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日本の「生命線」台湾との交流活動や、他では知りえない台湾情報などを、日本李登輝友の会の活動とともに配信するメールマガジン。

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【メルマガ日台共栄:第665号】 日台関係強化への道(1) [台湾元行政院院長 謝 長廷]

2007/12/20



>>>>> http://www.ritouki.jp/―――――――――――【平成19年(2007年) 12月20日】

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<<INDEX>>―――――――――――――――――――――――――――――[Vol.665]
1>> 日台関係強化への道(1) [台湾元行政院院長 謝 長廷]
2>> 謝長廷・元行政院長が日本外国特派員協会で記者会見 
3>> 来年6月に台北−小松空港など定期航路二路線が開設
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1>> 日台関係強化への道(1) [台湾元行政院院長 謝 長廷]
   私と京都・日本と台湾の歴史的絆・台湾は中国ではない

 来日していた謝長廷・元行政院院長はすべての日程を終え、昨日夕刻、成田発のチャ
イナエアーライン101便にて帰台した。

 成田空港では許世楷・台湾駐日代表処代表、易錦銓・日本長昌友之会代表委員、柚原
正敬・日本李登輝友の会事務局長、訪問先で歓迎した台湾維新を支持する日本人有志の
会のメンバーなどが見送りに馳せ参じた。

 18日は日本外国特派員協会において日本語で講演を行った後、平沼赳夫会長ら日華議
員懇談会と懇談、また森喜朗元首相と懇談。最終日の昨19日は虎ノ門パストラルにて記
者会見を行った。

 謝長廷氏は今回の来日で日本人に何を最も訴えたかったのか──。それをよく現して
いたのは、講演草稿を準備して日本語で行った初日の京大講演だろう。それを、今号から
3回に分けてご紹介したい。

 因みに、この京大講演は台湾留日京都大学校友会の主催により、本会理事でもある大
田一博氏が推進役となって、12月16日、京都大学医学部創立百周年記念施設の「芝蘭会
館」で行われた。                          (編集部)
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日台関係強化への道(1)─私と京都・日本と台湾の歴史的絆

                          台湾元行政院院長 謝 長廷

■私と京都

 みなさま、こんばんは。謝長廷です。今回日本に参りまして、この場をお借りしてこ
うして講演ができますことを、非常にうれしく、また光栄に思います。特に大田先生、
河上先生、それから柏先生におかれましては、今回の講演実現に向けて御尽力を賜りま
したこと、この場をお借りして厚くお礼を申し上げたいと思います。

 早速ですが、本題に入りたいと思います。私は元号でいえば昭和47年に台湾から京都
大学に留学に参りました。最初は南禅寺付近にございました「暁学荘(あかつきがくそ
う)」という寮に住んでおりまして、そこから市電に乗って京都大学に通っておりました。
時には吉田山を越えて大学に通ったこともありました。今となっては非常に懐かしい思
い出です。

 京大に留学したことは、私に大きな影響を与えました。政治家になったことも、日本
で知ることになった二つの歴史的な出来事が、私にきっかけを提供したからです。

 その一つは1933年の京都大学事件、いわゆる滝川事件です。この事件を初めて知った
のは黒沢明監督の映画『わが青春に悔なし』によってでした。この事件は、自由や民主
主義というものが天から与えられるものではなく、大きな代償を払って勝ち取ってゆく
べきものだということを教えるものでした。もう一つの大きな出来事とは、明治維新で
す。まさにここ京都こそは、明治維新の大きな舞台となり、維新の志士たちのドラマが
展開された場所でもあります。私が京都におりました時期には、この点について強い印
象と感銘を受けました。一つの国が近代化を成し遂げる際には、一人のカではなく、多
くの人の団結とコンセンサスが必要で、それによって国というものを根本的に変えられ
る、ということも教えられました。

 私は現在台湾の総統候補として「台湾維新」という考え方を提案しておりますが、こ
の考え方は、まさに「明治維新」からインスピレーションを得たものなのです。

 明治維新といえば、ちょうど日本に来る前の11日に、前総統である李登輝さんとお目
にかかり、明治維新についてご教示を受けました。李登輝さんは私の京都大学の先輩に
あたり、おそらく世界で唯一の京大出身の大統領経験者でしょう。李登輝さんは1996年
に日本の友人の方から坂本竜馬が書いた『船中八策(せんちゅうはっさく)』を贈られ、
深い感銘を受けたとおっしゃっていました。

 話はまた元に戻りますが、私が大学生だった時代には、台湾人の留学先といえば普通
はアメリカでした。そのため、多くの人からなぜ日本留学を選んだのか日本にしたのか、
と質問されます。それは、私の父や年配の方々の影響です。彼らは日本統治時代の教育
を受けて日本に対して敬意と愛着を感じていました。それが、間接的に若かった当時の
私にも影響を与えたのです。

■日本と台湾の歴史的絆

 ここで台湾人が日本に親近感を覚えていることについて申し述べておきたいと思いま
す。台湾で有名なビジネス雑誌に『遠見』というのがありますが、この雑誌が昨年台湾
人の外国に対するイメージについてのアンケート調査を行いました。その結果、好感度
が一番高い国家が日本だったのです。これは非常に重要なことだと思います。

 私が考えますに、日本と台湾は歴史的、感情的に深い絆を持っております。それだけ
でなく、両国には利害と平和の問題においても密接な関係があります。たとえば、地理
的に見ても、両国は太平洋周辺における同一ライン上に存在しております。そこで私た
ちは、両国の友好関係、お互いの友情を大切にし、さらに緊密に協力し、理解しあって
ゆくことが必要であると考えます。実際、日本と台湾の間には、経済的、文化的に緊密
な相互交流がありました。お互いに相手の国を訪れる人の数は、それぞれ年間のべ110万
人を超える規模になっています。

 しかしながら、人と人との活発な往来に比べまして、日本の台湾の政治・社会に対す
る理解は、まだまだ不足しているものがあると、不躾ながら申し上げさせていただきた
いと思います。台湾は戦後1949年に国民党政権が戒厳令を実施してから1987年に解除す
るまで38年間も戒厳令が敷かれてきました。これに対して現在与党となっている私ども
民進党は、1986年に結成されてから、国民党独裁政権に対抗して着実に成長を続け、20
00年にはついに政権を獲得するにいたりました。私ども民進党政権になってから、台湾
では大きな変化が生まれました。それは、われわれは中国人ではなく、独自の台湾人で
ある、という意識が強まったことです。最近の意識調査を見ましても、自分が中国人で
はなく、台湾人であると考えている人は、70%を超えており、自分が中国人だと考える
人はわずか15%になっております。民進党が政権をとった7年前には台湾人であるという
人は30%あまりだったことを考えると、まさに隔世の感です。

■台湾は中国ではない

 この「台湾人という意識」が強まった理由としては二つ考えられると思います。ひと
つは台湾の民主主義が進んだ結果であり、もうひとつは台湾人がミサイルなどの軍備を
増強して台湾を威嚇している中国のありかたに反感を強めつつあるからです。

 中国は千発以上のミサイルを台湾に向けており、台湾に対して法律戦、心理戦、電子
戦争などさまざまな手段で攻撃をしかけております。さらに中国は国際社会で台湾を孤
立させ、台湾が国際機関に加盟するのを妨害しております。その典型が人々の健康に強
く関係するWHO=世界保健機関の加盟問題です。中国による台湾に対する妨害行動は台
湾の国家アイデンティティの発展に重大な影響を与えております。

 実際、台湾社会では国連やWHOなどの国際機関への参加を求める声がますます強ま
っているのです。

 もちろん台湾としては、中国との間で平和的な対話を進めてゆきたいと願っておりま
す。ただしそれは無条件ではなく、あくまでも台湾の独自性、主体性を守るという前提
で、いつでも対話に応じたいということなのです。私が総統に当選した暁には、中国が
台湾の確固たる民意を直視せざるをえなくなり、それが台湾と中国との対話に発展する
きっかけになるものと確信しております。               (つづく)
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2>> 謝長廷・元行政院長が日本外国特派員協会で記者会見 

【12月19日 台湾週報】

 訪日中の与党・民主進歩党(民進党)総統候補である謝長廷・元行政院長は12月18日、
東京有楽町の日本外国特派員協会で記者会見を開き、台湾の安全保障戦略などについて
語った。

 謝氏は「台湾という国の安全保障および主権の独立が確保されなければ、台湾住民の
自由を守ることもままならない」との認識を示し、「台湾と香港を同列に置いて、経済
問題こそが重要で、安全保障とアイデンティティーはどうでもよいというのは間違った
解釈だ。台湾は独自の総統(大統領)、国会、通貨、司法制度を有する事実上の独立国
家である」と強調した。

 謝氏は「台湾が直面している安全保障問題は中国に起因している。中国は1,000発以上
のミサイルを台湾に向け、台湾を国際的に孤立させ、台湾の国際社会への参加資格を奪
おうとしている。その中には人々の健康と深い関係のある世界保健機関(WHO)も含
まれ、台湾国民には国際機関への加盟を要求する権利がある」と強調し、「台湾がさま
ざまな国際機関への加盟を求めていることに対して、国際社会に緊張をもたらすトラブ
ルメーカーであると批判する人もいるが、1,000発以上のミサイルが台湾に向けられてい
るという現実は、あまりにも常軌を逸したものだ」と訴えた。

 台湾の安全保障に関して謝氏は「最低限の防衛装備が必要である」と述べ、防衛予算
をGDPの3%以上の規模にする必要があるとの考えを示した。また、謝氏は「日米安
保体制」がアジアの平和と安定に大きな役割を果たしているとして支持を表明し、「日
本とアメリカは台湾にとって最も重要な友邦であり、歴史的にも、戦略的にも、共通の
防衛目標と利害関係をともに打ち立てる必要がある」との認識を示した。

 台日関係については「国防、文化、経済、NGO、環境保護など幅広い領域にわたっ
て友好関係を強化していきたい」と述べ、特に二酸化炭素排出量削減に関して日本との
協力を強化したいとの意欲を示した。

 台湾の国連加盟運動について謝氏は「台湾アイデンティティーと台湾人のコンセンサ
スを固めていくための最も有効な方法である」と述べ、来年春の台湾総統選挙は「台湾
アイデンティティー」と「中国アイデンティティー」という国家アイデンティティーの
選択となるとの認識を示した。

 さらに謝氏は「国連加盟運動は決してアジア情勢を緊張させる要因とはならない。む
しろ、台湾が国際社会の一員になれず、支持を得られない現在の状況こそが、アジアの
緊張を招いている。台湾が国として認められなければ、中華人民共和国が台湾をその一
部と主張することになり、それがアジア情勢の緊迫につながるからだ」と強調した。

 謝氏は自身が掲げる哲学「共生」について、「単に共存を目指すものでなく、共に
繁栄し、互いに依存するという意味を含んでおり、私は原則的に平和主義を主張する。
しかし、その前提は『自存』である」と述べ、自らが生存することによってはじめて他
者から尊重され、保障を受けるとの考えを示した。

 中国問題に関しては「多くの台湾人は最近の中国の発展を喜ばしいことだと考えてい
る。それは中国の平和的台頭、経済の急速な発展には台湾の企業や人々も関与し、寄与
しているからだ」と述べる一方で、「もし台湾がまったく尊重されなければ、それは台
湾2,300万人の基本的人権問題へと直結し、台湾海峡を挟んだ両岸の緊張が惹き起こされ
る。中国が武力をもって台湾を脅し続けるなら、それは台湾問題が平和的に解決されな
いことを意味し、中国がアジアにおける脅威であることを示すことになる。その被害は
台湾だけにとどまらず、日本を含めた多くの国々がその被害を受けることになる」と強
調し、国際社会がもっと台湾に関心を寄せるよう訴えた。

 謝氏は、台湾と中国との関係は孔子の「小をもって大に事(つか)うるには智をもっ
てし、大をもって小に事うるには仁をもってす」に学ぶことが必要だとし、「小国の台
湾は大国の中国に対して知恵をもって対応し、大国である中国は仁と寛容の心をもって
小国の台湾に対応しなければならない。平和共存とは、中国に対して語るべきものだ」
と訴え、将来の台湾はハードパワーとソフトパワーを結合させた「スマートパワー」
(知恵の力)が必要であるとの考えを示した。

 最後に謝氏は、「台湾が独立国家として国際的な地位を求め、世界から評価されるこ
とは、台湾が自らの尊厳を求めることである。台湾はトラブルメーカーなどではない。
平和国家である台湾は世界平和に対して大きな貢献を果たすことが可能であり、かつて
経済発展や政治的民主化という経済的奇跡、政治的奇跡を果たしたように、将来は世界
平和という奇跡を作り出すミラクルメーカーになる」と強調した。

 このほか、謝氏は記者からの質問に答え、チャーター便の拡大による両岸直航を推進
すること、中国が主張する「一つの中国」原則の条件は受け入れないこと、台湾国内の
投資環境を改善して製造業の品質を向上させること、ハイテク産業の中国移転の制限を
米国企業並みに緩和すること、憲法改正や国名の変更には憲法に基づいた手続きが必要
であること、日本に対して米国の「台湾関係法」のように台日関係を法制化して一定の
条件あるいはトランジットの形で総統が日本を訪問できるよう求めること等について語
った。 
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3>> 来年6月に台北−小松空港など定期航路二路線が開設

【12月19日 Radio Taiwan International】

 台湾と日本の航空協定が先月改訂されたことにより、エバー航空(長栄航空)は来年6
月より、台北と石川県の小松空港、台北と宮崎県の宮崎空港を結ぶ定期路線の運航を開
始する。

 エバー航空ではエアバスA330-200型機を導入、毎週2便ずつ運航する計画。また、既存
の北海道・札幌への路線では現在使用する252人乗りのエアバス機から、316人乗りのボ
ーイング777に改めてより多くの旅客に対応する。

 台北と大阪を結ぶ路線は来年7月からアメリカのロサンゼルスまで飛ぶことが可能にな
り、毎週7便の運航を予定。同社では、日本とアメリカの市場に同時に対応できること
になり、意義は大きいと述べている。

 一方、チャーター便の運航ではファーイースタン航空(遠東航空)とトランスアジア
航空(復興航空)が初めて日本に乗り入れる。計画では、来年2〜3月には、ファーイー
スタン航空が北海道へ、トランスアジア航空が九州へ乗り入れる。

 これにより、台湾の航空会社はチャイナエアライン(中華航空)とエバー航空が定期
路線で、ファーイースタン航空、トランスアジア航空、マンダリン航空(華信航空)、
ユニエアー(立栄航空)の4社がチャーター便で、すべて日本への乗り入れを果たす。
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エバー航空に正式決定 小松・台湾定期便 台湾政庁 週2便「速やかに就航」
【12月19日 北國新聞】

 台湾政庁交通部民用航空局は18日、小松―台湾定期便の航空権益をエバー航空(台湾)
に配分したと正式に発表した。

 発表によると、エバー航空はA330―200型機(252席)を小松―台北間で週2便運航さ
せる計画で、「新たに航空権益を配分した航空会社は速やかに準備を行い、できるだけ
速やかに権利を使用する」としている。

 小松―台湾定期便の開設は、11月1日に日台間で合意。同23日には石川県議会の訪台団
に対して民用航空局長がエバー航空に優先権があることを明言し、エバー航空社長は来年
3月30日から木、日曜日の週2便体制で就航したいとの意向を示していた。

 正式決定を受け、エバー航空は小松空港を管理する国土交通省や防衛省との交渉に入る
ほか、県内に事務所を置くなどして就航への準備を進めるものとみられる。
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エバー航空が運航 台北間の国際定期便
【12月20日 宮崎日日新聞】

 日台間の航空交渉で合意した宮崎−台北の国際定期便について、県は19日、運航会社
の選定を進めていた台湾当局が同線を担当する会社をエバー航空(本社・桃園県)に決
めたと発表した。

 台湾当局によると、エアバスA330−200型(252人乗り)で週2往復を予定。開設時期
や運航曜日などについては今後同社が発表するとしている。

 運航会社が決まったことについて、東国原知事は「(同社は)日本やアジアなど世界
各地に広く路線網を持つ会社。本県と台湾との交流拡大や地域経済の活性化に大いに貢
献するものと期待している」とコメントした。
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