国際情勢

メールマガジン日台共栄

日本の「生命線」台湾との交流活動や、他では知りえない台湾情報などを、日本李登輝友の会の活動とともに配信するメールマガジン。

全て表示する >

【メルマガ日台共栄:第645号】 台湾の立法委員選挙と総統選挙は日本の国益に重大な影響

2007/11/19



>>>>> http://www.ritouki.jp/―――――――――――【平成19年(2007年) 11月19日】

    ☆★☆★ 日本李登輝友の会メールマガジン「日台共栄」 ☆★☆★
            新しい日台交流にあなたの力を!!
<<INDEX>>―――――――――――――――――――――――――――――[Vol.645]
1>> 台湾の立法委員選挙と総統選挙は日本の国益に重大な影響
2>>【読者投稿】赤シャツは敵か? [台湾団結連盟日本支部幹事長 片木 裕一]
3>>【呼びかけ】中国国民党・馬英九の「九二共通認識」を糾弾せよ!! 
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1>> 台湾の立法委員選挙と総統選挙は日本の国益に重大な影響
   結果次第で日本のエネルギー問題は最大の難局に直面することになる

 年明け早々の1月12日に立法委員(国会議員に相当)選挙、そして3月22日の総統選挙
を控え、台湾は選挙モードに突入している。中国国民党の馬英九・総統候補はこの21日
に来日、民主進歩党の謝長廷・総統候補も12月中旬に来日が予定されている。

 台湾の総統候補の2人がなぜ日本へ来るのか。もちろん、投票権を持つ台湾人が在住し
ているため、その人々へアピールするためだが、投票権を持つ台湾人は日本にばかり住
んでいるわけではない。中国にも北アメリカにも南アメリカにもイギリスにもオースト
ラリアにも住んでいる。

 両候補はすでに台湾関係法を制定する米国に行ってアピールしている。次なるが日本
だ。台湾にとって米国と日本は安全保障上からも無視できない、国益を共にする国と認
識されている。

 ところが、日本では台湾と国益を共有しているという自覚が政治政策にほとんど反映
されていない。ましてや、多くの日本人にとって台湾の選挙は対岸の火事である。

 日本は台湾海峡を含む南西シーレーンにエネルギーの80%を依存している。もし台湾
が中国の影響下に入ったり併呑されてしまったら、中東からの石油をはじめとするエネ
ルギー搬送ルートである南西シーレーンは中国に押さえられてしまう。そうなれば、東
シナ海のガス田開発に見られるように、あるいはもっと端的に言えば、自国の「領海法」
に日本領土である尖閣諸島を自国領と規定してしまうその覇権主義的手法を見れば、日
本のエネルギー問題は最大の難局に直面することになるのである。

 つまり、台湾が日本のエネルギー政策の要を握っていると言っても過言ではないので
ある。さらに言えば、台湾の選挙結果次第で日本は苦境に立たされないとも限らないの
である。

 日本にとって台湾の選挙は対岸の火事ではない。台湾が中国と国益と共にするのか、
日本と共にするのか、日本としては最大限の注意を払って見守るべき事態なのである。

 ポイントは、日本の国益にとって有利な台湾の政局を見極めることにある。投票権が
ないからといって、日本人が無関心でいることは許されないのである。

 去る11月8日、台湾の中央選挙委員会は来年3月22日(土)に投開票が行われる第12代
総統・副総統選挙を公告し、翌9日には来年1月12日(土)に実施される第7回立法委員
選挙を公告した。 

 与党の民主進歩党は、総統候補に謝長廷・元行政院長、副総統候補に蘇貞昌・前行政
院長の立候補を予定、野党の中国国民党は、総統候補に馬英九・前中国国民党主席、副
総統候補に蕭万長・元行政院長の立候補を予定している。

 一方の立法委員選挙は、今回より定数が225議席から113議席に半減、小選挙区比例代
表並立制が導入され、小選挙区から73人、原住民枠から6人、比例代表から34人を選出す
る。

 この公告を受ける形で、産経新聞が両総統候補への書面インタビューを掲載した。い
ささか長いが、下記に紹介するのでじっくりと読み比べられたい。

                            (本誌編集長 柚原正敬)
------------------------------------------------------------------------------
台湾総統選 与野党「切り札」投入 論戦激しく
【11月8日 MSN産経ニュース】

 【台北=長谷川周人】台湾の陳水扁総統(56)の後任を決める来年3月22日投開票の総
統選まで半年を切った。選挙戦は、与党・民主進歩党の候補、謝長廷・元行政院長(首
相、61)と、8年ぶりの政権奪還を目指す最大野党、中国国民党の馬英九前主席(57)
による実質的な一騎打ち。政界の人材不足が指摘される中、与野党は「王牌(切り札)」
を投入し、激しい論戦を展開している。

 「終極統一」を目指す国民党に対し、独立志向を強める民進党。この基本的構図の中
で論戦は、中台関係、経済再建などを争点に双方が批判の応酬を続けている。だが、両
党とも「鉄票(組織票)は4割程度」(関係者)とすれば、勝敗のカギを握るのは、経
済の発展を求める残る2割の中間層となる。

 このため、「和解共生」を掲げる謝氏は、中国との関係で政治的には「独立」を目指
しながらも、経済では現実的な開放路線を提唱。対話による対中関係の緊張緩和や、中
台直航便の実現を提唱する謝氏の姿勢に対して、ビジネス界や若年層にも支持が広がっ
ているようだ。
 ただ、党内の意思統一は十分とはいえず、対中強硬姿勢で支持拡大を狙う急進的な独
立派は、謝氏の協調路線に批判的だ。民進党は9月末の党大会で、独立志向を鮮明にし
た「正常国家決議文」を採択したが、謝氏は「風邪」を理由に大会を欠席。その背景に
は、党主席ポストを再び手中に収め、総統退任後も権力維持を狙う陳氏と謝氏の間で、
主導権争いが存在するとの見方もある。
------------------------------------------------------------------------------
台湾総統選・書面インタビュー 謝長廷氏

■中台関係
 私は「共生」という哲学理念をもって中台関係を処理すべきだと主張している。軍事
力の均衡を主張し、両岸(中台)対話の再開に尽力する。対話によって台湾海峡の緊張
を緩和するためだ。両岸問題は急いで決断を下す必要はない。(中台がともに)経済を
発展させ、政治体制を改革し、社会問題を処理する余裕があれば、自然に平和かつ安定
的な中台関係ができる。ただし、台湾は主権独立国家であり、現状にふさわしくない現
憲法を改正する必要がある。

■対外関係
 わが国の安全と国際社会における生存のため、(台湾には)友人が必要で、台米関係
ほど重要な関係はない。だが、台米はお互いに友人と認め合いながら、利益と認識は一
致しているとはかぎらない。世界の強国である米国は、小国の生存や尊厳を理解できて
いない。台湾人民は、米国が時間と労力をもって問題解決を図ろうとしていることを理
解すべきだ。逆に米国は、台湾社会の変化を理解する必要があり、「台湾が国際社会か
らの孤立に危機感を抱き、安定した主体意識の構築が急務であること」を分からせる必
要がある。

■国連問題
 台湾を国家と認め、2300万人もの人民が同じ認識を持てば、(台湾の要望は)必ず尊
重される。平均国民所得が1万6000ドル(約188万円)の国が国連に代表を送れないとい
うことが、台湾人の感情と尊厳を深く傷つけており、これを世界各国に理解してもらい
たい。

■経済再生
 私の両岸経済・貿易政策は開放に傾いている。だが、その前提は主体性と開放性の両
立で、台湾を犠牲にしてまで開放はできない。馬英九氏が主張する「両岸共同市場」は、
欧州連合(EU)などをモデルとした対象分野に制限のない、自由な輸出入を指すが、
これは台湾を危険ながけっぷちに追いやり、台湾は中国の離島となる。台湾は今、(ま
ず)社会正義、政局安定、経済成長などに着目すべきだ。馬氏のいう「両岸共同市場」
が開放され、中国から労働者や農産品が押し寄せれば、台湾人は職を失い、実質給与も
下がるだろう。実際、タオルや靴など(の業者)は悲惨な光景を目にしている。農民や
肉体労働者、中小企業はこんな悲惨な光景を望んでいるだろうか。

■政治家の清廉さ
 国家のリーダーになる人は、厳しく検証されるべきだ。私は過去5年、(首長特別費
の不正流用疑惑などで)司法の検証を受けてきたが、起訴されていない。これは私が清
廉であることの証しだ。(特別費負担とした)3000枚以上の領収書を持つ馬氏とは違い、
私に(領収書)はない。健康診断の費用を特別費で支払い、金をポケットに入れたこと
もない。
------------------------------------------------------------------------------
台湾総統選・書面インタビュー 馬英九氏

■中台関係
 私が政権をとれば、「台湾を主として、人民に利益を」の立場から両岸(中台)関係
を展開させ、一年以内の(航空機による)直航実現に向けた交渉を行いたい。チャータ
ー便の常態化から始め、大陸観光客の開放は年間100万人とし、これが台湾経済に大いに
貢献すると思う。また、中国の妨害により、中華民国を認めない国が多くある。わが国
の正式名称は中華民国であり、私が出馬するのは中華民国総統の選挙だ。来年3月に台
湾人民は自らの意志で自らの総統を選出して、これをもって国家の主権を体現し、中華
民国の国家主権を示す。

■対外関係
 中華民国と米国には長く固い友情がある。私が政権をとれば、相互信頼関係を作り直
し、実務関係を強化する。また、大陸との対立する関係を改善し、両岸の経済貿易交流
を促して、台湾海峡を平和で安定的なところにする。これは米国や日本など他の国々の
期待に沿うと思う。
 日本と中華民国は友好国であるとともに、多くの共通利益もある。今の日本は昔の日
本とは違う。今の台湾、今の国民党も、昔の台湾、昔の国民党ではない。したがって、
昔の古い考え方で向き合うのではなく、両国の与野党と人民がより多くの交流を行い、
お互いの認識を深めたい。

■国連問題
 民進党は選挙戦のために中国を挑発し、緊張を高めているが、これは国連復帰という
正当な訴えの焦点をぼかす。国民党と民進党は国連問題でそれぞれ政策は異なるが、台
湾人民が国連で代表権を持つべきだという点では共通している。私が政権を執れば、順
応性のある現実的な政策で、目的を達する日まで努力する。

■経済再生
 国民党は「台湾を主として、人民に利益を」を前提に、機敏かつ穏健に両岸の直航と
経済交流を推進して、大陸観光客(の訪台)も解禁する。同時にASEAN(東南アジ
ア諸国連合)などと貿易パートナーを組み、CEPA(経済貿易緊密化協定)締結を目
指す。私たちの経済ビジョンは、台湾を世界経済のクリエーティブセンターとし、アジ
ア・太平洋地域における外資系企業の運営センターとすること。実現には数年を要する
が、年間経済成長率6%を目指し、2011年までに年間平均国民所得2万ドル(約235万円)
を達成する。

■政治家の清廉さ
 民進党が政権をとった後、不正問題が日々深刻化している。私は「クリーン政権」を
第一の改革目標に掲げる。自身の清廉には自信があるが、他の幹部にも「文官不要銭、
武官不怕死(文官は清潔であり、武官は死を恐れず)」を守らせる。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
2>>【読者投稿】赤シャツは敵か? [台湾団結連盟日本支部幹事長 片木 裕一]

赤シャツは敵か?

                     台湾団結連盟日本支部幹事長 片木 裕一

 昨年9月、陳水扁の退陣を迫る元・民進党主席の施明徳が主催して大々的に座り込み
・デモを行った。裏で国民党や親民党がバックアップした、との噂もあるが、明確では
ない。

 この運動は打倒陳水扁ではあるが、国民党への大政奉還目的ではない。募金は億を超
えた、連日集まった人数は万を超えたのは事実である。民進党・陳水扁への裏切りとも
言える行為である。

 ここで注目すべきは、集まった人民の思惑。

 勿論ブルーも多数いる。「赤シャツ」を旗色にしたのもいかがなものかと思う。しか
し、「陳水扁の行政は誤り」「もっと庶民を大切にしろ」という主張は理解できる。こ
れを民進党及びその支持者はどう思うか? 勿論快く思う訳はない。

 しかしこれを無視すると、彼らは投票の際、、棄権するかもしれないし、最悪は国民
党を選ぶかもしれない。国民党は今や「生活重視」を掲げており、民進党の台湾アイデ
ンティティ路線に対抗している。

 台湾団結連盟は「格差是正・弱者救済」を掲げている。このポイントにおいては、民
進党とは対立しない。ここに李登輝さんの「統独問題で争そうな、一般市民を重視せよ」
が出てくる。民進党と争うことなく、国民党のスローガンを喰ってやろう、という意志
がある。

 民進党との選挙協力は大切であるが、それは至上命題ではなく、台湾の一般市民の生
活向上がもっと大切と言う。それを理解しない候補者を切ったまで、というか、自身の
地位が大切なら、どうぞ民進党へ、という姿勢。

 民進党が相手にしない「赤シャツ」支持者に、一部でも緑陣営に投票させようという、
身を切って台湾を救おう、という気概を感じてほしい。台湾団結連盟はただの「陳水扁
路線の打倒」政党ではないし、そうあってはいけない。

 仮に党がなくなっても、台湾のため邁進すべきという李登輝理念を感じ取ってもらえ
れば幸いである。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
3>>【呼びかけ】中国国民党・馬英九の「九二共通認識」を糾弾せよ!! 

【11月18日 メルマガ「台湾の声」】

 台湾の報道によると、馬英九は今度の訪日時でも、九二共通認識を改めて確認し、中
国国民党の基本方針に変更なしと表明すると言われている(「中国国民党」、以下「国
民党」に略)。

 国民党の言う「九二共通認識」とは何か。

 即ち、“一つの中国”は「中華民国」と相変わらずの強気の調子だ。まるで、故宮博
物院から出てきた様な、国際社会で今時到底通用しない、時代錯誤丸出しの、バーチャ
ル国家の感がある。

 国民党・馬英九の本質は、“一つの中国”=「中華民国」であることは紛れもない事
実だ。読者もご存じの恐るべき地図帳にある通りで、地理的に外蒙古が中華民国に含ま
れ、国際問題になろうとなるまいと、この「一中原則」に変わりはない。

 そのくせ、馬英九は「台湾優先」を掲げ、台湾選挙民を惑わそうとしている。本質が
“一つの中国”=「中華民国」であるにも拘らずだ。

 国民党側は、立法委員選挙、総統選挙対策として「生活第一」を連呼し、陳水扁政権
が経済問題を一顧だにしない、無能だと攻撃の矛先を緩めない。

 今年の5月、陳水扁政権は、台湾正名運動の一環として、中正記念堂を台湾民主記念
館と改名したが、国民党・ブルー陣営がそれに強烈に反発したことも記憶に新しい。国
民党も陳水扁政権に倣い、時代の変化に合わせて、せめて「台湾国民党」に改名すべき
ではないのか。

 話が脱線してしまったが、馬英九訪日時、九二共通認識に焦点を合せて、改めてこの
問題を講演時の質疑応答の際に、取り上げるべきではないだろうか?

 そうすれば、馬英九の「台湾優先」の仮面を剥ぎ取り、反日姿勢と「一中」堅持論者
であることをクローズアップすることになるのではないか。

 「人民網日本語版」(2005年5月13日)によると以下の通りだ。

「92共通認識」の口頭で申し合わせた原文を発表

 中国共産党中央委員会の胡錦濤総書記と親民党の宋楚瑜主席による会談の声明が12日、
発表された。
 声明の中で、1992年に大陸部の海峡両岸関係協会と台湾の海峡両岸基金委員会が口頭
で申し合わせた原文が発表された。
 海峡両岸基金委員会は「海峡両岸(中国大陸部と台湾)が共同の努力で国家統一を求
める過程において、双方はいずれも『一つの中国』原則を堅持するが、『一つの中国』
に含まれる意味の解釈はそれぞれ異なる」と表現した。
 これに対して、海峡両岸関係協会は「海峡両岸は等しく『一つの中国』原則を堅持し、
国家統一の希求に努力する。しかし海峡両岸の事務的な話し合いにおいて、『一つの中
国』の政治的意味には言及しない」と表現した。
 声明は、前述のとおり両岸が等しく「一つの中国」原則を堅持するとそれぞれ表明し
た 「92共通認識」(両岸一中=海峡両岸は一つの中国)を基礎に、両岸の対等な協議を
早期に再開し、互いを尊重し、共通点を求め相違点を保留し、両岸が共に関心を持つ大
きなテーマを実務的に解決すると強調した。

 人民網の報道は以上だが、九二共通認識で、台湾政府が一つの中国に関して、その解
釈は双方独自の見解、解釈によるとしているが、これでは結局のところ、中共側に「一
つの中国を前提に、一つの中国を前提に」と押しまくられ、中共側に言いがかりを与え
てしまう口実になりはしないだろうか。

 この辺り、サンフランシスコ平和条約で日本が台湾を中国に返還した事実もないのに
、1972年の日中共同声明で、「台湾は中華人民共和国の不可分の一部であることを十分
理解し、尊重する。」との言質から、中共側にこれを前提として押しまくられている状
況に似ていなくもない。

 中共側にしてみれば、国際社会、特にアメリカ・日本に向けてアピールする為、台湾
と話し合いをしていると、偽りの平和的姿勢のポーズを取っているに過ぎない。所詮、
中共は羊の皮を被った狼であり、本質的には領土拡張主義者、侵略主義者であることを
見誤ってはならないのではないか。台湾まで、チベット・東トルキスタン・南モンゴル
の様な、悲惨且つ残虐な歴史を体験させてはならないはずだ。

 馬英九来日時、台湾サポーターの一日本人市民として、下記のスローガンを掲げてア
ピールしたいと思うが、読者はどのように感じられただろうか。

中共利用九二共識併呑台湾!!
絶対反対併呑台湾!!
不要「一個中国」的幻想!!
不要中華民国、要台湾国!!
台日関係没必要麻煩製造者!!
日本支持以台湾名義加入聯合國!!
日本支持台湾正名・制憲・建国!!
日本和台湾是命運共同体!!
勿忘台湾魂!!
台湾魂就是台湾救国之道!!
天佑台湾!! 加油台湾!!
------------------------------------------------------------------------------
【参考】台湾政府の「92年のコンセンサス」問題に関する立場の説明

【11月5日 台湾週報】

 「92年のコンセンサス」問題が最近多くの論争を引き起こしているため、行政院大陸
委員会は以下の立場を表明する。 

一、台湾海峡両岸間に「92年のコンセンサス」は存在しない

 いわゆる「92年のコンセンサス」とは、2000年に蘇起(元行政院大陸委員会主任委
員)氏によって創作された新名詞であり、これは1992年の香港会談において「一つの中
国の解釈をそれぞれが表明する」というコンセンサスを達成したと認識されるもので、
「92年のコンセンサス」と呼ばれている。しかし、これは全く事実に基づいていないの
である。事実、1992年10月の香港会談において両岸は「争議を先送りし、実務的に話し
合い、お互いを尊重する」という姿勢で、両岸間の交流において発生する初期的な各種
事務的問題を共に解決するために話し合った。会談の中では「一つの中国」問題につい
ても触れられたが、いわゆる「一つの中国の解釈をそれぞれが表明する」や、「一つの
中国」原則に基づく「92年のコンセンサス」は達成されることはなかった。香港会談の
中では事務的、技術的な問題が議論されたが、中国は始めから政治性の高い「一つの中
国」問題を持ち出し、「一つの中国」の枠組みを両岸協議のモデルにしようと企図し、
その後自己で定義付けを行い、1992年の香港会談の結果を「一つの中国の原則」のコン
センサスが達成されたと解釈した。同時に中国による定義の下においては、そもそも「
一つの中国の解釈をそれぞれが表明する」という空間はなかったのである。このことか
ら「一つの中国」原則は中国が設定した対台湾政策の戦略的枠組みとなり、両岸交流お
よび国際社会での活動における各方面において十分に運用されてきた。「一つの中国」
原則はきわめて抽象的であるが、具体的な運用時においては台湾に数々の制限を与え、
手足を縛るものとなっている。

二、国家の主権在民を堅持 

 台湾は主権独立国家であり、台湾海峡のいかなる現状の変更においても必ず台湾2,300
万人の同意を得なければならない。これは台湾の民意の主流であり、政府の両岸政策の
核心である。わが国政府は、中国が一方的に「一つの中国」を原則とする両岸の定義を
決して受け入れない。また、これを前提とする枠組みの下でいかなる対等でない方式に
よる両岸関係の発展も絶対に受け入れない。 

三、両岸関係は対等、互恵、平和、尊厳の原則の下で進行すべき 

 中国側は台湾の民意の発展を尊重せず、引き続き両岸間の各種協力事項において「一
つの中国」の枠組みという対話の障害を設け、国民によって選ばれたわが政府との正式
な対話を避けようとしている。これは対等と尊厳の原則に合致しない上に、平和と発展
の潮流にも背くものである。中国は口では、わが国と話し合い、敵対状態を解除して平
和協定を締結したいと言っているが、依然としてわが国に対する武力による威嚇を放棄
せず、さらには「反国家分裂法」を設けて、台湾を消滅させるためにさまざまな罠を企
み、受け入れさせようと誘導している。今後、台湾政府は国家利益と国民の要求に基づ
いて、両岸の各関心テーマについて実務的、積極的に引き続き中国当局がわが国政府と
の対話、協議を行うよう促し、両岸の平和と安定の協力体制を構築し、両岸関係を正常
化する方向に発展させてゆくものである。 

                      【行政院大陸委員会 2007年11月2日】

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●メルマガのお申し込み・バックナンバーはホームページから
 http://www.ritouki.jp/
●投稿はこちらに
 ritouki-japan@jeans.ocn.ne.jp
------------------------------------------------------------------------------
日本の「生命線」台湾との交流活動や他では知りえない台湾情報を、日本李登輝友の会
の活動情報とともに配信するメールマガジン。
●マガジン名:メルマガ「日台共栄」
●発   行:日本李登輝友の会(小田村四郎会長)
●編集発行人:柚原正敬
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Copyright(C) 2007 Friends of Lee Teng-Hui Association in Japan

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2003-10-06  
最終発行日:  
発行周期:週3回以上刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。