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【メルマガ日台共栄:第568号】 あとがき−『「生きる」ための往生』[京都大学助教授 柏 久]

2007/07/16



>>>>> http://www.ritouki.jp/――――――――――――【平成19年(2007年) 7月16日】

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1>> あとがき−『「生きる」ための往生』[京都大学助教授 柏 久]
2>>【読者の声】中国は世界の疫病神−北京ツアー体験記 [萩原 美香]
3>> 台湾 戒厳令解除20年 総統選にらみ与野党攻防
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1>> あとがき−『「生きる」ための往生』[京都大学助教授 柏 久]

 昨日の本誌で書きましたように、柏久編著『「生きる」ための往生−李登輝台湾前総
統恩師柏祐賢の遺言』の「あとがき」をご紹介します。

 この「あとがき」で、本書の書名の由来や出版までの経緯がよくわかるとともに、柏
久氏が李登輝前総統を恩師と仰ぐようになった心持ちもよく分かります。  (編集部)

■編著 柏 久
■書名 「生きる」ための往生−李登輝台湾前総統恩師柏祐賢の遺言
■版元 昭和堂(2007年7月刊)
■定価 1,890円(税込)

 http://books.yahoo.co.jp/book_detail/31920197

柏 久(かしわ ひさし)昭和22年(1947年)生まれ。京都大学大学院農学研究科博士
課程中退。京都大学地球環境学堂助教授。専門は環境農学原論。著書に『農業経済学の
展開過程』『環境形成と農業−新しい農業政策の理念を求めて』など。
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『「生きる」ための往生−李登輝台湾前総統恩師柏祐賢の遺言』

「あとがき」

 本書のタイトル『「生きる」ための往生』に驚かれた方は少なくないと思います。一
般に往生とは死ぬことを意味しますから、これでは、生きるために死ぬということにな
り、矛盾しているように思われるからです。この書名は、私の次男祐輔によって提案さ
れたものです。この一見矛盾しているように思われる書名、最初に聞いたときから、わ
たしには、きわめて自然な響きで迫ってきて、心地よく受け入れられました。

 この書名について、仏教に造詣が深い畏友木村道夫氏に意見を求めたところ、次のよ
うな返事が来ました。

 本当に良いタイトルだと思います。

 往生は死後のことにあるのではなく、現世を空理に則り(凡夫にとっては阿弥陀仏へ
帰依して)よりよく生きていることが往生(浄土への道)で、死後にこそ成仏(悟りを
得ること)が約束されるのでしょう。

 ただし、よりよく生きるといっても、現世の道徳的善ではなく、もちろん地位や名声
や財産などの現世利益は論外で、宗教的善―(空の智慧に基づく)無差別平等の精神―
に生きるということだと思います。

 これが意味することは、人間が現世でよりよく生きるためには往生が重要だというこ
とでしょう。わたしが喪主挨拶で話したように、父の死はまさに大往生でしたが、それ
をもたらしたのは、父の生き方そのものだったように思います。

 父の本葬に際して、ご会葬いただいた皆様にもらっていただいた父最後の著書『残
照』(北斗書房)は、浄土真宗門徒としての父の深い宗教心を表したものです。した
がって、父を追悼するという意味を持つこの書物にとって、『「生きる」ための往生』
という書名は、まことにふさわしいと思います。

 ところで、この書物の中心的な部分は、1984年に未来社から出版され、『柏祐賢著作
集』第13巻(京都産業大学出版会、1987年)に登載されている『学問の道標』です。わ
たしがこの本を選んだ理由は2つです。

 これも喪主挨拶で話したことですが、他界直前の父とわたしの息子(孫)二人との心
の対話は、息子たちに父(祖父)に対する強い関心を生み出しました。そしてその後、
息子の求めに応じて、わたしが推薦した父の書物が『学問の道標』でした。もし父祐賢
に関心を持っていただける方があるとするなら、まずこの本を読んでいただくのがよい
のではないか、とわたしは思っています。

 もう一つの理由ですが、父の死後、とある事情からWebで柏祐賢を検索せざるを得なく
なりました。そのとき、ブログでこの書物が取り上げられていることを知りました。2004
年の大晦日に台湾前総統李登輝先生がわが家を訪問されたことはマスコミにもかなり取
り上げられ、それをきっかけにして「柏祐賢とは誰か」に関心を抱かれた方があったよ
うです。そしてその結果として、この書が読まれ、ブログでも取り上げられのだと思い
ます。また、その影響を受けて、読んでみたいと思われる方も出てきたようですが、絶
版のためにあきらめざるを得なかった方も多かったと思われます。そのようなことから、
父を追悼するためにも、この書を中心に1冊の書物を作ろうと考えたのです。

 したがって、この書物は、『学問の道標』を中心とした第1部と、李登輝先生と父の関
係を明らかにする第2部からなっています。第1部と第2部をつなぐために、教育論を間に
挟みました。

 この書物を締めくくっているのは、李登輝先生の弔辞です。李登輝先生と父祐賢の関
係は、もし一言で表現するなら、やはり「百年経っても師弟は師弟」だといわざるを得
ません。天下人となられたにもかかわらず、弔辞の中で先生は、「わたしは、先生の前
で、いまだ23歳の学生です」と述べられています。この恩師を敬う心を、戦後、日本人
は失っているように思います。先生よりも自分の方が偉いと誇示するため、恩師を貶め、
中には先生の成果をあたかも自分が創出したもののように見せかける人がはびこってい
ます。これでは学問の道が廃れてしまいます。そして、このような人に教育される若い
人々は不幸です。

 李登輝先生は、いま残り少なくなった命に情熱を注ぎ込んで、日本人に「やまと心を
思い出せ!」と呼びかけておられます。わたしは、この呼びかけに応えたいと思ってい
ます。いま日本にもっとも必要なのは、この心だと思うからです。いまや、李登輝先生
は、わたしにとって恩師となりました。

 わたしは、父の遺品として1枚の色紙を李登輝先生にもらっていただきたいと思うよう
になりました。20枚ほど残された色紙のなかで、言葉も字も、わたしがもっとも気に入
ったものでした。「無量寿」と書かれています。信仰篤い浄土真宗門徒としての父の心
が表れていると思います。これをクリスチャンである李登輝先生にもらっていただくこ
とに、わたしは少し迷いもありました。そこで前述の木村氏に見解を聞きました。彼は
次のように答えてくれました。

 李登輝先生へのお礼の色紙も「無量寿」でいいと思います。宗教の本質は、有限な人
間を包み込む無限の絶対的なはたらきへの帰依の感情だと思いますので、真に敬虔なク
リスチャンであれば、よく分かっていただけると思います。「無量寿」とは文字通り、
無限の寿命をもって、われわれ凡夫を救い見守ってくれる、人智の及ばない慈悲に満ち
た不可思議なはたらきです。いいかえれば、われわれが安心して暮らし、死んでいける
根元的な拠り所とでも言ったらいいのかも知れません。それに気づくか否かが大きな分
かれ目です。祐賢先生は、若い頃からこのことを深く意識されていたのだと想像します。

 わたしがこの色紙に託している心は、李登輝先生および曾文恵令夫人のご長寿なので
す。

 さて、この書物の出版に際して、多くの方のお力添えを得ました。出版をお引き受け
いただいた昭和堂のオーナー斉藤直光さん・社長斉藤万壽子さんご夫妻、本書を担当し
て下さった鈴木了一さん・松尾有希子さん、そして父死去の残務整理で忙しくしている
わたしを手伝って下さった中西啓二さんには心から感謝の意を表したいと思います。

 そして、父の教え子でもあるわたしの大学時代の級友たち、とりわけわたしを仏教の
世界に導いてくれている木村道夫さんと福永利貞さんには、これまでのご友誼に対し感
謝するとともに、父死後も変わらぬ友情をお願いする次第です。

 2007年6月9日 李登輝先生帰国の日に

                                   柏  久
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2>>【読者の声】中国は世界の疫病神−北京ツアー体験記 [萩原 美香]

 いつ時も大変お世話になっております。

 去る6月28日から7月1日にかけ、16年前に上海から北京へ旅行して以来、HISのツア
ーに参加し、北京に留学中の娘に会いに行きました。

■万里の長城ではニセチケット騒動

 万里の長城でのことでした。チケット売り場の前に男が来て、ガイドにチケットを渡
し、その時、男が中国語で「7折」(3割引き )と言ったのが聞こえました。そのチケ
ットで入場しようとしたら、40、50歳代の私達17名は入場を拒否されました。

 世界中からの観光客で一杯になっていますので、一番後ろにいる私には状況が全然わ
かりませんでした。いったん入場口から退去して待機しているときに、チケットに「学
生票」と書いてあるのを見たツアー客がいました。

 なるほど、大人50元の入場券をダフ屋の男から、「学生票」を50元の3割引で購入し、
ガイドが15元を儲け、男は10元を儲ける仕組みでした。インチキして私達を入場させよ
うとしたのですが、それがばれたわけです 。 

 結果的に私達は万里の長城に入ることができましたが、再度入場の時に係りが大声で
ガイドのインチキを指摘し、それでもガイドが負けずに大声で応酬し、その大喧嘩の場
面を私達は見せられました 。

 ちなみに、1日目の北京動物園パンダ館、長城、い和園の3箇所の入場券の半券ともガ
イドから貰えませんでした。三箇所ともインチキしたかしら?

 我が娘は留学中の清華大学はい和園の近くにあるので、い和園の中で私を待っていて
くれました。大人入場のみの入場券は30元で、学生券は15元で、中の施設はあちらこち
らはまた別の入場券が必要となります。

 娘は清華大学の学生証で学生券を購入しようとしましたが、、ビザの関係で学生証の
有効期限が半年しかない、正規の学生ではないと言われ、学生券を売ってもらえません
でしたよ。

■あちことで道路が冠水

 北京のいたる所で急ピッチで建築し、花、木、歩道を整備していましたが、2日間と
も雨で、大した降雨量ではないのに、あちらこちらで冠水しています。建築ラッシュで
建築現場での残留生コンクリートが排水溝にすてられていたのが最大の原因になってい
ます。

 ちなみに、上海で私の日本の友人が商店街で歩いていた時に、上から生コンクリート
を浴びせられました。

 私は2晩娘と行動し、観光地のトイレはもう水洗で問題がありませんが、庶民のとこ
ろを覗いてみたら、相変わらず扉の穴の恐ろしい厠でした。表面は綺麗になりましたが、
一歩を裏に入ったら、今までと同じでした。

■お土産やの偽札

 七宝焼き博物館、シルク博物館、翡翠博物館、真珠博物館という「博物館」と称した
政府高官経営で、書、絵博物館、茶館など、日本よりちょっと安いだけの土産屋へ連れ
て行かれました。

 真珠土産屋で、買わない私達に店員が中国語で「神経病」(気狂い )と言ったのが聞
こえ、私はきわめて不愉快になりました。

 そこで私は日本語で、彼女に「あなたは日本人が中国語が分からないと思って言った
のだろうが、分かっている人もちゃんといますよ」と忠告した。

 彼女は慌てて「客に向かって言ったのではなく、他の店員に言ったのよ」と嘘をつき
ましたが、まったく中国人は嘘をつくのをなんとも思っていないようです。

 我がツアーの参加者の一人が土産屋で50元のお釣りをもらい、次の日にそのお釣りを
ホテルの支払いに使おうと思ったら、偽札だと言われました。私は識別方法を教えても
らいました。沢山の人からATMでも偽札をつかまされたという現状を聞きました。

 空港の土産屋で、私が付いているからということで、他のツアー客が遊び半分でその
偽札を使ってみました。

 レジに札鑑定機が置いてないから大丈夫かなあと思いましたが、レジ係が2、3回触
っただけで、他の店員を呼んできました。呼ばれた店員がその札を見ると「一看就知道
是仮CHAO1」(見てすぐに偽札だと分かった)と言いました。

 知らぬ顔をしていた私達に店員が「に、に、にせもの、チェンジ」と言いました。い
かに偽札が沢山出回っているかがよくわかります。

 こんな中国は本当は世界の疫病神です。               (7月15日)
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3>> 台湾 戒厳令解除20年 総統選にらみ与野党攻防

【7月16日 西日本新聞】

 【台北15日遠矢浩司】台湾は15日、中国国民党が敷いた戒厳令(1949‐87年)が解
除されてから20年を迎えた。陳水扁政権と与党・民主進歩党(民進党)はこの日を「戒
厳令解除記念日」に指定し、各地で記念行事を開催。来年3月の総統選に向けて、国民
党の独裁強権政治への抵抗から生まれた民主化運動と民進党の功績をアピールした。

 戒厳令は、中国大陸での国共内戦の敗色が濃くなった1949年5月に国民党が台湾全土
に布告。同年12月に蒋介石率いる国民党政権は台湾に逃れた。以後、世界史上最長の38
年に及ぶ戒厳令下で「白色テロ」と呼ばれる政治弾圧を行い台湾民衆を支配した。

 台北市の総統府で同日始まった「戒厳令解除二十周年民主運動映像展」の式典で、陳
総統は「20年前の今日、台湾人民の38年間の足かせが取れた。それは民衆の力と、投獄
・犠牲となった先人たちが歴史の新しいページを開いたものだ」と述べ、民主化運動と
民進党の果たした役割を強調した。14日には21年前に民主化勢力が反戒厳令集会を行っ
た台北市の龍山寺でも式典を開き、陳総統や民進党の次期総統選候補の謝長廷氏らが参
加した。

 また、行政院新聞局は11日、白色テロでの政治的迫害は6、7万件、軍事裁判を受け
た被害者は20万人に上るとの報告を明らかにしている。

 これに対し、防戦の立場に追い込まれている国民党は「20万人は誇張された数字」と
反論。10日に開いた座談会では、戒厳令を解除した故・蒋経国総統の功績も強調した。
同党の総統選候補の馬英九氏は15日、「国民党がかつて反対運動を弾圧したのは事実だ
が、民主化の過程で性格を変え、その推進を担っている」と訴えた。
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  • 名無しさん2007/07/17

     本日の読者の声の萩原さんのメッセージお気の毒ですが可笑しかったです。中国には、闇の部分が多過ぎると思います。中国人と台湾人は全く違います。