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メールマガジン日台共栄

日本の「生命線」台湾との交流活動や、他では知りえない台湾情報などを、日本李登輝友の会の活動とともに配信するメールマガジン。

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【メルマガ日台共栄:第3082号】 日本文化の再発見と発信が大ブームとなっている台湾  黄 文雄(文明史家)

2017/11/22

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1>> 日本文化の再発見と発信が大ブームとなっている台湾  黄 文雄(文明史家)
2>> 「自転車で国内一周」が台湾で大流行のワケ  一青 妙(エッセイスト・女優)
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 *詳細は本会HP ⇒ http://www.ritouki.jp/index.php/info/20171107/

● 【戸籍問題】 本会のネット署名にご協力を!【第15期:7月1日〜12月31日】
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 *署名に国籍制限はありません。誰でも、世界中どこからでも署名できます。
 *本会署名は、氏名及び住所の記載を要請する請願法に基づいた正式署名です。

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1>> 日本文化の再発見と発信が大ブームとなっている台湾  黄 文雄(文明史家)

【黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」第210号:2017年11月21日号】
http://www.mag2.com/m/0001617134.html

*読みやすさを考慮し、小見出しは本誌編集部で付したことをお断りします。

◆東台湾開発のシンボル「吉野村」

 2015年に台湾でヒットした映画『湾生回家』は、皆さんはご覧になりましたか? 日本統治下の
台湾で生まれた日本人のこと湾生と呼び、彼らの激動人生を振り返ったドキュメンタリーです。

 湾生たちは、日本が日清戦争に勝利し台湾を接収して間もなく、移民募集の呼びかけに応じて日
本での財産を棄てて台湾へ渡りました。そして、荒れ地にバラックというひどい状況を与えられな
がらも、日本人移民たちは真面目に荒れ地を耕し、首狩り族の襲来やマラリアなどの伝染病という
困難も乗り越えて、少しずつ生活の基盤を台湾で築きました。そうした日本人村は、かつて台湾各
地にありましたが、特に現在の花蓮県を含む東台湾に多くありました。

 その中の一つに吉野村というのがあります。吉野村は(現在は「吉安郷」という名前になってい
ます)、徳島県の吉野川流域の人々が集まっていた集落だったことから名付けられました。一説に
よると、度重なる吉野川の氾濫に困っていた人々が、新天地を求めて台湾への移民募集に応じたと
いうことです。

 その集落の守り神として建てられたお寺が「吉野布教所」、現在の「吉安慶修院」です。真言宗
高野派で本尊の弘法大師像は日本から取り寄せたものでした。終戦によって本尊は日本に戻されま
したが、1997年に国家第三級古蹟に指定されたのを機に、再び台湾の本堂へ戻ってきたそうです。
境内には本尊のほか、四国八十八カ所霊場を模した八十八体の石仏、不動明王像、百度石などもあ
り、日本統治時代当時の写真や歴史的意義を記した展示もあります。

 東台湾は日本時代に入ってから本格的に開発が進められました。そのシンボルのひとつが吉野村
です。吉野村ができる前までは、原住民(アミ族)の数戸があっただけでしたが、吉野村ができて
からは、まるでかつての江戸の町さながらの様相にまで発展したといいます。

 このような「王道楽土」としてのユートピアは、日本が占領・統治したアジア東方部で数々生ま
れ、戦乱や内戦から逃れてきた人々の駆け込み寺となりました。しかし、そうした美談も戦後はマ
スコミによって「虐殺」や「三光」などというウソで隠蔽され、日本の「戦争犯罪」として流布さ
れるようになってしまいました。情報操作が難しいネット時代の今こそが、真実を究明するいい
チャンスです。

◆若者世代を中心に台湾で多くの感動を呼んだ映画『湾生回家』

 日本統治時代、吉野村の日本人たちはこの吉野布教所を心の支えに、厳しい環境の中で生き抜い
てきました。東台湾への移民について語る際、最も重要な登場人物がいます。以前のメルマガでも
ご紹介した賀田金三郎(かだ・きんざぶろう)です。

 彼は大倉喜八郎の大倉組の台湾支社総支配人として台湾へ渡り、その後賀田組を設立し、東台湾
の鉄道、道路の敷設、銀行、郵便事業の創設、学校や病院などの建設と、あらゆるインフラ建設に
貢献した人です。しかも、それら事業はすべて民間事業として行いました。賀田の死後、後藤新平
に「賀田君の働きがなければ、台湾の近代化は成し得なかった」と述べさせたほど、彼の功績は大
きいものでした。

 そんな日本統治時代の東台湾で生き抜いてきた日本人たちのことについて描いた映画『湾生回
家』は、日本では岩波ホールや映画祭で上映された程度で、あまり話題にはなりませんでしたが、
台湾では若者世代を中心に多くの感動を呼びました。日本統治時代を知らない台湾の多くの若者た
ちが、この映画を見て涙を流したといいます。

 そうした日台の交流秘話も、生き証人として歴史を語り継いできた戦中世代がいなくなりつつあ
る今、だんだんと消え去りつつあります。書物や資料での保存も乏しく、すでに消失して探しよう
のない過去もたくさんあります。

◆七五三や土俵復元の相撲イベントで日本文化を再評価

 東日本大震災以来、日台間に流れる歴史と絆の深さにスポットがあてられ、日台の若者の間にそ
うした認識が広がってからというもの、互いに若者の観光客が増加の一途をたどり、より良好な友
好関係となっている今、日台の各自治体も互いを意識したイベントや友好都市協定締結などを行っ
ています。

 そのひとつとして、今回の花蓮件文化局による七五三イベントがありました。建立101周年を迎
える慶修院(かつての吉野布教所)で、和服を着て寺院を訪れた子供たちに「千歳飴」が贈られた
ほか、日本民謡や和楽器のパフォーマンスが披露されました。花蓮県の粋な図らいですね。

 桃園市では今年9月に日本統治時代の土俵を復元し、11月18日には台湾人に相撲をよく知っても
らうために日本と台湾のマスコットキャラクターが相撲で対決するというイベントを開催しまし
た。日本からは千葉の「チーバくん」や成田市の「うなりくん」などが参加したそうです。

 鄭文燦・桃園市長は、「日本で900年以上も前から発展し続けた相撲は力と知恵を融合させたス
ポーツだ」と紹介し、来年7月に桃園市で50を超える国々の選手が集まって世界相撲選手権大会が
開かれることを告知、「ぜひ観戦に訪れて相撲や日本文化の魅力に触れてほしい」と述べました。

 外国都市の市長が日本文化の魅力をここまで力説するというのも、台湾ならではのことでしょ
う。台湾で日本文化の再発見、再評価と発信が大きなブームとなっています。

◆広島県呉市の台湾人「呉さん」への呼び掛け

 逆に日本でも、なかなかユニークな台湾人向けのイベントがありました。広島県の呉市が、呉と
いう名字を持つ台湾人に、呉市の観光大使にならないかと呼びかけるイベントです。これは台湾の
ニュースでも大きく報道されたほど、台湾では話題になっていました。

 名字が呉で台湾在住なら誰でも応募ができ、当選者には3泊4日の呉市観光旅行が贈られます。観
光大使としての使命は、呉市から発せられる情報を自身のFacebookやインスタなどを駆使して台湾
人に向けてどんどん宣伝するというもの。呉市は軍港で知られる地域であり、気候や街のあり方が
基隆に似ていると台湾では言われています。

 日台が互いに積極的に交流を促進しようとするこうしたイベントの数々によって、若者世代の相
互理解が深まることで、かつての日台間に流れる歴史にも関心がいき、過去を知った上で日台が同
じ未来予想図を描いていけたら、こんな素晴らしいことはありません。

 東日本大震災のとき、台湾の民間から集まった義援金は200億円とも言われています。赤十字で
公表された額は200億円ですが、さらに被災地へ直接持っていた義援金などを含めると、さらに大
きな額になっていたはずです。ここが、台湾と中韓の違う点です。台湾の心性がここにあらわれて
います。

◆台湾と中国・韓国の決定的な心性の違い

 人間不信の中韓では、いわゆる「辛災楽禍」、つまり他人の不幸を喜ぶ心性があります。インド
洋の大津波では、中国のネットの書き込みで「これでインドは中国に追いつけなくなった」という
声が溢れ、四川大地震で大勢の犠牲者が出れば、「中国人は多すぎるから死んでちょうどいい」な
どと暴言が続出しました。

 2011年9月に韓国で開催されたプロサッカー試合(アジア・チャンピオンズリーグ)では、日本
のセレッソ大阪と韓国の全北現代の試合において、韓国側の観客スタンドに「日本の大地震をお祝
いします」という横断幕が掲げられたことが日本の国会でも話題になりました。

 こうしたことは、中国四千年の歴史の中国人、その属国であり続けた韓国人に染み付いた民族性
です。内ゲバや内訌に明け暮れ、易姓革命で政権交代を繰り返してきた彼らの性です。

 一方の台湾ですが、日本が台湾を領有した10年あまりしか経っていなかった当時、日露戦争への
戦費の義援金を募ったところ、当時の「日日新聞」によれば、多額の寄付が集まった都市の1位は
東京、2位は大阪、3位は台湾でした。

 また、4代目台湾総督の児玉源太郎の没後、江ノ島にその名を冠した児玉神社を建立するにあた
り募金を行ったところ、わずか2週間でその建立費のほとんどが台湾から集まり、大正10年(1921
年)に建立されるに至りました。設置されている狛犬も、台湾の有志から贈られたものです。2006
年には李登輝元総統が揮毫した扁額が贈られました。

 これが台湾人の心性です。その根本的理由は、やはり台湾人と日本人は、もともと似ているとこ
ろが多かったというのが私の持論です。島国としての環境が育んだ類似性かもしれません。いまだ
解明されていない文化的相似点については、まだまだ研究の余地がありますが、陸、海、島で暮ら
す人々はそれぞれエトスが異なるのです。

 中華大陸と陸続きの朝鮮半島と、海によって大陸と隔絶された島国の台湾で、民族性から日本に
対する感覚まで180度違うのも、そうした地理的環境が大きく作用しているのではないかと思います。

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2>> 「自転車で国内一周」が台湾で大流行のワケ  一青 妙(エッセイスト・女優)

 2016年11月、初めて自転車で台湾を1周する「環島」に挑戦した一青妙(ひとと・たえ)さんの
新刊『「環島」 ぐるっと台湾一周の旅』(東洋経済新報社)を本誌11月13日号で紹介しました。

 併せて、日本人3人が12年前の2005年にこの「環島」に挑戦した体験記である中村治編『台湾一
周自転車の旅』を紹介したところ、一青さんからもお申し込みいただいたそうです。

 一青さんは11月26日に台湾文化センターで「環島」の魅力を知ろうトークに出演しますが、『台
湾一周自転車の旅』をした日本人3人(グラフィックデザイナーの西田和夫氏、フリーランスライ
ターの小谷正昭氏、千葉県サイクリング協会会員の中村治氏)も参加されるそうで、日本人「環
島」体験者の集いの様相も呈してきて、楽しいトークイベントになりそうです。

 一青さんは新しい台湾発見の旅「環島」にすっかりはまってしまい、この10月にも2度目の「環
島」をしてきたそうで、その体験記をたくさんの写真とともに台湾観光協会の「宝島めぐり」に寄
稿し、また「東洋経済ONLINE」にも寄稿されています。ここでは「東洋経済ONLINE」の寄稿記事を
下記にご紹介します。

 なお、11月26日の台湾文化センターでのトークイベントに続き、12月2日には大阪は梅田の蔦屋
書店でも『「環島」 ぐるっと台湾一周の旅』刊行を記念したトークイベントも行うそうです。お
近くの方はぜひ「環島」そして台湾の魅力を聞きにおいでください。

◆11月26日:台湾文化センター「環島」の魅力を知ろう トークイベント
 http://jp.taiwan.culture.tw/information_34_71605.html

◆12月2日:梅田・蔦屋書店「一青妙さん「環島 ぐるっと台湾一周の旅」刊行記念イベント」
 http://real.tsite.jp/umeda/event/2017/11/post-425.html

◆台湾観光協会:11月15日ブログ「宝島めぐり」
 一青妙:台湾ぐるっと一周「環島」の自転車旅(4回連載)
 http://www.tva.org.tw/TopicViewList?t=4

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一青 妙 :エッセイスト・女優
「自転車で国内一周」が台湾で大流行のワケ 新しい台湾旅スタイル「環島」のススメ
【東洋経済ONLINE:2017年11月18日】
http://toyokeizai.net/articles/-/197637

 台湾を食べる、台湾で癒やされる、台湾で歴史を学ぶ。いままで、台湾に関する旅のスタイル
は、せいぜいこの3つだった。一青妙氏がこのほど刊行した『「環島」ぐるっと台湾一周の旅』
(東洋経済新報社)では、この3つの台湾旅の楽しみを、一気に、一度に味わえる方法を日本の読
者に提案している。本稿では、去る10月、一青氏による8泊9日台湾自転車一周体験記をお届けする。

             ◇     ◇     ◇

◆大流行している台湾自転車一周旅行

 10月下旬、私は、台湾の最南端に位置する屏東県の山岳部にある「寿峠」で、「加油(ジアーヨ
ウ)、頑張れ、加油、頑張れ」とぶつぶつ唱えて自分を励ましながら、自転車のヒルクライムに挑
んでいた。

 海抜460メートルの寿峠は日本統治時代に名付けられた名前がそのまま使われている。急峻な坂
道がおよそ5キロメートルにわたって続く。なぜ、私はそんな場所でペダルを踏んでいるのか。

 それは台湾を「環島(かんとう)」しているからだった。「環島」とは、文字どおり、島を一周
まわることを指す。中国語では「ホワンタオ」と読む。いま台湾で大流行している自転車旅である。

 台湾は周囲をめぐると全長約1000キロメートルに達する。サツマイモによく似た縦長の形をした
島だ。島の中央には南北に3000メートル級の山々が連なっている。東西の行き来には、必ず山越え
をしなければならない。寿峠は南側の山越えで、環島のなかで最大の難所とされている。

 台湾では、年間数万人に達する人が、この環島を楽しんでいる。毎日台湾のあちこちで、多くの
グループや個人が環島に挑戦しており、環島のために台湾が国をあげて整備した「環島1号線」を
走っていると、自転車チームにすれ違ったり、追い抜かれたり、追い抜いたりと、環島の仲間たち
で出会うことも多い。

 台湾の人々もすっかり環島の光景に慣れっこになっていて、走っているとあちこちから“頑張
れ”を意味する「加油!」の声がかかる。こうした声援は本当にありがたい。つらくてもうダメだ
とくじけそうになったとき、勇気づけられ、気持ちが奮い立たせられる。駅伝で送られる声援の意
味が、やっと理解できた。

◆8泊9日の環島「多様性」体験

 自転車での環島は、だいたい初心者から中級者は8〜10日をかける。上級者になると6〜7日で走
りきる人もいる。私は、10月21日、台湾の西側の中部に位置する台中を出発し、反時計回りに、8
泊9日かけての台湾一周「環島」を始めたのだった。

 環島中の1日の動きは、だいたい、こんな感じだ。

 朝6時起床。朝食後、準備体操を行い、出発。日々の走行距離は平均100キロメートル。およそ20
キロメートルごとに休憩を挟み、再び走りだす。昼食後も同様に自転車に乗り、日が落ちる前にそ
の日の目的地に到達する。夕食後は洗濯や翌日の準備を行い、布団に入れば瞬く間に眠り込み、ま
た翌朝を迎える。

 食べて、乗って、寝る。単純なことの繰り返しは、まるで学生時代に戻った気分になる。

 台湾は、亜熱帯と熱帯の両方にまたがっている。出発地の台中はまだ亜熱帯地域。台中から彰
化、雲林と進み、2日目に嘉義に入ると、北回帰線を超えて、熱帯入り。一気に熱気を帯びた空気
が体にまとわりつき、周囲の植物も南の島らしく変化した。

 嘉義から台南にかけては、台湾の一大穀倉地帯が広がっている。稲作の多くは2期作なので、両
側に広がる水田には、ちょうど10月末から11月にかけて、収穫時期を迎える稲穂が重そうに首(こ
うべ)を垂れていた。

 3日目に高雄から屏東に向かった。そして4日前に前述の寿峠越えとなった。環島のハイライト
で、挫折して自転車から降りて押しながら坂を登る人も続出する。峠の途中で、あちこちに点在す
る多くの先住民の集落をみかける。台湾には現在、独自の文化を持つオーストロネシア系の流れを
くむ16部族の先住民たちが暮らしているが、多くが南部や東部に生活しており、台北では見る機会
のない彼らの文化を目の当たりにできることはありがたい。

 寿峠を越えられれば、環島も半分終えたようなものだ。風を切りながら、長い長い坂道を一気に
下り、通称「東海岸」と呼ばれている台湾の東側に到達する。西側から東側に移った途端、見えて
くる景色はさらに大きく様変わりした。無限に広がる太平洋の青さと、自然の力強さを感じさせる
のが台湾の東側の魅力に違いない。

 過度な都市開発がされていないため、高い建造物がほとんどない。空が高く、天気がよければ夜
空には満天の星が光り輝き、虫の音が響き渡る。思う存分、太平洋沿岸に沿って走り抜いた3日間
を経て、環島の一団は台北に入り、工業地帯である桃園や新竹の沿岸部の産業道路を、追い風を受
けながら平均時速30キロメートルで快走して台中に戻った。

◆観光・グルメと一体化している「環島」

 9日間も走り続ければ、さぞかし痩(や)せるだろうと思われるかもしれない。しかし、「環島
は太る」が参加者の定説だ。実際のところ、私も体重が2キログラム増えた。理由はいくつかある。

 1つは、旅の途中で、スタッフが休憩や食事に選ぶのは、台湾でも有名な海鮮料理やスイーツの
ある場所ばかり。それは、主催者側の「もてなし」の心からだ。おいしいものの魅力には勝てな
い。疲れているうえに、運動しているとの安心感も手伝って、多めに食べてしまうのである。

 加えて、サポートカーに積まれているバナナやオレンジ、お菓子などをついつい食べてしまう。
仲間から勧められればさらに手が出てしまい、カロリーオーバーになるようだ。そして、私は、ア
ルコールを飲まないが、飲む人にとっては夜のビールは何よりたまらないらしい。環島一周で数万
カロリーは消費しているはずだが、どうしても痩せることにはならないようだ。環島の楽しさは、
観光とも一体化しているところにもある。

 台湾のインフラの多くは、日本統治時代に日本人の手によって作られたものが多い。特に鉄道の
敷設は重要とされ、築100年以上の木造駅舎や、鉄道のトンネルなどが現在も残され、サイクリン
グロードや観光名所となっている。普段の旅行では市街地から遠いのであまり立ち寄ることのでき
ない場所に行くことができる。

 今回の環島でも、温泉地で有名な宜蘭の礁溪温泉や台東の知本温泉、涼しいトンネルを走り抜け
る新北市の草嶺隧道、台湾一おいしいと評判の台南の伝統的な屋台料理店、日本統治時代に建設さ
れた雲林の西螺大橋などに立ち寄った。

 出発した台中に再び戻り、約900キロメートルにおよぶ私の台湾環島は無事にフィナーレを迎え
た。今回、環島を共にした仲間は33人だ。私を含めた3人の日本人以外はすべて台湾人。21歳の最
年少から67歳の最高齢まで、年齢も職業もさまざまだが、大部分の人が初めての環島挑戦だった。
走行中以外の場所で足をケガした男性1人を除いて全員が完走を遂げた。一見すると、大変そうに
見えるが、終わってみれば決してハードルの高いものではない。

 わざわざ会社を休み、家族と離れ、参加費用を払ってまで、なぜ多くの人が環島をするのか不思
議でならないと、参加する前は疑問に思っていた。実際に走り始めても、なぜこんなにしんどい思
いをしながら、環島しているのか、私自身がずっと考え続けた。

 私は、父が台湾人のため、台湾で小学校まで教育を受けてきたが、当時1980年代の台湾は「中国
人教育」が主体で、台湾の地理や歴史、人文などについてはあまり詳しく教わった記憶がない。そ
の後は日本で生活してきていたので、台湾そのものについての知識や感性が十分ではなかった。

 車や電車での旅行と違って、自転車のペダルを回しながら感じる人々の息遣いや表情が、手に取
るようにリアルだ。台湾人の優しさが環島を通じて見えてくる。やがて環島は「台湾を知る」とい
う行為であることを、次第に気づかされた。走り終わったあと、私のなかの「台湾人」の部分が、
ずっと大きくなっていた。

 自転車に乗っての環島という行為が、台湾では、成人を迎える若者の旅行や大学生の卒業旅行、
あるいは、中・高校生の学校行事として取り入れられている。高齢者や身障者、小学生たちによる
環島チャレンジも珍しくないほど、台湾社会に浸透している。

 ただの台湾一周旅行のように映るかもしれないが、その背後には、そんな台湾の歴史と台湾人の
想いが込められているのである。

◆環島したいと思ったら

 最初の自転車による環島は、年に1度の環島のサイクリングイベントである「フォルモサ900」
や、台湾の環島を専門にアレンジする旅行会社のジャイアント・アドベンチャーに申し込む形で、
手厚いサポートを受けながらチャレンジするのが安全かもしれない。

 1度参加して慣れてくれば、個人で行くことも可能だ。台湾の環島路線には推奨ルートであるこ
とを示してくれる「ブルーライン」もしっかり描かれ、道路脇には嫌というほど「環島1号線」の
標識が立っているので、スマホによるGPSの道路案内と組み合わせれば道には迷わない。

 自転車だけではない。台湾には、同じように台湾を一周する形で、鉄道網が敷き詰められてい
る。バス路線も日本以上に発達している。車を運転してもいい。

 台湾にはさまざまなスタイルで環島を楽しめるインフラとプランが整っている。

 2泊3日ではなく、少し長めに休みをとって、台湾での「環島」にチャレンジすることで、オーソ
ドックスな旅行では見ることのできない台湾の魅力の発見につながる。「環島」は今までにない新
しい台湾旅のスタイルとしてオススメである。

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*台湾ビール(缶)は在庫が少なく、お申し込みの受付は卸元に在庫を確認してからご連絡しますの
 で、お振り込みは確認後にお願いします。【2016年12月8日】

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*沖縄県や伊豆諸島を含む一部離島への送料は、宅配便の都合により、恐縮ですが1件につき
 1,000円(税込)を別途ご負担いただきます。【2014年11月14日】

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 [同一先へお届けの場合、10箱まで600円]

・奇美食品の「パイナップルケーキ(鳳梨酥)」2,900円+送料600円(共に税込、常温便)
 [同一先へお届けの場合、10箱まで600円]

・最高級珍味「台湾産天然カラスミ」4,160円+送料700円(共に税込、冷蔵便)
 [同一先へお届けの場合、10枚まで700円]

● 書籍お申し込みフォーム
  https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/uzypfmwvv2px

・門田隆将著『汝、ふたつの故国に殉ず』
・藤井厳喜著『トランプ革命で復活するアメリカ』
・呉密察(國史館館長)監修『台湾史小事典』(第三版)
・李登輝・浜田宏一著『日台IoT同盟』  *在庫僅少
・李登輝著『熱誠憂国─日本人に伝えたいこと』
・王育徳著『台湾─苦悶するその歴史』(英訳版)  *在庫僅少
・浅野和生編著『1895-1945 日本統治下の台湾』
・片倉佳史著『古写真が語る 台湾 日本統治時代の50年』
・王明理著『詩集・故郷のひまわり』  *在庫僅少
・李登輝著『李登輝より日本へ 贈る言葉』
・宗像隆幸・趙天徳編訳『台湾独立建国運動の指導者 黄昭堂』
・林建良著『中国ガン─台湾人医師の処方箋』  *在庫僅少
・盧千恵著『フォルモサ便り』(日文・漢文併載)
・黄文雄著『哲人政治家 李登輝の原点』
・李筱峰著・蕭錦文訳『二二八事件の真相』

● 台湾・友愛グループ『友愛』お申し込みフォーム
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*第1号〜第15号(最新刊)まですべてそろいました。【2017年6月8日】

● 映画DVDお申し込みフォーム
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・『湾生回家』 *new
・『KANO 1931海の向こうの甲子園』
・『台湾アイデンティティー』 
・『台湾アイデンティティー』+『台湾人生』ツインパック
・『セデック・バレ』(豪華版)
・『セデック・バレ』(通常版)
・『海角七号 君想う、国境の南』
・『台湾人生』
・『跳舞時代』 *現在「在庫切れ」(2017年8月31日)
・『父の初七日』

● 講演会DVDお申し込みフォーム
https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/fmj997u85wa3

・2014年 李登輝元総統ご来日(2014年9月19日〜25日) *new
・片倉佳史先生講演録「今こそ考えたい、日本と台湾の絆」(2013年12月23日)
・渡部昇一先生講演録「集団的自衛権の確立と台湾」(2013年3月24日)
・野口健先生講演録「台湾からの再出発」(2010年12月23日)
・許世楷駐日代表ご夫妻送別会(2008年6月1日)
・2007年 李登輝前総統来日特集「奥の細道」探訪の旅(2007年5月30日〜6月10日)
・2004年 李登輝前総統来日特集(2004年12月27日〜2005年1月2日)
・許世楷先生講演録「台湾の現状と日台関係の展望」(2005年4月3日)
・盧千恵先生講演録「私と世界人権宣言─深い日本との関わり」(2004年12月23日)
・許世楷新駐日代表歓迎会(2004年7月18日)
・平成15年 日台共栄の夕べ(2003年11月30日)
・中嶋嶺雄先生講演録「台湾の将来と日本」(2003年6月1日)
・日本李登輝友の会設立総会(2002年12月15日)

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◆日本李登輝友の会「入会のご案内」

・入会案内:http://www.ritouki.jp/index.php/guidance/
・入会申し込みフォーム:https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/4pew5sg3br46

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日本李登輝友の会(渡辺利夫会長)
〒113-0033 東京都文京区本郷2-36-9 西ビル2A
TEL:03-3868-2111 FAX:03-3868-2101
E-mail:info@ritouki.jp
ホームページ:http://www.ritouki.jp/
Facebook:http://goo.gl/qQUX1
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●事務局:
午前10時〜午後6時(土・日・祝日は休み)

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(ニホンリトウキトモノカイ ジムキョクチョウ ユハラマサタカ)

郵便振替口座
加入者名:日本李登輝友の会(ニホンリトウキトモノカイ)
口座番号:00110−4−609117

郵便貯金口座
記号−番号:10180−95214171
加入者名:日本李登輝友の会(ニホンリトウキトモノカイ)

ゆうちょ銀行
加入者名:日本李登輝友の会 (ニホンリトウキトモノカイ)
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創刊日:2003-10-06  
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  • 下津井よいとこ2017/11/23

    明治神宮 新嘗祭……11月23日

     (全国各県から奉納された農産品と豊作宝船の展示、菊花展(11月1日から11月23日迄)など)

    平成29年遊就館特別展「遊就館所蔵・甲冑武具展 戦国時代 江戸時代」……12月10日迄、靖国神社にて



    長谷川等伯障壁画展……11月26日迄、永青文庫にて

    郵政博物館誕生115周年記念「錦絵 東京浪漫」展……11月26日迄、郵政博物館にて

     (明治期の東京などの名所を描いた錦絵を展示)

    「幕末大阪城と徳川将軍」……11月26日迄、大阪城にて

    「小田原北条氏の絆 小田原城とその支城」……12月24日迄、小田原城にて

    「絵葉書に見る近代箱根の風景」……11月26日迄、箱根町立郷土資料館にて(箱根湯本駅下車)

    「箱根芦ノ湖 夢劇場」(箱根関所の建物の公開)……11月25日(土)、箱根関所・箱根関所資料館にて(小田原駅、箱根湯本駅からバス、55分?40分)(尚、箱根関所の近くには恩賜箱根公園、箱根神社、箱根・駒形神社などがあります)

    小田急7000系車両……昭和32年に颯爽と登場したロマンスカー、小田急SE車は、民鉄の高級特急車両の先駆的存在であり、新幹線車両の製造にも影響を及ぼしたと言われます。そのSE車の系譜をひくLSE車、7000系車両は、大変残念なことに来春引退するのではないかと言われています。勿論少しでも長く走り続けて欲しいと思いますが、あらためて見ておきたい人、乗っておきたい人は、引退説が浮上していることを考慮に入れておいたほうがよいかと思います。

    (参考)「蓄音機とSPレコードで楽しむ日本の流行歌」……11月23日、古賀政男音楽博物館にて(既に満席の可能性がありますが、参考として書いておきます。)(昔ながらの日本調の流行歌、暖かく音色豊かなSP盤吹込みの音声、音源がこれからも末永く伝えられることを願っています。)



    筥崎宮・花庭園の紅葉……12月上旬が見頃の予想(12月10日迄開園)

    「博多町屋ふるさと館」「はかた伝統工芸館」……博多の伝統や、歴史文化を伝える施設です。(地下鉄祇園駅下車)

    太宰府天満宮・菊花展……11月25日迄

    宝満宮 竈門神社・もみじの見頃……11月中旬から下旬(西鉄太宰府駅よりバス)

     (この神社は、天智天皇の御代、太宰府の鎮護、国家鎮護を願って祀られるようなっになりました。大陸に渡航する人が航海の安全を祈願することも多かったとのことです。(同社のホームページより))

    太宰府展示館……太宰府遺構からの出土品や大宰府に関する模型などが展示されています。大宰府政庁址の近くにあります。(西鉄都府楼駅、大宰府政庁跡バス停下車)(太宰府天満宮の宝物殿と菅公歴史館にも太宰府と菅公に関する文物をはじめ、様々な展示があります。)

    水城、水城館……白村江の戦いの後、万一に備えて構築された水城は太宰府政庁の西北方にあります。巨大な大陸国家に対峙した当時の人々の労苦が偲ばれます。平成29年4月、水城に関しての施設「水城館」が開館しました。(西鉄都府楼駅、下大利駅、特別史跡水城跡東門前バス停下車)

    大野城跡……水城に続いて大野城が築かれています。(西鉄バス県民の森入口または西鉄太宰府駅から約4km 徒歩約50分)(尚、大野城は四王寺とも呼ばれており、その名称は新羅が我が国を呪詛していると云う噂があったことから仏のご加護を得るために建てられた四王寺に由来するとのことです。(ネット情報より))

    観世音寺……天智天皇が発願されたお寺です。平安時代の頃よりの変わらぬ鐘の音が鳴り響いています。もともと九州に於ける中心的な寺院で、仏教史上、美術史上、重要な仏像などが宝物として奉安されています。(ネット情報より)(西鉄五条駅、観世音寺前バス停下車)

    「福岡県の城 戦国乱世の城から幕藩体制の城へ」……12月3日迄、九州歴史資料館にて(西鉄三国ヶ丘駅下車)(城郭の地図や文書、遺構からの出土品などを展示。)

    「立花宗茂と柳川の武士たち」……12月9日から平成30年2月4日迄、柳川藩主立花氏庭園・立花史料館にて(西鉄柳川駅からバス。川下りでも行けるそうです。)

    北原白秋生家・白秋記念館……白秋の事蹟や生涯、柳川の歴史や文化、伝統を紹介する記念館です。白秋の生家が復元されています。(西鉄柳川駅下車)

    「古賀政男記念 大川音楽祭」……平成30年3月4日、大川市文化センターにて



    平成30年 御製御歌を仰ぐ代々木の杜カレンダー……明治神宮で頒布

    靖国カレンダー……靖国神社で販売

    靖国暦……靖国神社で頒布

    (神社によっては各県神社庁作成の暦が頒布されている場合があります。)

    世界三大記念艦三笠カレンダー……記念館三笠の売店で販売

    陸海空自衛隊「躍動」カレンダー……書店等で販売

             (既に売り切れの場合もあります。御留意下さい。)