上保安庁に相当する
機関、海警局は、海における警察機関であるだけでなく、中国人民解放軍の海軍を補完する準軍隊
であると考えられている。

 現在、中国は、海警局の船舶の勢力増強を急速に進めている。大型の巡視船の数でみると、数年
前までは海上保安庁のほうがまさっていたが、今では海警局のほうがはるかに多く、今後もその差
は開いていくとみられている。

 仮に東シナ海において、海警局の船舶が日本の領海に侵入してきた場合、日本側はまず海上保安
庁が対応する。しかし、中国側は海警局の船舶のままでも、警察機関としての武器使用権限を超え
て、軍隊としての武力行使ができてしまう。もちろん違法に侵入してきた船舶による勝手な武力行
使が許されるわけはない。だが、それが現実に起こったとき、武力行使に対応するためには、日本
は海上保安庁の能力や権限がこのままだと、早い段階で自衛隊を出動させなければならなくなる。
すると、日本が先に軍事組織を投入して、緊張のレベルを上げた形になってしまう。少なくとも、
そのような外形を作り出してしまうのだ。

 こうしたことを防ぐためにも、海上保安庁の強化は必要である。海上保安庁の機能、性格、権限
について、中国の海洋進出という新たな現実を目の前にしている今、抜本的に考え直す必要がある
のではないか。

◆米中間には軍トップが話し合う正式なチャンネルがある

 第三に、日中間の危機管理のチャンネルを確立しなければならない。本書では、アメリカ海軍の
グリーナート大将と中国海軍の呉勝利上将(大将)がビデオ会議で直接対話する場面が出てくる
が、これは彼らが個人的に特別な関係を築いているということではない。米中間にはそうした海軍
のトップ同士が話し合う正式なチャンネルがあるということなのだ。一方、残念ながら、日中間で
そうしたパイプが構築できているという話を耳にしたことはない。中国との間で偶発的に不測の事
態が生じてしまったときに、そのようなチャンネルがあるかないかで、その後の事態の行方は大き
く変わってくるはずだ。

 最後に、現在日本のみならず世界の大きな注目の的になっている北朝鮮の核・ミサイル問題につ
いても言及しておきたい。海洋の自由を阻害する中国の動きも、北朝鮮の核・ミサイル開発も、と
もに確立した国際秩序に対する重大な挑戦である。どちらも北東アジアだけの問題ではなく、世界
全体の問題である。また、どちらかの問題の解決のために他方の問題の解決が犠牲になってよいと
いうようなものでもない。とはいえ、いずれの課題についても、短期的な解決策があるとは思えな
い。どちらもきわめて困難な問題である。

 北朝鮮は、1991年の朝鮮半島非核化に関する南北合意に違反し、1994年の米朝枠組み合意を破
り、2005年の六者会合の共同声明に違背し、国際社会の強い反対にもかかわらず、一貫して核兵器
の開発を進めるとともに、弾道ミサイルの開発も進めてきた。トランプ政権は、これまでの政権に
はない強い態度でこの問題に対処しようとしている。

 しかしながら、先述したように、これは北朝鮮と国際社会全体との間の問題であり、北朝鮮に対
してさらに圧力をかけていくためには、中国の役割も不可欠である。北朝鮮が核弾頭を備えたミサ
イルを保有することになれば、それは中国にとっても脅威となる。そのことは中国も認識している
はずだ。しかし中国は、強い圧力をかけた結果、朝鮮半島において混乱が起こり、難民が中朝国境
を越えて自国に押し寄せてくることを強く警戒している。また、アメリカの影響力とアメリカ軍の
プレゼンスが朝鮮半島全体に及ぶことについても強く警戒している。そしてなにより、中国と北朝
鮮は今も同盟関係にあるのだ。

 2017年9月11日の国連安保理決議第2375号の成立に至る過程でも、制裁の度合いを薄めたのは中
国である。中国は「圧力」より「対話」に重点を置いており、日本やアメリカとの立場の違いは明
らかである。ここでも国際社会は、中国との困難な対応を迫られているのである。

              ◇     ◇     ◇

徳地秀士(とくち・ひでし)
静岡県出身。1979年(昭54年)東大法学部を卒業後、防衛庁入庁。経理装備局長や防衛政策局長を
歴任後、2014年7月、防衛省に新設された次官級の初代防衛審議官に就任。政策研究大学院大学シ
ニア・フェロー。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
2>> 2017年の日本からの訪台者数は前年並みの189万5,546人

 台湾観光協会東京事務所副所長の陳淑華氏が明かしたところによれば、2017年に台湾を訪問した
日本人旅行者数は前年並みの189万5,546人だったという。これは、日本旅行業協会のアウトバウン
ド促進協議会が1月26日に開催した商品企画担当者向けのセミナーの席でのことだったそうだ。

 陳副所長によれば「当初は220万人をめざしていたが、台湾からの訪日旅行者数の増加による日
本人向け航空座席の減少や、運賃の値上げなどにより伸び悩んだ」という。「トラベルビジョン」
が伝えているので下記にご紹介したい。

 ちなみに、日本政府観光局は1月16日に訪日外客数を発表、台湾からは昨年の416万7,512人を約
40万人(9.5%)上回る456万4,100人となり、昨年の過去最高を上回っている。

・2013年:221万0,821人(50.8%増)
・2014年:282万9,821人(27.9%増)
・2015年:367万7,075人(29.9%増)
・2016年:416万7,512人(13.3%増)
・2017年:456万4,100人(9.51%増)

 一方、日本からの訪台者数は昨年並の微減で、2013年以降は下記のとおり。日本旅行業協会海外
旅行推進部担当副部長の酒井秀則氏は「世界遺産級 台湾30選」を活用して200万人を達成したいと
している。

・2013年:142万1,550人(3.01%減)
・2014年:163万4,790人(15.0%増)
・2015年:162万7,229人(0.46%減)
・2016年:189万5,702人(16.5%増)
・2017年:189万5,546人(0.99%減)

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「台湾30選」で日本人200万人台へ−今年のテーマは「海と湾」
【トラベルビジョン:2018年1月28日】
http://www.travelvision.jp/news/detail.php?id=80554

 日本旅行業協会(JATA)のアウトバウンド促進協議会(JOTC)は1月26日、同会が昨年12月に発
表した「世界遺産級 台湾30選」をテーマに、商品企画担当者向けのセミナーを開催した。「台湾
30選」はJATAが15年に選定した「ヨーロッパの美しい村30選」などを参考に、台湾の新たなエリア
や観光素材の発掘と商品化をめざして選定したもの。JATA海外旅行推進部担当副部長の酒井秀則氏
は「レジャーマーケットにおいて、台湾はハワイに並ぶメジャーな観光地となった。30選を活用
し、日本人旅行者数200万人の達成に向けて商品化してほしい」と旅行会社に呼びかけた。

 セミナーの講師を務めた台湾観光協会東京事務所副所長の陳淑華氏は本誌の取材に応えて「2018
年は日本人旅行者数200万人を現実的な目標としたい」とコメント。「『台湾30選』のアピールを
強化して台北に一極集中する現状を変えたい。数年に渡り長期的に取り組む」と意欲を示した。台
湾観光協会によれば、17年の訪台日本人旅行者数は前年並みの189万5546人。陳氏によれば、当初
は220万人をめざしていたが、台湾からの訪日旅行者数の増加による日本人向け航空座席の減少
や、運賃の値上げなどにより伸び悩んだという。

 18年は「『世界遺産級』という言葉をフックに、新たな素材として『台湾30選』を消費者にア
ピールし、興味を持ってもらいたい」との考え。「台湾30選」関連の広告展開やフォトコンテスト
の開催を検討するとともに、旅行会社に対しては、台北の定番観光を除いた「台湾30選」関連ツ
アーのサポートもおこなうという。

 同協会や旅行会社などによる「台湾30選」選定のための実行委員会は、2月中旬を目途に今後の
プロモーションや、旅行会社への支援策などについて検討する予定。JOTCの公式サイト内に旅行会
社向けのページを設け、写真やロゴマークなどを提供するという。

 この日のセミナーでは陳氏が、今年の観光テーマを「海湾旅行年」とし、港湾や海にちなんだ台
湾周辺の10の島々に加え、「水」を共通点として海や湖などに関係した観光地まで幅広くアピール
することを説明。合わせて「台湾30選」についても、特に「海湾旅行」にちなんだ14ヶ所をアピー
ルする考えを示した。例えば台中の「高美湿地」は「第2のウユニ塩湖と呼ばれる絶景」として紹
介し、周辺の台中公園や虹村などの観光スポットと組み合わせてのツアー化を提案する。

 このほか、台湾本島の西に位置する澎湖群島の七美島の絶景スポット「ダブルハート」や、連江
県の馬祖島で見られる、海面が青く光る現象「藍眼涙」、NHKの大河ドラマ「西郷どん」に因んだ
素材として、西郷隆盛の息子の菊次郎が日本統治時代に知事として赴任していた「宜蘭設治記念
館」などを訴求。また、19年のテーマを「スロータウン旅行年」、20年を「山脈旅行年」としてい
ることについて述べた上で、関連する観光スポットを紹介した。

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・王明理著『詩集・故郷のひまわり』 *在庫僅少
・李登輝著『李登輝より日本へ 贈る言葉』 *在庫僅少
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・2014年 李登輝元総統ご来日(2014年9月19日〜25日)
・片倉佳史先生講演録「今こそ考えたい、日本と台湾の絆」(2013年12月23日)
・渡部昇一先生講演録「集団的自衛権の確立と台湾」(2013年3月24日)
・野口健先生講演録「台湾からの再出発」(2010年12月23日)
・許世楷駐日代表ご夫妻送別会(2008年6月1日)
・2007年 李登輝前総統来日特集「奥の細道」探訪の旅(2007年5月30日〜6月10日)
・2004年 李登輝前総統来日特集(2004年12月27日〜2005年1月2日)
・許世楷先生講演録「台湾の現状と日台関係の展望」(2005年4月3日)
・盧千恵先生講演録「私と世界人権宣言─深い日本との関わり」(2004年12月23日)
・許世楷新駐日代表歓迎会(2004年7月18日)
・平成15年 日台共栄の夕べ(2003年11月30日)
・中嶋嶺雄先生講演録「台湾の将来と日本」(2003年6月1日)
・日本李登輝友の会設立総会(2002年12月15日)

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