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【メルマガ日台共栄:第921号】 与那国島を第二の対馬にするな[中国軍事専門家・平松 茂雄]

2008/12/05


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1>> 与那国島を第二の対馬にするな[中国軍事専門家・平松 茂雄]
2>>「母国に捨てられる」寂しさ [評論家・金 美齢]
3>> 台湾国民党主席、7日から訪日=対中融和政策など説明へ
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1>> 与那国島を第二の対馬にするな[中国軍事専門家・平松 茂雄]

 沖縄県八重山郡与那国町、TVドラマ「Dr.コトー診療所」のロケ地としても知られる
与那国島(よなぐにじま)は、那覇から飛行機で1時間半のところにある、人口1600人ほ
どの日本最西端の島である。台湾に一番近い国境の島だ。

 この与那国島について本誌では何度も取り上げている。昭和57年(1982年)10月、台湾
の花蓮市に呼びかけて姉妹都市を提携しているからだ。

 昨年5月29日には、花蓮市内に「与那国町在花蓮市連絡事務所」を開設した。日本の市
町村レベルの自治体がこのような海外連絡事務所を開設するのは、全国で初めてのことだ
った。

 10月4日には、花蓮市との「姉妹都市締結25周年」を記念して、町民ら約130人を乗せた
初のチャーター便を飛ばしている。その際、与那国空港と花蓮国際空港を拠点とする空の
交通ネット構築の推進などが盛り込んだ与那国島・花蓮市「両市町国境交流強化に関する
協議書2007」を締結している。

 本年7月4日には、今度は花蓮市から蔡啓塔・花蓮市長を団長とする市民訪問団約70人が
乗り込んだ初のチャーター便が運航した。昨年訪問のお返しだ。

 先般も、東海大海洋学部の山田吉彦准教授やユーラシア21研究所の吹浦忠正理事長など
7人をパネリストに、11月9日に開かれた「与那国島・海洋タウンミーティング2008〜海と
ともに切り拓く、島と日本の豊かな未来」についてお伝えした。

 実は、この与那国島の上空には台湾との防空識別圏を区切るラインが通っている。日本
の領土であるにもかかわらず、日本と台湾の空の国境線が島を分断して通っている。これ
は、台湾問題や安全保障問題に携わっている人々の間ではよく知られている事実であるが、
一般にはほとんど知られていない。

 中国の台湾併呑に警鐘を鳴らし続けている平松茂雄氏が昨日の産経新聞「正論」欄で、「与那国島を第二の対馬にするな」と題し、どうしてこうなってしまったのか、その背景
や与那国島の人々の声を紹介している。

 台湾が中国に呑みこまれてしまったら、空の国境線が通る与那国島も併呑される危険性
がある。だが、与那国町は花蓮市と姉妹都市提携などを通じた交流を盛んにすることで、
自力で日本の安全保障に貢献しているという現実が浮き彫りになる。

                    (メルマガ「日台共栄」編集長 柚原 正敬)
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与那国島を第二の対馬にするな
【12月4日 産経新聞「正論」】

■ようやく政治家が動く

 韓国との国境の島・対馬が過疎化と小泉改革による公共事業削減、石油高騰などの影響
で深刻な経済困難に陥り、そのスキをつくように、韓国資本が島の土地を買い占めている。
地理的に近いことから、韓国の観光客がドッと入るようになり、その数は島民の3倍にも
達する。観光地にはハングルがあふれ、さながら韓国国内のような景観を呈している。し
かも彼らは、竹島ばかりか対馬までが「韓国の領土」と主張しているというのだ。

 本紙は3回にわたる特別企画「対馬が危ない!!」で島の現状を報じた。すると、にわ
かに自民党の真・保守政策研究会と超党派の国会議員による「日本の領土を守るため行動
する議員連盟」が動き出した。近く対馬を現地視察し、「防人の島新法制定の推進議員連盟」を結成して、法整備に向けて具体的に検討することになった。

 わが国周辺海域が隣国からの「脅威」にさらされている。その現実を直視せよと早くか
ら論じてきた筆者には「いままで何をしていたのか」と問いたい思いである。ともあれ政
治家がこの問題に関心を向けたことを評価したい。

 しかし筆者が恐れるのは、関心が対馬だけに局限化されることだ。そもそもわが国には、
特定の島嶼(とうしょ)に関する振興策はあっても、離島およびその周辺海域の防衛・振
興を含めたトータルな施策がない。対馬だけでなく、約6800に及ぶ離島全体、特に「最前
線」の島、海、空を重点的に防衛する施策が、今こそ必要なのではないか。

■返還前からの特殊事情

 なかでも筆者が竹島や対馬の二の舞いになっては困ると危惧(きぐ)しているのが、日
本の最西端の島・与那国島だ。この島は台湾までわずかに1100キロである(ちなみに石
垣島までは120キロ)。県都の那覇までは400キロも離れている。この島には、他の国境地
域の島にはない特異な問題がある。それは、わが国の領土であるにもかかわらず、島の上
空に日本と台湾との防空識別圏を区切るラインが通っていることである。

 防空識別圏とは、国の防空上の必要から設定された空域である。国際法によるものでは
ない。だが、異国の航空機が領海上空を侵犯して領土上空に到達するまで、旅客機でも1
分程度、超音速軍用機であれば数十秒である。領空侵犯されて対応するのでは手遅れだ。
そこで領空の外周の空域に防空識別圏を設け、事前に届け出のない航空機が防空識別圏に
進入した時点で、空軍機により強制退去させる措置をとっている。

 スクランブルといわれ、一般には航空機が防空識別圏に進入する恐れがある時点で発動
される。それでないと、軍用機の場合には攻撃されてしまう恐れがあるからだ。

 ところが与那国島では、台湾との間の防空識別圏のラインが島の上空に引かれているの
だ。厳密に言えば、島の東側3分の1は日本、西側3分の2は台湾である。沖縄占領中に
米軍が便宜的に東経123度で線引きしたのを、返還の際、日本政府がそのまま引き継いで
しまったからだ。

 当時としては、台湾(中華民国)が友好国だからとの単純な理由からであろうか。しか
し、日本政府、防衛庁・自衛隊が自国の防衛にいかに無責任であるかは、現在でも自衛隊
の航空機が台湾との防空識別圏に近づくことを意図的に避けていることにはっきり表れて
いる。

■自衛隊ですら関心なく

 筆者は中国の東シナ海石油開発を取材する中で初めてこの事実を知り、航空自衛隊に問
い合わせた。すると「何も問題ありません。あなたは何を心配しているのですか」と相手
にしてもらえなかったことがある。

 台湾はれっきとした主権のもとに存在している。わが国の領土である尖閣諸島の領有権
を主張して譲らないばかりか、沖縄返還時には、台湾に無断で沖縄を日本に渡したと米国
にクレームをつけたことがある。さらにいえば、中国は台湾を自国の領土と主張している。
もし台湾が中国に統一されたら、どういう事態になるか、防衛関係者ですら考えたことが
ないのだろうか。

 馬英九氏が総統に就任し、中国は経済関係の緊密化による台湾との「平和統一」を意図
している。与那国島も、対馬と同じように、過疎化と経済的低迷に苦しみ、台湾との経済
交流、観光客の受け入れに期待している。

 筆者は先ごろ、与那国島に初めて行く機会を得て、町議会、防衛協会の方々と話をした。
島の人たちは、国境の島に対する国家の特別措置と自衛隊の駐屯を強く希望していた。与
那国島が「第二の対馬」にならないうちに、手を打たなければならない。

                               (ひらまつ しげお)
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2>>「母国に捨てられる」寂しさ [評論家・金 美齢]

【12月5日 産経新聞「優先席から」】

 没後40年レオナール・フジタ展の内覧会に出かけた(11月14日)。オープニングを待ち
かねて、いちはやく会場にかけつけた。ずっと楽しみにしていたのだ。

 フジタの絵は折にふれて見ていたが、強くひかれたのは、ひろしま美術館の2点、「裸
婦と猫」と「十字架降下」。旅先の思いがけない出会いが異邦人のセンチメントを揺り動
かしたようである。

 フランスで絵の修業をした日本の画家は多いが、パリの画壇で勝負できたのは稀有(けう)である。「パリで最も有名な日本人画家」が「私が日本を捨てたのではない。捨てら
れたのだ」とにがい言葉を吐いた。終戦直後、日本の異常なまでの反応が、本来ならば美
術の殿堂に祭られるべき「神」を「亡命者」に追いやってしまった。

 ピカソも亡命者であったが、彼は意志的にフランコ政権を拒否した。フランコ没後、ス
ペインに移送される直前の「ゲルニカ」をニューヨークのMoMAまで見に行った。それ
は強烈な告発であった。フジタの絵からは、母国を離れ異国の生活を選んだ意地の中、一
抹の寂しさと悲しさを感じる。初期に色濃く反映されている日本画の影響が、晩年の作品
からも消えることはないように思われた。個人的な感傷かもしれないが…。

 母国を捨てるのか、捨てられるのか。悩ましい問題だ。最近の台湾の情勢を見ていると、
虚脱感に襲われることがある。テレビで、陳水扁前総統が手錠をかけられた両手を高々と
上げて「台湾万歳」と叫んだシーンを見て、9歳の孫娘がショックを受けていたと、娘が
電話をかけてきた。

 2004年、総統選の直前、日台交流サロンは「台湾応援団」を引き連れて、2回にわたり
台湾に乗り込んだ。保育園児と小学1年だった孫娘2人も同行し、多くの集会に参加して「阿扁(陳水扁)当選」と舌足らずの台湾語で連呼した。その映像はテレビ、活字で流さ
れ、本人たちにとっても、一生忘れられない思い出なのだ。

 2・28の「人間の鎖」は予定の100万人が200万人も集まった。日本からの一行は二二
八平和記念公園に参集したが、会場は押し合いへし合いの超満員だった。

 「金美齢が来た!!」。随所でわき起こる大歓声。長い人生の内で最も昂揚(こうよう)
した瞬間だった。これは夫の1周忌に藤原正彦ご夫妻が来訪してくださったとき、美子夫
人に聞いた話だが、「ボスがこんなに皆から歓迎されている姿、しっかり見ておきなさい」
と夫が2人の孫娘に言ったそうだ。その後も別の同行者から手紙で同じことを知らされた。本人はもみくちゃにされていて、家族の存在など気にしている余裕はなかった。投票日に
も重ねて訪台し、陳の再選が決まった瞬間、一行は全員抱き合ってうれし涙を流した。幼
い孫娘にこの落差はあまりにも酷である。

 民進党系の政治家が相次いで逮捕されている。戦後60余年、台湾人も中国式に汚染され
ている。しかし「辧緑(バンリユウ)(民進党)不辧藍(ブバンラン)(国民党)」とい
われるように、司法が国民党系に甘く民進党系にシビアなのも確か。中国への傾斜を予言
していたが、まさかこんなに早く、恥も外聞もなくとは。中国人馬候補の甘い言葉を信じ
た多くの台湾人は、今ごろ何を考えているのだろうか。

 台湾を捨てるのか、台湾に捨てられるのか。それが問題だ。

                                 (きん びれい)
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3>> 台湾国民党主席、7日から訪日=対中融和政策など説明へ

 中国国民党の呉伯雄主席が7日から来日し、馬政権が進める対中融和政策に理解を求め
るとともに、「台湾が領有権を主張する尖閣諸島問題では、まず海洋資源の共同開発を実
現し、利益の共有による関係強化を図りたいとの考えを訴える」(産経新聞)という。

 尖閣諸島は、李登輝元総統も主張するように、日本の領土だ。歴史的にも、国際法的に
も確定した事実である。ましてや、中華民国もそれを認めてきた事実があることは、本誌
でも繰り返して伝えてきた。

 馬英九政権は、東シナ海の日中中間線の石油やガス田における中国の交渉をまね、これ
を嚆矢として、日本が根を上げるまで交渉を重ねるつもりのようだが、尖閣諸島の領土問
題が日本には存在しない以上、共同開発などという提案が成り立つ余地はない。ましてや、
「特別なパートナー」と位置付ける日本との関係を重視するなら、尖閣を持ち出すべきで
はないのは当り前だろう。

 会談予定の首相経験者や与野党要人は毅然とした姿勢を示すべきだ。そして、なぜ台湾
を訪れる日本からの観光客が少なくなっているのか、その理由も説明すべきだろう。

                                    (編集部)
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台湾国民党主席、7日から訪日=対中融和政策など説明へ
【12月4日 時事通信】

 【台北4日時事】台湾の馬英九政権与党、国民党の呉伯雄主席は4日、日本メディアと
記者会見し、7日から1週間の日程で日本を訪問することを明らかにした。現職の同党主
席による公式訪日は初めて。首相経験者や与野党要人と会談する予定で、馬政権が進める
対中融和政策に理解を求めるとともに、日台関係の重要性を訴える。

 呉主席は会見で、対中融和政策について「両岸(中台)関係改善は東アジア全体の平和
につながり、日本の利益にも符合する」と説明、日本側に理解を求める方針を示した。中
台の急速な接近で日台関係が希薄になるとの懸念が一部にある中、日本側に直接説明し、
これを払しょくする狙いがあるとみられる。

 一方、馬総統が過去に尖閣諸島(中国名・釣魚島)の領有権を主張する活動に参加した
経緯などから、一部で「反日的」とみられていることについて、呉主席はこうした見方を
否定。日台は「特別なパートナー」だと強調、訪日でも日台関係の重要性を強調したい考
えだ。

 台湾の対中窓口機関、海峡両岸基金会の江丙坤理事長(国民党副主席)も4日から訪日。
馬政権の対中政策について日本側に説明する。(了)
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