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【メルマガ日台共栄:第576号】 李登輝前総統の靖国神社参拝の意義【上】[甲南大学5年 坂 直純]

2007/07/28



>>>>> http://www.ritouki.jp/――――――――――――【平成19年(2007年) 7月28日】

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<<INDEX>>―――――――――――――――――――――――――――――[Vol.576]
1>> 李登輝前総統の靖国神社参拝の意義【上】[甲南大学5年 坂 直純]
2>> 7月29日(日)、児玉神社の例大祭に神奈川李登輝友の会と参列しませんか
3>> 8月19日(日)、在日台湾同郷会が福爾摩沙合唱団の東京公演を開催
4>> 名越二荒之助氏を偲ぶ会と2つの遺作
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1>> 李登輝前総統の靖国神社参拝の意義【上】[甲南大学5年 坂 直純]

 全日本学生文化会議という「学生にとって大切にすべきことや重要な問題について活
発に意見を論じ合い、次代の日本を担う人材にふさわしい見識を身につけるべく研鑽に
励んで」いる研究活動団体がある。

 昭和59年(1984年)、全国の大学サークルである「日本文化研究会」「国史研究会」
「日本教育研究会」などの代表が集まり、サークル間の連帯と相互研鑽を深め、学問的
深化を図るために、日本の文化や歴史、日本思想、国際情勢等に造詣の深い当代一流の
先生方を顧問として結成されたという。

 オピニオン誌として月刊「大学の使命」を発行している。7月12日発行の第190号で「特
集/台湾前総統、『李登輝氏』訪日」を組み、「学生による台湾論」として下記の3編
を掲載している。

1、李登輝氏が日本に訴えた中華秩序との対決 首都大学東京3年 和田浩幸
2、李登輝前総統の靖国神社参拝の意義 甲南大学5年 坂 直純
3、日台連携に生きられた草開省三先生にお話を伺って 福岡教育大学4年 平田無為

 学生の論文だからと甘く見てはいけない。なかなか読み応えがある。本誌では全日本
学生文化会議の許可を得て、李登輝前総統の来日に関する和田浩幸氏と坂直純氏の論考
を順次ご紹介したい。いささか長いので、それぞれ2回に分けて紹介したい。

 これまで本誌で紹介した来日に関する論考やレポートなどはすべて李登輝前総統にご
覧いただいている。本稿ももちろんご覧いただく。自国に誇りを持つ若い世代に関心の
深い李前総統だ。目を細めて喜ばれる様子が目に浮かぶようだ。

 先に首都大学東京3年の和田浩幸氏の論考を紹介した。続いて甲南大学5年の坂直純氏
による「李登輝前総統の靖国神社参拝の意義」を紹介したい。

 なお、文中の漢数字を算用数字に改め、読みやすくするため改行を施し、字句や句読
点の訂正など、いささか編集させていただいたことをお断わりします。   (編集部)

■全日本学生文化会議
 〒153-0042 東京都目黒区青葉台3-10-1 青葉台上毛ビル602号
 TEL:03-3476-5759 FAX:03-3476-5710
 bunkakaigi@hotmail.com 

■月刊「大学の使命」(年間購読料:3,000円)
 申し込み先 shimei@lycos.ne.jp
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李登輝前総統の靖国神社参拝の意義【上】

                            甲南大学5年 坂 直純

■62年ぶりの兄との再会

 去る6月7日午前10時、台湾前総統の李登輝氏が靖国神社を参拝された。台湾前総統で
あられる李氏が靖国神社を参拝されるというその歴史的な瞬間に、私はぜひ立ち会いた
いと思い近畿から上京した。

 李氏には、大東亜戦争の際にフィリピンのマニラで戦死された兄・李登欽氏(日本名
は岩里武則)がおられ、靖国神社に合祀されている。今回、李氏は靖国神社参拝を、
「62年前に別れた兄に頭を下げる個人的行為です」と述べられた。境内では日の丸と台
湾独立旗(編集部注:緑の台湾旗で、主に在日台湾同郷会などが使用)で迎える多くの
人々の中、靖国神社の社頭で実に62年ぶりの兄との再会を果たされた。

 マスコミなどで報道されていないが、その日の夕刻、李登輝氏は国際情勢の講演の質
疑応答で靖国神社参拝の話にふれられた。これまで李氏の参拝が実現しなかったのは、
98歳まで御存命であられた父親がおり、その父は60年間ずっと兄の戦死を信じず、李氏
は父の心情を配慮してずっと家で供養することができなかったからだという。しかし、
兄の供養ができなかった60年間も、靖国神社でその兄がずっと祀られ、慰霊され続けて
きたことに李氏はとても感謝していると述べられていた。

 その話から私は身寄りのない方などを含めた、すべての御霊を国家として祀る靖国神
社の使命の大きさを改めて感じた。講演のなかで靖国神社への参拝について「あと短い
人生の中でやるべきことをやったと思います」と述べられ、私は李氏がどれほどこの参
拝を切望されていたのかを感じた。

■李氏の靖国神社参拝にみる歴史的意義

 一方で、今回、李氏の靖国神社参拝が達成されたことは、これまでの日中関係が大き
く転換しているといえる。

 中国政府は台湾を中国の一部であると主張しているが、李登輝氏はそもそも台湾は独
立主権国家であると主張してきた。そのため平成13年に李氏が心臓病の手術のため来日
したとき、中国政府からビザを発給しないよう日本政府に圧力がかけられた。また平成
16年の2度目の来日には、政治的発言はさせず観光旅行に徹するという条件で日本政府が
ビザを発給し、外務省職員ふたりがスケジュールを掌握して監視するなど、中国政府に
おもねるような状況にあった。

 これほど中国から敵視されてきた李氏が今回靖国神社を参拝し、また講演会まで開催
できたことは大きな前進である。

 李氏はその靖国神社参拝に先立ち、自分の参拝を政治利用してほしくないと報道関係
者に語られていた。靖国神社はいつも中国などから歴史や政治問題にされてきた。そも
そも靖国神社をめぐる問題について、李氏は「中国大陸やコリアにおいて、自国内の問
題を処理できないがゆえに作り上げられたものと思っている」と述べている。李氏が言
われていることは、中国共産党による一党独裁のもとで虐げられている国民の不満が、
中国共産党へと向かないように反日を煽って、不満のはけ口としているということであ
る。

 今回、中国は李氏の参拝を批判しているものの、これまでのような内政干渉を加える
ことはなかった。そこには昨年8月15日の小泉首相による靖国神社参拝が大きく影響して
いると思う。これまで中国は歴史問題を武器として日本を骨抜きにし続けてきたが、小
泉首相の参拝は「もう歴史カードは通じない」というメッセージを中国につきつけたの
だと思う。

 中国の内政干渉に屈しないことが、国家のリーダーとしてあるべき姿だと改めて李登
輝氏は示してくださったと感じる。                   (続く)
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2>> 7月29日(日)、児玉神社の例大祭に神奈川李登輝友の会と参列しませんか

 今月7月29日(日)、台湾とゆかりが深く、昨年の例大祭に李登輝前総統揮毫の扁額を
掲示した江ノ島の児玉神社にて例大祭が斎行されます。つきましては、日本李登輝友の
会神奈川県支部(石川公弘支部長、略称:神奈川李登輝友の会)もこぞって参列いたし
ます。

  神社側よりある程度の人数を把握したいとのご希望がありましたので、恐れ入ります
が、ご一緒に参列を希望される方は下記へ書面(FAX、葉書、メール)でお願い致し
ます。是非お誘い合わせの上お越し下さい。

【日 時】 7月29日(日)13時50分〜

【集合地】 小田急片瀬江ノ島駅改札前 13:30
      (遅れた方は各自で児玉神社へ向って下さい)

【問合せ】 日本李登輝友の会神奈川県支部 佐藤雅彦
      南洋物産!)内
      TEL&FAX:045-713-7342 
      Email:harimao@r8.dion.ne.jp
      携帯:090-8108-4905

      *業務の都合上16:00〜17:00のお電話はご遠慮願います。
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3>> 8月19日(日)、在日台湾同郷会が福爾摩沙合唱団の東京公演を開催

8月19日、フォルモサシンガーズ 東京公演
【7月27日 台湾週報】

 台湾の「フォルモサシンガーズ(福爾摩沙合唱団)」は、1994年、合唱指揮者の蘇慶
俊氏を常任指揮者・音楽監督として設立、優れた台湾の合唱音楽の普及と向上、精緻な
合唱芸術の追求を主旨として組織された、台湾を代表する合唱団の1つである。

 同合唱団は結成以来、国内外で数々の公演を行ない高い評価を得ており、2001年1月に
は兵庫県宝塚市で行なわれたコンサートに出演したほか、2005年8月にも来日し、「第21
回宝塚国際室内合唱コンクール」に出場、混声の部と男声の部で金賞、女声の部で銀賞
を獲得した。

 今回、8月19日に同合唱団は東京の文化会館小ホールで「福爾摩沙合唱団 東京公演
'07」を開催する。

 同合唱団はコンサートを頻繁に開催しているほか、台湾の民族歌謡の整理・保存作業
にも力を入れていることから、今回のコンサートでも「台湾の心」「日本の魂」「世界
の風」というテーマに分けてプログラムを組んでいる。

 また、このコンサート前日の8月18日(土)には「軽井沢合唱フェスティバル2007」に
も出演する予定だ。

        ◆      ◆      ◆      ◆      ◆

福爾摩沙合唱団(フォルモサシンガーズ) 東京公演 '07

日  時 2007年8月19日(日)開場18:30/開演19:00

場  所 東京文化会館 小ホール
     JR上野駅 公園口すぐ Tel 03-3828-2111(代表)
     http://www.t-bunka.jp/access.html

入 場 料 一般:2,000円 高校生:1,500円 中学生以下:1,000円

出  演 福爾摩沙合唱団(フォルモサシンガーズ)(指揮:蘇慶俊)

賛助出演 Ensemble Evergreen (指揮:仁階堂孝)
     Canto di Alauda (指揮:三好草平)

主  催 在日台湾同郷会

協  賛 台北駐日経済文化代表処

後  援 全日本合唱連盟、JCAD日本合唱指揮者協会、東京都合唱連盟、埼玉県合唱連
     盟

演奏会ホームページ:http://www.chorusnews.net/formosa/

チケット問合せ先:formosa@chorusnews.net
         090−9846−7698(三好)
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4>> 名越二荒之助氏を偲ぶ会と2つの遺作
  『史実が語る日本の魂』と『これだけは伝えたい武士道のこころ』

 かねてご案内のように、日本李登輝友の会の設立以来、理事として活躍した名越二荒
之助(なごし ふたらのすけ)氏が4月11日に逝去され、一昨日の7月26日に「名越二荒
之助氏を偲ぶ会」が東京千代田区内の九段会館において開かれた。

 会場は文字通り立錐の余地もなく400名もの人々が参列。屋山太郎、高山正之、花田紀
凱、山際澄夫といったジャーナリストをはじめ、教育関係者や日台・日韓交流関係者な
どが遠く北海道や九州、韓国などから駆けつけて故人の人柄や業績を偲んだ。

 偲ぶ会の発起人は、小田村四郎(前拓殖大学総長)、板垣正(元参議院議員)、渡部
昇一(上智大学名誉教授)、田久保忠衛(杏林大学客員教授)、水島総(日本文化チャ
ンネル桜社長)の5名。渡部氏は所要のため欠席されたものの、会場正面に生花が飾られ
た。

 また、実行委員長は日台交流教育会専務理事の草開省三氏(本会理事)がつとめ、事
務局長は名越氏晩年の仕事をお手伝いした陸軍史家の奈良保男氏がつとめた。

 午後5時から打越和子氏の司会で始まり、主催者を代表して小田村氏が挨拶、ご遺族は
長男の名越健郎氏(時事通信社外信部長)が挨拶された。懇談に移ってからは山本卓眞
氏や湯澤貞氏、清水馨八郎氏などが次々と追悼の辞を述べられた。

 最後に、戦艦大和の号砲を聞き、皆で「海行かば」を斉唱、水島氏の声涙下る閉会の
辞をもって盛会裡に終えた。

 日本李登輝友の会関係者としては、小田村会長、田久保副会長、伊藤哲夫・柚原正敬
常務理事、水島・草開・井上和彦・佐藤健二・澤英武・中村粲・服部朋秋・林慎平・半
本茂・松岡篤志・宗像隆幸の各理事が出席。台湾研究フォーラムからは古市利雄事務局
長が出席した。

 名越氏は台湾関係では『台湾と日本・交流秘話』の編著者として著名であるが、そも
そもは『大東亜戦争を見直そう』(昭和43年)で世に出、晩年は『昭和の戦争記念館』
という全5巻の大作に象徴されるように、ほとんどの人が気づかないか取り上げるのに躊
躇する「美談」を好んで紹介された。日本に誇りを持ち、日本人としての矜持を持つこ
とを教えた。日本人ばかりではない。韓国人にも台湾人にも、自国に誇りを持つことを
歴史の事実をもって示した。

 追悼出版として『史実が語る日本の魂』と『これだけは伝えたい武士道のこころ』が
出されたので、台湾関係の著書ではないが、ここではこの2著を紹介したい。

 『史実が語る日本の魂』は、モラロジー研究所から出されている月刊誌「れいろう」
に連載された「語り継ごう日本の心」を単行本化したもの。オールカラーで数多くの写
真を駆使しつつ、24のテーマから世界に類を見ない日本の特質を明らかにしている。80
ページほどなので、日本を知りたい台湾留学生にはボリュームも内容も最適だろう。渡
部昇一氏が推薦している。

■書名 史実が語る日本の魂
■著者 名越二荒之助
■発行 (財)モラロジー研究所
■発売 学校法人廣池学園事業部
■定価 1,470円(税込)

 一方の『これだけは伝えたい武士道のこころ』は名越二荒之助氏と作家の拳骨拓史(げ
んこつ たくふみ)氏の共著。しかし、病床にあった名越氏は執筆叶わず、拳骨氏に執
筆を託した。本会理事でもある南丘喜八郎氏が編集・発行人の「月刊日本」8月号に、拳
骨氏が「遺作『これだけは伝えたい武士道のこころ』に託された名越二荒之助先生の思
い」と題して出版の経緯や内容を記している。下記にその全文を掲載するのでご参照願
いたい。

 ただ、本書は拳骨氏の方針で「支那事変」「大東亜戦争」という呼称を使わず「日中
戦争」「太平洋戦争」を用いている。それをしも受け止める度量を示すのは名越氏であ
ったが、『大東亜戦争を見直そう』で名越氏が世に打って出たことや、すでに教科書で
も大東亜戦争が使われていることなどを思えば、やはり残念である。推薦は櫻井よしこ
氏。

■書名 これだけは伝えたい武士道のこころ
■著者 名越二荒之助/拳骨拓史(共著)
■発行 (財)防衛弘済会 http://www.bk.dfma.or.jp/~sec/shohin.htm
■定価 1000円(税込)
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遺作『これだけは伝えたい武士道のこころ』に託された名越二荒之助先生の思い

                         拳骨拓史(げんこつ・たくふみ)

「終に行く 道とはかねて 聞きしかど 昨日今日とは 思はざりしを」

 靖国神社にサクラが花開いた3日後の3月23日。病床で横たわる名越二荒之助先生は
私の手を握り告げた。

 「後のことは任せた…しっかり頼むぞ」と。この数週間後、4月11日。先生はガンに
よる呼吸不全のため逝去される。享年84歳。

 名越先生との最後の会話は40分程であり、ご家族以外で最後にお会いしたのは私だけ
であった。

 その席上、先生は言葉を噛みしめるように、ゆっくりと私に語りかけた。

 「私にはやり残した仕事がある。その一つが防衛弘済会から依頼を受けていた『武士
道』本。これはメモ書き程度の目次で終わっている。この仕事を引き継いでほしい」

 私はあふれる涙をぬぐうこともできず、ただ…うなずくだけだった。

 名越先生のご遺志を継いだこの遺作は、『これだけは伝えたい武士道のこころ』とし
て2ケ月で脱稿した。

 先生はこの作品の概要を次のように話していた。

「最近は新渡戸稲造に代表されるように、空前の武士道ブームだ。だが新渡戸『武士
道』は、主に江戸時代の武士道について書かれていて、日清戦争や日露戦争、大東亜戦
争にいたる日本の武士道は書かれていない。武士道の魂は、この時代にこそ多くが花開
いた。この事実を伝えられないのは残念なことだ。いまの人々に『これだけは伝えた
い』」

 名越先生は自らの著書にサインを頼まれたとき、好んで揮毫した言葉がある。

「祈日本真姿顕現」

 …日本が真の姿を現すことを祈る…これは5年におよぶシベリア抑留を経て、大正・
昭和・平成という激動の時代を駆けぬけた先生の思いを、如実にあらわしている言葉だ
といえるだろう。

 先生は日本に左翼勢力がはびこる昭和40年代、日本の歴史教科書に「侵略」を刻めと
迫る家永三郎と戦うため、国側の弁護人となった。

「火中の栗を拾うことなかれ……」

 誰もが難役から逃げる中、先生は自らの命を引き換えにしてでも、日本の誇りと、尊
厳と、未来のために尽力しようと志されたのである。「敵がたとえ『千万人といえども
吾往かん』」先生のご心境にこれほど相応しい言葉はない。

 そして昭和56年の国会の席上、先生は参考人として教科書問題を提起した。

 じつはこの当日の朝、先生は極度の緊張のためか、声が発せられなくなっていた。

 「肝心なときに…」先生はあせった。国会に向かう時間は刻一刻と迫っている。先生
はこころを沈め、天を仰ぎ、静かに祈ること数時間。

 もう駄目か…そう思われた瞬間、先生に声がもどった。まさに奇跡だった。私はこの
事実を聞いたとき、日本の神々が名越先生を導いたのだと信じてやまない。

 こうして後年「時を止めた一戦」といわれる戦いは火蓋を切って落とされたのである。

 不死鳥の如くその声が甦った先生は、その舌鋒を如何なく発揮した。威風周囲を圧し、
整然と並びたてられる理論は完全無欠。これに反する人々は感情論でしか、批判するこ
とができなかった。だれが聞いても先生の言が正しいことは明らかだった。大東亜戦争
にわが子を送った方々は、みな涙をながして喜んだ。

 これを契機とし、日本の歴史教科書が偏向していることは広く多方面に知れ渡ること
になる。先生の至誠は、まさに天地を動かし、日本の歴史を回天させたのである!!  

 本書『これだけは伝えたい武士道のこころ』は、名越先生の我々への遺書である。先
生によって命を吹き込まれたこの書は、21世紀を生きる若者たちへの熱い思いが託され
ている。

 むろん、浅学不才な私の筆によって、先生の思いすべてを描きつくせたとは思わない。
だが生前、先生のご薫陶を受けてきたこの身なればこそ、ご霊前に恥じぬものができた
と自負する次第である。

 ここまで文面を書いて病中の先生のお姿を思い出し、ポタリ…ポタリ…と紙面に落ち
ては滲んでゆく涙を禁じることができない。男子の涙するは恥ではあるが、逝去3ケ月
を経た今でもあふれる血涙をとどめることができないことが、先生の徳望をしめしてい
る。

 私の涙は単に師弟の関係ゆえではない。日本人としての涙である。不世出の逸材、名
越二荒之助という英傑を惜しんでの涙である。

 だが古人は言う。

 「意気精神、摩滅すべからず」と。

 名越二荒之助は世を去った。だがその意気は滅んではいない。名越二荒之助は他界し
た。だがその精神は「ライシング・サン」の如く、燦然と今もなお光り輝いているので
ある。

 名越二荒之助先生と旧交ある人、また拙稿を読んで名越先生を知った人、一度この書
を手にとって見ていただきたい。先生が最期に伝えようとした日本に対する思いとは何
であったのか。「これだけは伝えたい」思いとは何であったのか…すべてはここに書か
れているのである。
                             【「月刊日本」8月号】
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