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日本の「生命線」台湾との交流活動や、他では知りえない台湾情報などを、日本李登輝友の会の活動とともに配信するメールマガジン。

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【メルマガ日台共栄:第1986号】 【祝】 平成25年秋の叙勲で台湾から許文龍氏など3氏が受章

2013/11/04

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1>>【祝】 平成25年秋の叙勲で台湾から許文龍氏など3氏が受章
2>> 蒋介石の「以徳報恩」なる世紀の欺瞞と親日家ぶる演出はなぜ生まれたのか  宮崎 正弘
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1>>【祝】 平成25年秋の叙勲で台湾から許文龍氏など3氏が受章

 昨日(11月3日)、秋の叙勲受章者が発表され4,193人が受章した。うち外国人叙勲受章
者は49人で、台湾からは許文龍(きょ・ぶんりゅう)、黄福慶(こう・ふくけい)、林明
徳(りん・めいとく)の3氏が旭日中綬章を受章した。交流協会台北事務所が詳細を伝えて
いるので下記に紹介したい。

 林明徳先生には本会の日本李登輝学校台湾研修団(略称:李登輝学校研修団)で長らく
講師をつとめていただきずいぶんお世話になった。奇美実業創業者の許文龍氏にも李登輝
学校や桜寄贈のおりに自らバイオリンやギターを弾いていただきお世話になっている。黄
福慶氏とはご縁がなかったものの、3氏のこれまでの日台交流に尽くされてきたご功績に敬
意を表するとともに、心からお祝いと御礼を申し上げたい。

 ちなみに、台湾からの叙勲者は2005(平成17)年の春の叙勲で蔡茂豊氏(台湾日本語教
育学会元理事長)が旭日中綬章を受章したことで再開され、この秋の叙勲で27人を数える。

 台湾からの叙勲を再開したのは、2002年2月から2005年5月まで交流協会台北事務所長
(駐台湾日本大使に相当)だった内田勝久(うちだ・かつひさ)氏。内田大使は天皇誕生
日レセプションも再開し、新しい日台関係を切り拓いた。国交のない日台関係が良好な理
由は、歴代の交流協会台北事務所代表の尽力によるところが大きい。

◆平成25年秋の外国人叙勲受章者名簿(平成25年11月3日発表)
http://www.koryu.or.jp/taipei/ez3_contents.nsf/04/89AB3504988536EA49257C16003BE954/$FILE/H25aki.jyokun.pdf

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平成25年秋の外国人叙勲における台湾の受章者
【交流協会台北事務所:2013年 11月 3日】

 11月3日、日本政府は平成25年秋の外国人叙勲受章者を発表しました。その中で下記のと
おり、日台間の友好関係の増進に顕著な功績があったとして、台湾から3名の方々が受章さ
れました。

 交流協会としても日台関係の発展のために長年にわたり献身的なご尽力をされてこられ
た以下3名の方々のご貢献に衷心の敬意と謝意を表します。

 なお台湾は、受章者の総数では、今回は米国、ドイツに次ぐ第3位となりました。

勲  章  旭日中綬章
氏  名  許 文龍(キョ・ブンリュウ)
主要経歴  現 財団法人奇美文化基金会会長、財団法人奇美医院理事長
      元 奇美電資株式会社会長、元奇美実業株式会社会長
功労概要  日本・台湾間の経済関係及び文化交流の促進に寄与

 許文龍氏は、我が国自動車産業、家電産業等の発展に不可欠な原材料を供給した世界最
大のABS樹脂メーカーの創業経営者として、また、台湾の総統府資政として、日台経済
交流の促進に貢献。また、台湾の発展に貢献した日本人の胸像製作・顕彰、さらに東日本
大震災後の巨額の個人寄付など、日台間の交流深化に貢献。

勲  章  旭日中綬章
氏  名  黄 福慶(コウ・フクケイ)
主要経歴  現 中央研究院近代史研究所兼任研究員
      元 中央研究院近代史研究所副所長、政治大学歴史学科兼任教授
功労概要  日本・台湾間の学術交流の促進に寄与

 黄福慶氏は、日台間の歴史研究者交流が将来の日台関係の基盤整備に繋がるとの強い信
念をもち、長年にわたり日本人研究者に対する研究協力及び日台双方における若手研究者
育成に尽力し、歴史学を中心とする人文社会科学における日台学術交流を現在の活況に導
いた。

勲  章  旭日中綬章
氏  名  林 明徳(リン・メイトク)
主要経歴  現 中央研究院近代史研究所兼任研究員
      元 台湾師範大学歴史学科主任教授
功労概要 日本・台湾間の学術交流の促進に寄与

 林明徳氏は、日本の歴史研究等を通じて対日理解の増進に大きく貢献し、また、日本研
究分野の人材育成や日台間の学術交流等を通じて、日台間の相互理解及び相互交流の促進
に対して極めて大きく寄与した。

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2>> 蒋介石の「以徳報恩」なる世紀の欺瞞と親日家ぶる演出はなぜ生まれたのか  宮崎 正弘
   気絶するほどの欺瞞、偽善、悪魔の詐欺師は某参謀に共通した

【宮崎正弘の国際ニュース・早読み:平成25(2013)年11月4日】

書評:渡辺望『蒋介石の密使 辻政信』(祥伝社新書)

 個人的なことを先に書くと、辻政信は石川県出身で、金沢で育った評者(宮崎)にとっ
ては『郷土の英雄』だった。おなじく石川県出資の作家・杉森久英が辻政信の小説を書い
た。その軍人としての闊達なほどの人生は波瀾万丈、しかも戦後はベストセラーを書いて
国会議員を務め、ラオスで消息を絶った。

 伴野朗、宮城賢秀らの作家も、辻をモデルに冒険小説を書いた。

 本書は、そうした庶民的人気の高い辻政信の虚像を、CIAなどの新しい証拠を並べて
実像を暴き出し、地獄の底にたたき落とすほどの破壊力を持っている。まさに新角度から
の分析であり、意表を突かれる新資料が網羅されている。

 すなわち辻は関東軍の一介の参謀でありながら無謀な軍事作戦を好み、部下に畏怖さ
れ、大量の犠牲を怖れずに滅茶苦茶な作戦要項を発令した。しかもそのうちの幾つかが偽
の命令書だった。

 シンガポールでは華人虐殺を命令し、ノモンハンでも強硬派、そして大東亜戦争で日本
の敗色が濃くなるとさっと身を翻して、あろうことか敵の蒋介石の代理人として南京へ赴
き、戦後パージが解かれ裁判に引っ張り出される心配が消えるやいなや、こんどはCIA
にも接触し、あげくに法螺話をまとめた伝記を発行したらベストセラーとなり、その人気
を背に衆議院議員に立候補して連続三回当選。参議院一回当選。あげくのはて「アジア情
勢の調査に行く」と言い残してラオスで僧侶に変装し、そのまま行方不明となった。

 石川県で辻政信人気が極めて高かったのは、彼が戦後、アジアに身を隠していたと称し
た冒険的な逃避行を本当の話として受け取ったからだ。

 ところが真実は、終戦前から蒋介石に投降する準備をし、いやそればかりか中華民国の
利益のために、蒋介石の偽装親日演出を助言し、日本人に対して「仇に報いるに徳を以て
なす」などという、史上空前の偽善を拡大宣伝した片棒を担いだ売国奴だったというのだ。

 新発見のCIA資料を基にして、辻政信の行動と軌跡を改めて追求すると、従来の伝記
や噂や第三者の証言と大いなる齟齬が発見される。

 料亭に入り浸る高級将校を殴って日本軍人相手の高級料亭を放火したというのは本当だ
が、彼がそこまで軍人の綱紀粛正に走り、「女遊び」を嫌ったという病的な潔癖癖は、ど
うやら出生地が金沢でなく、山中温泉だったこと、色香と淫靡な温泉町の売春宿が環境だ
った辻は、はやくから故郷を抜け出すために、猛勉強したのも、この幼年期の精神的トラ
ウマによるところが大きいと著者は指摘する。

 そして次は病的なサディストの面を併せ持ち、やっかいなことに石原莞爾を尊敬してお
り、この点でまた病的に女遊びが嫌いな東条英機とウマがあった。

 梟雄かと思えば「魔の参謀」だったというのが結論だが、しかし一介の参謀にすぎない
軍人の暴走を止めることができなかった軍の全体の空気と、そのシステムの欠陥こそが問
題ではないだろうか。

▼日本にとって問題は蒋介石が展開した世紀の欺瞞だ

 さて今稿の後半部を、評者(宮崎)は辻政信よりも、むしろ蒋介石に光をあてて、この
未曾有の詐欺師的な政治家の実態を対照してみよう。

 蒋介石は日本に留学したほどで、だからといって「親日家」ではなかった。強く親日家
を偽装した。それは孫文が親日を偽装すると民間の愛国活動家やら右翼の頭目たちがころ
りと騙されて、資金を貢いだからである。資金ばかりか愛人も世話した。蒋介石はそれを
みていた。だから第1回の親日家演出をやって、日本に高く売り込んだ。

 途中で米国に擦り寄り、米国から資金援助と武器援助にありつくや、日本は不要となっ
た。このパターンは孫文をまねたもので、日本に何回も「亡命」して骨の髄まで日本から
カネを搾り取りながらも、孫文は最後に日本を裏切ってソ連に援助を求めた。蒋介石もソ
連とは異様に親しかった。

 日本軍は昭和19年4月から大陸打通作戦を開始し、太平洋方面での惨憺たる敗北とは対照
的に「河南省、湖南省、広西省にいたる1400キロの戦線で中国国民党を次々と撃破、洛
陽、長砂、衡陽、桂林などの中国側の重要拠点を次々と陥落した。この会戦での中国軍
(つまり蒋介石軍)の敗北ぶりのひどさ」ときたら史上稀なほどに無様であり、なにしろ
寄せ集めの兵隊はまっすぐ歩くこともできず、援助をえるための「員数合わせ」、訓練も
受けていない。

 しかも蒋介石軍は米英から蒋介石援助ルートをつうじてふんだんに武器、食料を貰って
いたにもかかわらず大敗北したのだ。

 スティルエル将軍は軍事顧問として派遣されていたが、克明な報告を残しており、蒋介
石軍の「一個師団は5千人を超えていない」「兵士は給料をもらえず、栄養失調と病気に悩
まされているが、軍隊に医療班もない」「汚職がはびこっていて賞罰がひどく不公平であ
る」「兵士達は商売にはしっている」「中国の赤十字は、ヤミ市場の本場である」

 ルーズベルトは怒った。

 おおよそ現代の貨幣価値に置き換えると、10兆円ちかくを米国は蒋介石支援にあてた。
「にもかかわらず、中国大陸で蒋介石は一度も日本に勝てない」

 この状況の報告に米国はフライングタイガーの空爆を強化した。つまり、あの戦争は日
本vs中華民国ではなく、日本vs英米軍との戦争であり、蒋介石は英米にすっかり信用
を失って、ヤルタには呼ばれず、蒋介石不在のカイロ宣言も、あとから署名を強要された
ほどだった。

▼するりと闘うべき敵と自分を引き入れる味方を入れ替える芸術的処世

 蒋介石は、と著者は続ける。

「アメリカがもはや自分を見限ろうとしていることを、はっきりと意識した。彼はこれま
での政治的人生のパターンに従って、自分が闘うべき敵と、自分を引き入れるべき味方を
入れ替える時期にきていることに気がついたのだ。ここから蒋介石のおそるべき単独行動
が始まる」

 そこで蒋介石は「貳回目の親日家」を演ずる必要に迫られた。

 台湾に逃げ込んで、台湾支配は国際法上いささかの合法性もないのに、蒋介石の台湾支
配を正当化するためにも、台湾経済復興のためにも、どうしても日本の援助が必要だった。

 そこで演じられた世紀の芝居が「以徳報恩」である。

 蒋介石にとっては徹頭徹尾、便宜的打算的である。最愛の妻を離縁してアメリカへ追い
やり宋美齢と結婚したのは孔家のカネが目当てであり、宋美齢のキリスト教に便乗したの
も、各地で蒋介石別荘をみればわかる。

 キリスト教徒は演技である。

 わざとらしい礼拝室にマリア像がある。評者は、台北の陽明山でも南京や廬山の宋美齢
別荘でも目撃したがマリア像がでんと応接室の中央に置かれていた。

 蒋介石は利用する者はあくまでも利用した。だから利用しがいのある辻政信がタイミン
グ良く登場するや国民党国防部から、共産党作戦計画に従事した。辻にとってもその歴史
感覚に「愛国」の基軸にないことが、よく理解できる。

 つまり帝国軍人参謀だった辻政信がある日、唐突に敵国の密使になっても感覚的に平気
だったのは、武士道精神の虚実を老かいに使い分け、人間の最低限度の恥を超える、一種
魔女的な要素を身につけていたのだ。その意味で蒋介石と辻政信は一卵性双生児のようで
ある。

 本書はラオスから忽然と消えた辻の、その後のルートを克明に追うが、それは本書を読
む楽しみだから、この稿では書かないことにする。

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