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【メルマガ日台共栄:第3046号】 李登輝元総統が東京で開催の「蔡焜燦先生を偲ぶ会」に追悼の辞

2017/10/09

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1>> 李登輝元総統が東京で開催の「蔡焜燦先生を偲ぶ会」に追悼の辞
2>>【蔡焜燦さんを偲ぶ会】最後まで日本と台湾を愛した「愛日家」
3>> <蔡焜燦さん>偲ぶ会で李元総統の弔辞代読 日台関係に風穴
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1>> 李登輝元総統が東京で開催の「蔡焜燦先生を偲ぶ会」に追悼の辞

 昨日(10月8日)、東京・新宿区内の京王プラザホテルにおいて、7月17日に亡くなられた蔡焜燦
先生とのお別れの会「蔡焜燦先生を偲ぶ会」が開かれました。

 会場には全国から約200人が集い、受付を済ませると、会場に設けられた蔡先生の遺影に献花の
後、黙祷をささげてから開会されました。

 渡辺利夫・日本李登輝友の会会長の開会挨拶にはじまり、ご縁の深かった方々が次々と追悼の辞
を述べられました。お名前だけ挙げますと、吉田信行(元産経新聞台北支局長)、金美齢(評論
家)、花田紀凱(月刊「Hanada」編集長)、門田隆将(ノンフィクション作家)、熊坂 隆光(産
経新聞社代表取締役会長)、三宅章文(不二歌道会)、永山義高(元週刊朝日編集長)、池辺史生
(元週刊朝日副編集長)、阿川佐和子(作家・エッセイスト)の方々です。

 続いて、李登輝・元台湾総統のご弔辞を故黄昭堂・台湾独立建国聯盟主席令息の黄正澄氏が代読
し、福永武・不二歌道会代表が蔡先生の和歌「この道は日本台湾つなぐ道共に歩まう敷島の道」を
朗詠。その後、ご遺族を代表して三男の清水旭氏が挨拶されました。 

 また、森敬恵さん(ソプラノ歌手)の指揮により「仰げば尊し」を全員で斉唱、最後に国家基本
問題研究所副理事長、日本会議会長、日本李登輝友の会副会長を兼任する田久保忠衛・杏林大学名
誉教授が閉会の辞を述べ、2時間にわたった第1部「偲ぶ会」は慎ましやかな中にも笑いや涙をさそ
う場面をまじえながら閉会となりました。

 続いて第2部の「清宴」は、趙中正・全日本台湾連合会会長の開会挨拶にて幕を明け、明石元
紹・明石元二郎台湾総督令孫による献杯のご発声から清宴へと移っていきました。

 清宴の半ばからは「蔡焜燦先生の思い出を語る」として、やはりご縁の深かった藤井厳喜(国際
政治学者)、河添惠子(ノンフィクション作家)、江口克彦(前参議院議員・李登輝基金会最高顧
問)、高山正之(コラムニスト)、黄文雄(文明史家)、呉正男(元信用組合横浜華銀理事長)、
野嶋剛(元朝日新聞台北支局長)、斎藤毅(元台湾協会理事長)、森敬恵(ソプラノ歌手・甦れ日
本の心コンサート主宰)、高池勝彦(弁護士)、福島香織(ジャーナリスト)といった方々に、い
ろいろなエピソードを交えつつお話しいただきました。最後に、坂口隆裕・蔡焜燦先生を慕ふ 和
歌の会代表が閉会の挨拶を述べ、4時間にわたった「蔡焜燦先生を偲ぶ会」は滞りなく閉会となり
ました。

 この模様は、産経新聞と毎日新聞が報じており、別途ご紹介しますが、ここでは李登輝元総統か
らの「追悼の辞」全文をご紹介します。漢数字を算用数字に改めたことをお断りします。

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追悼の辞 

 本日、東京で蔡焜燦先生を慕う皆さんが集まり、偲ぶ会が行われるにあたり、追悼の言葉を述べ
たいと思います。

 昭和2年生まれの蔡焜燦先生は、大正12年生まれの私とは4つ違い。同じく日本時代に生まれ、日
本の教育を受けて育ったいわゆる「日本語族」です。

 戦後、台湾と日本は別個の国となり、その関係も大きく変わりました。日本の皆さんを前にして
こうしたことを言うのは憚られますが、台湾が日本のことを想い続けているのに対し、日本はあた
かも台湾の存在を忘れ去ってしまったかのような時代が長く続いたのです。

 こうした台湾の「片思い」ばかりが続く日台関係に風穴を開ける、大きな功績を残された方のひ
とりが蔡焜燦先生でした。

 特に、国民作家でもあった司馬遼太郎先生が台湾を訪れ『街道をゆく 台湾紀行』の取材をされ
るにあたり、蔡先生は「老台北」として水先案内人としてだけではなく、台湾の文化から風土、宗
教、台湾人の気質にいたるまで、台湾に関するありとあらゆる知識を司馬先生に授けました。

 一冊の本を書くにあたって万巻の書を読むと言われた司馬先生さえも舌を巻くほどの博覧強記ぶ
りを見せたと聞いております。

 蔡焜燦先生がお膳立てをしたといっても過言ではない『台湾紀行』は歴史的、文明史的視点で台
湾をくまなく巡り、場所や人々の行いを綴ったものでした。

 そしてこの本は、台湾が日本の統治から離れて半世紀以来、台湾のことを知らない日本人、最良
の隣人である台湾に関心を持たないたくさんの日本人に、直接大きな啓蒙作用をもたらしたのです。

 さらに、半世紀前に台湾より引き揚げ、台湾を自分のふるさとと想い、台湾を愛している日本の
人々に絶大な感動を与えました。そして、40数年来、強権政府のもとで育てられた台湾の子供たち
に、自分の国台湾とは何か、ということを教えてくれたのです。

 1990年代前半という、台湾の民主化が胎動を終え、まさに一歩ずつ歩み始めたこの時期に著され
た『台湾紀行』は歴史的文書に位置づけられるべきものだと評価しており、それに大きな貢献をさ
れたのが蔡焜燦先生だと私は信じています。

 実際、蔡焜燦先生の記憶力は常人離れしており、ある宴会の席で、昭和20年に私が基隆から日本
内地へ船で向かった話をしていたら、突然蔡先生から「総統閣下!その船はもしかして『吉備津
丸』ではありませんか。私もその船に乗船して内地へ行ったのです」と話され、大変驚いていたこ
とを覚えております。

 これほどまでに共通点の多い蔡焜燦先生と私ですが、その底流にあるのは、純粋な日本教育を20
歳前後まで受けて育った元日本人ともいうべき精神世界を有していること、そして日本の精神や文
化を評価するとともに、日本のことがどうしようもなく気懸かりで、どうか日本人にもっと自信を
持ってほしいと心から願っていることに他なりません。

 蔡焜燦先生が日本の皆さんへ必ずといっていいほど呼びかけたのが「日本人よ、胸をはりなさ
い」でした。日本が自信を持ち、台湾とともにアジアを引っ張っていくことを強く望まれた蔡焜燦
先生の心の叫びともいえるでしょう。

 幸いにして、日本人の皆さんはここへ来て少しずつ自信を取り戻して来ているかのように見えま
す。これはまさに日本人に自信を取り戻させることに晩年を捧げた、民間外交官ともいえる蔡焜燦
先生の功績でしょう。

 どうか日本の皆さんにはぜひとも蔡焜燦先生の思いを継いで、日本と台湾のために心を寄せ続け
てくださることを願っております。

 最後になりますが、蔡焜燦先生の数々のご功績に対し、心から尊敬と感謝を捧げ、謹んで御冥福
をお祈り申し上げます。

 2017年10月8日

                                  台湾元総統 李 登輝

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2>>【蔡焜燦さんを偲ぶ会】最後まで日本と台湾を愛した「愛日家」

【産経新聞ウェッブ版:2017年10月8日】

http://www.sankei.com/world/news/171008/wor1710080018-n1.html
写真:8日、都内のホテルで開かれた蔡焜燦氏を「偲ぶ会」で、遺影に献花する出席者(三塚聖平
   撮影)

 台湾の「日本語世代」を代表する存在で7月17日に90歳で亡くなった実業家の蔡焜燦(さいこん
さん)氏を「偲ぶ会」が8日、都内のホテルで開かれた。蔡氏と親交のあった日台の関係者170人超
が出席。生前の姿を振り返りつつ、自ら「愛日家」を名乗った蔡氏との別れを惜しんだ。

 偲ぶ会は、産経新聞社や日本李登輝友の会などの後援で開催。作家の門田隆将氏や阿川佐和子
氏、杏林大名誉教授の田久保忠衛氏、産経新聞社の熊坂隆光会長らが出席し、蔡氏との思い出を披
露した。

 日本李登輝友の会の渡辺利夫会長は「日本統治時代に育まれた『日本精神(リップンチェンシ
ン)』を実現した大いなる人物」と強調。蔡氏の三男で日本国籍を持つ清水旭氏(60)は「最後ま
で日本と台湾を愛した偉大な父だった」と述べ、会場から大きな拍手を送られた。

 台湾の李登輝元総統から送られた弔辞も披露された。李氏は「蔡先生が日本の皆さんへ必ずと
いっていいほど呼びかけたのが『日本人よ、胸を張りなさい』だった。日本が自信を持ち、台湾と
ともにアジアを引っ張っていくことを強く望んだ心の叫びとも言えるだろう」と指摘し、蔡氏が日
台関係において果たした功績をたたえた。

 最後に蔡氏への感謝を込め、参列者が「仰げば尊し」を斉唱して故人をしのんだ。

 蔡氏の偲ぶ会は、9月23日に台湾でも開かれていた。

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3>> <蔡焜燦さん>偲ぶ会で李元総統の弔辞代読 日台関係に風穴

【毎日新聞ウェッブ版:2017年10月8日】

http://mainichi.jp/articles/20171009/k00/00m/030/042000c
写真:「蔡焜燦先生を偲(しの)ぶ会」で蔡氏の遺影を前に、出席者にあいさつする三男の清水旭
   さん=東京都新宿区のホテルで(2017年10月8日、鈴木玲子撮影)

 日本と台湾の交流に尽力し、今年7月17日に90歳で死去した台湾人実業家の蔡焜燦(さい・こん
さん)さんを追悼する「蔡焜燦先生を偲(しの)ぶ会」が8日、東京都新宿区のホテルで開かれ
た。日台交流の民間団体などによる同会実行委員会が主催し、約200人が出席した。

 蔡氏は、作家の司馬遼太郎氏の著書「街道をゆく 台湾紀行」の取材で案内役を務め、作品に
「老台北(ラオタイペイ)」として登場する。

 日本統治下の1927年に台湾中部・台中市に生まれ、旧日本軍に志願し、日本で終戦を迎えた。戦
後は台湾に戻り、体育教師などを経て電子機器会社を設立した。台湾の李登輝元総統と親交が深
く、日本語教育を受けた「日本語世代」の代表的人物の一人。日台交流の深化に尽力し、短歌愛好
会「台湾歌壇」の代表も務めた。

 出席者たちは白色の菊の花を献花した後、全員で黙とうをささげた。李元総統から寄せられた弔
辞が代読され、その中で李元総統は、蔡氏が司馬氏の案内人を務めたことなどに触れ「(蔡氏は)
日台関係に風穴を開ける大きな功績を残された方の一人。台湾の文化から風土、宗教、台湾人の気
質にいたるまで、台湾に関するありとあらゆる知識を司馬先生に授けた」とたたえた。蔡氏の三男
で日本国籍を取得した清水旭さん(60)があいさつし、「最後まで日本と台湾を愛した偉大な父で
した」と語った。【鈴木玲子】

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・渡部昇一先生講演録「集団的自衛権の確立と台湾」(2013年3月24日)
・野口健先生講演録「台湾からの再出発」(2010年12月23日)
・許世楷駐日代表ご夫妻送別会(2008年6月1日)
・2007年 李登輝前総統来日特集「奥の細道」探訪の旅(2007年5月30日〜6月10日)
・2004年 李登輝前総統来日特集(2004年12月27日〜2005年1月2日)
・許世楷先生講演録「台湾の現状と日台関係の展望」(2005年4月3日)
・盧千恵先生講演録「私と世界人権宣言─深い日本との関わり」(2004年12月23日)
・許世楷新駐日代表歓迎会(2004年7月18日)
・平成15年 日台共栄の夕べ(2003年11月30日)
・中嶋嶺雄先生講演録「台湾の将来と日本」(2003年6月1日)
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