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日本の「生命線」台湾との交流活動や、他では知りえない台湾情報などを、日本李登輝友の会の活動とともに配信するメールマガジン。

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【メルマガ日台共栄:第513号】 酒井亨氏の謬見を正す [日本李登輝友の会事務局長 柚原 正敬]

2007/04/30



>>>>> http://www.ritouki.jp/――――――――――――【平成19年(2007年) 4月30日】

    ☆★☆★ 日本李登輝友の会メールマガジン「日台共栄」 ☆★☆★
            新しい日台交流にあなたの力を!!
<<INDEX>>―――――――――――――――――――――――――――――[Vol.513]
1>> 酒井亨氏の謬見を正す [日本李登輝友の会事務局長 柚原 正敬]
2>> WHOが台湾加盟案を拒否、台湾は友好国を通じて加盟求める
3>>【日台姉妹都市交流】交流具体化へ一歩前進 美濃と台湾・美濃鎮
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■5月6日「台湾のWHO加盟を支持する集い」にぜひご参加を!
 開催要綱は日本李登輝友の会のホームページに掲載 http://www.ritouki.jp/
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1>> 酒井亨氏の謬見を正す [日本李登輝友の会事務局長 柚原 正敬]

■日本李登輝友の会と仙頭寿顕「諸君!」編集長との遣り取り

 文藝春秋のオピニオン誌「諸君!」4月号(3月1日発売)に、台湾在住ジャーナリスト
の酒井亨氏による「李登輝は『転向』したのか」と題する論考が掲載されたことで、本
誌やメールマガジン「台湾の声」を中心に数多くの批判が巻き起こった。

 すでに2カ月を経過したので、これまでの日本李登輝友の会としての対応について、
特に「諸君!」編集部との遣り取りを中心に報告しておきたい。

 すでに本誌でも書いたことだが、一読してこの論考は、李登輝前総統の影響力低下を
狙って個人を誹謗中傷する予断と偏見に満ちた内容で、李登輝前総統を親中派に転向し
たと断定する短絡的で軽率な指摘は日本と台湾の離間を謀る悪質なものであると思い、
発売翌日の3月2日に「台湾の声」を通じてコメントを発表した。

 そして、翌3日に訪台して李登輝前総統に直接お会いして発言の真意を確認し、帰国後
の9日に「諸君!」編集長の仙頭寿顕(せんとう としあき)氏に直談判した。

 対応したのは仙頭編集長と担当編集者の2名で、私の要求は簡単な内容だった。

 酒井氏は李登輝前総統に取材していない。発表されたものを読み、テレビのインタビ
ューを聞いて、李登輝前総統が親中派に転向したと断定している。だが、「諸君!」は
氏を「ジャーナリスト(在台湾)」と紹介した。それなら、なぜ李登輝前総統へ取材も
していない論考を掲載したのか。また、「諸君!」はこのような論考を掲載したことで、
李前総統が本当に転向したのかどうかを確認して発表する責務を負っているのではない
か、ということだった。

 そこで、3月の李登輝学校研修団において、李前総統が「壱週刊」発言の真意について
の内容を含む講義をされたので、その講義草稿「正常化すべき台湾の国家形態」の掲載
を求めた。また、「壱週刊」発言の前提となる「台湾の危機存亡を救う道」(昨年3月の
李登輝学校研修団における講義内容)を資料として手渡すとともに、李前総統へインタ
ビューするなり、誰かと対談するなりして、その真意を発表すべきではないのかと提案
した。提案を受け入れてくれるなら、日本李登輝友の会が李前総統との仲介を引き受け
るとも提案した。

 だが、掲載した理由について、酒井亨氏の見解と「諸君!」編集部の見解とは違うと
言い、届いた原稿には編集部でかなり手を加えたという説明を受けたが、肝心の掲載理
由についての説明は最後までなかった。

 また、担当編集者は李前総統へのインタビューや対談をという私の提案に同意してく
れたものの、仙頭編集長の答えははかばかしくなかった。「やるつもりはない」の一点
張りで、理由も定かではなく、「読者投稿」なら掲載してもよいとの返答だった。

 仙頭編集長は、何が問題なのかをよく理解していないとしか思えなかったが、変更の
余地はなさそうだったので、その返答を持ち帰って常務理事会に諮った。その結果、酒
井論考には日本李登輝友の会をあたかも金日成崇拝者などと同列に「李登輝シンパ」と
断じているなど誤謬があるので、「諸君!」を読んでいる会員のことを考え、最低限、
それらを正すとともに、李前総統の中国資本誘致発言の核心を読み違えていることを指
摘した方がよいとの結論を得た。そこで、事務局長の私が執筆し、「諸君!」5月号に
投稿したという経緯である。

 これまで公表しなかったのは、5月号発売中に他での掲載は困るという仙頭編集長の
要求があったからで、明日、6月号が発売されることをもってここに紹介する次第であ
る。

■オピニオン雑誌「諸君!」の責務

 なお、仙頭編集長は、5月号まで担当して部署を移動するというので、交渉の際、次
の編集長(内田博人氏)に李前総統へのインタビューや対談をという本会提案の申し送
りすると約束した。

 すでに本会では、機関誌『日台共栄』3月号に林建良常務理事による巻頭言「李登輝前
総統の真意とは何か」を掲載し、本誌メールマガジン「日台共栄」でも「SAPIO」
誌の李前総統と井沢元彦氏の対談を掲載するなど、李前総統の真意を伝えるべく努めて
きた。

 「諸君!」は李前総統が本当に転向したのかどうかを確認して発表する責務を負って
いる状態に変わりはない。読者投稿などという措置でごまかしてお茶を濁すなら、天下
の「文藝春秋のオピニオン雑誌」の名が泣こうというものだ。

 仙頭寿顕前編集長にはすでに何が問題だったのかを分かっているはずだ。「諸君!」
編集長として有終の美を飾れなかったことは残念だが、編集長を降板したとて、活字と
して掲載した以上、その責務が消えることはない。

 後任の内田博人編集長には、事の重大性に鑑み善処されることを期待したい。

                       日本李登輝友の会事務局長 柚原正敬
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【「諸君!」平成19年5月号掲載「読者諸君」】

酒井亨氏の謬見を正す

 四月号の酒井亨氏の「李登輝は『転向』したのか」には、日本李登輝友の会の名前が
出てくる。阿川弘之氏を初代会長として発足して以来、その運営の一端を担っている者
の一人として、看過できない誤謬があるので正しておきたい。

 また、本誌発売直後、台湾で李登輝氏から直接話を聞いた者として、この論考の致命
的な問題点を剔抉しておきたい。

 まず、本会をあたかも金日成崇拝者などと同列に「李登輝シンパ」と断じているよう
だが、本会は李登輝ファンクラブでも崇拝者集団でもない。シンパシイは、日本と台湾
を運命共同体と捉えるその理念に共鳴するところに発しており、それは設立趣意書や会
則にも明らかなことだ。

 また、「親日の度合いがどんどん薄まっている」論拠の一つとして、本会訪台時の夕
食会に李氏が出席しなかったことを挙げている。しかし、これは単なる憶測にすぎない。
酒井氏は、本会などが台湾に桜の苗木を寄贈した際の二月十日に開かれた夕食会を指し
ているようだが、私は当事者として出席していたので事情をよく知っている。この日、
李氏は自身が主催する会を同時刻に開いていたので出席できなかっただけだ。これは主
催者も我々も端(はな)から了解していたことである。

 さて、酒井氏論考の最大の問題点は、李登輝氏の中国資本誘致発言をもって「親中派
に転向」と断じていることだ。

 最初にその発言を掲載した台湾の壱週刊はじめ、李氏が一貫して述べているのは民主
台湾の再生であり、国家の正常化についてだ。中国資本誘致発言は、中国との貿易経済
のアンバランスを是正するため、台湾も中国も加盟するWTOの場を使ったらどうかと
の提案が眼目である。中国人観光客誘致はその方策の一つにすぎない。WTOに触れず、
ましてやその誘致なら民進党政権の方が積極的で先行しているのだ。政府ならよしとし、
李氏なら親中派転向と断定するのだから、一知半解の謬論と非難されても致し方あるま
い。
                   (東京都 日本李登輝友の会事務局長 52歳)
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2>> WHOが台湾加盟案を拒否、台湾は友好国を通じて加盟求める

 世界保健機関(WHO)が4月11日に送付した台湾の正式加盟申請を却下する方針だ
という。その理由は、台湾が主権国家ではないからだそうだ。

 そうだとすれば、何とも面妖な話だ。

 第一に、この主権国家論は、台湾を中国の一部として加盟に反対してきた中国の主張
そのものだからだ。

 中国は今回の正式加盟申請について「WHOは主権を持つ国しか入れない国連専門機
関だ。その規定に基づいて、台湾は中国の一部分として、加盟メンバーの資格でそれに
加盟することは出来ず、また、オブザーバーとしてWHO会議に参加することも出来な
い」とのコメントを発表し、さらに「大陸側はこれまで一貫して、台湾同胞の衛生や保
健の維持、両岸の医療衛生分野の交流と協力を高度に重視している」と付言している。
いったい、これまで中国は台湾の医療衛生分野で何をしたというのだろう。

 第二に、WHOには194の国家と地域が加盟・準加盟し(2006年5月現在:外務省)、
この中には、ニュージーランドの北東2,400キロに位置する人口1,591人の「ニウエ」、
同じくニュージーランドの北東約3,000キロに位置し15の島々より成る人口13,572人の「ク
ック諸島」(いずれも外務省ホームページより)、そして北朝鮮など、日本政府が国家
として承認していないや国や地域も含まれているからだ。

 これらの地域や国家は確かに理論的には主権国家なのだろうが、人口2300万人の台湾
が加盟国になれなくて、1,591人の国が加盟国というのは、防疫面から考えてなんとも理
解しがたい話だ。

 さらに、WHOの最高意思決定機関で、全加盟国によって構成し、毎年1回開催され
る世界保健総会(WHA:World Health Assembly)にはパレスチナ自治政府や国際赤十字
など、主権国家ではない自治政府や国際機関さえオブザーバーとして参加しているので
ある。ましてやWHOは「すべての人々が可能な最高の健康水準に到達すること」(憲
章第1条)を目的に掲げているのである。台湾に住む2300万人の人々は「すべての人々」
に入らないとでも言うのであろうか。

 これは誰が考えても、明確な人権問題である。WHOは建前論から脱して、台湾人の
人権を守るための措置を早急に講ずるべきである。また、これまで台湾のWHO年次総
会へのオブザーバー参加を支持してきた日米も、より積極的な対応をとるべきである。
       
                  (メールマガジン「日台共栄」編集長 柚原正敬)
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【4月27日 台湾週報】

 4月11日に陳水扁総統が世界保健機関(WHO)の陳馮富珍(マーガレット・チャン)
事務局長に「台湾」名義でのWHO正式加盟を申請する書簡を送ったことについて、W
HOは4月25日、WHO法律顧問が国連決議案およびWHO憲章等関連法的文書を検討
後、「台湾は主権国家ではく、WHOの加盟国となる資格はない」として、この法的見
解を台湾に通知し、台湾の申請を却下する方針を示した。

 WHOスポークスマンは、「WHOのルールに基づいて、台湾の申請は『議題とせず
(Non-issue)』とした」として、今後何も処理する必要性がないことを強調した。一方
で、台湾のWHO加盟申請案が5月に開かれるWHO年次総会の議題になるかどうかに
ついては、「加盟国が決定することで事務局は決める立場にない」と表明した。

 台湾の外交部は4月26日、まだWHOからの関連文書は受け取っていないことを明ら
かにし、葉菲比・外交部スポークスマン代理は、「中華民国・台湾は主権が独立した国
家であり、過去10年台湾はWHO年次総会にオブザーバー参加を申請してきた。今回は
はじめて台湾名義でWHOに正式加盟を申請した。外交部は今後も台湾の訴えを全世界
の友邦に向けて説明を続けてゆく」と強調した。

 また、黄志芳・外交部長は、「今回台湾が推進している正式加盟案の意義は、国家全
体の意志を示すところにある。米国の立場は、台湾が有意義に参加することは支持して
いる。日本やEUの立場も米国とほぼ同じといえる。台湾はそれでも努力を続けて(正
式加盟への)支持を求める」と述べ、「台湾WHO加盟の問題は主に政治問題であり、
法的問題については台湾の立場が完全に通用しないわけではない。東ドイツがWHOに
加盟した例があるように、台湾はWHOのカヤの外に置かれるべきではない」と強調し、
友好国を通じてWHO年次総会で台湾加盟問題を議題に上げる活動を展開する方針を示
した。
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3>>【日台姉妹都市交流】交流具体化へ一歩前進 美濃と台湾・美濃鎮

 昨年11月12日発行の本誌第407号でも報じたように、昨年11月、旧国名が美濃(みの)
の岐阜県と台湾・高雄県の美濃鎮は、同じ「美濃」とするところから交流が始まった。
今年に入って関係者が美濃鎮を再訪して交流の具体化に踏み出したと、昨日の「中日新
聞」が報道している。

 日台の自治体による友好交流の締結は、1979年(昭和54年)の青森県大間町と雲林県
虎尾鎮を嚆矢として、今年3月12日に結ばれた鳥取県三朝町と台中県石岡郷まで13自治体
に及んでいるが、各自治体の交流のきっかけや協定締結時期などの詳細については本会
ホームページ活動欄の「姉妹都市交流」を参照していただきたい。

 日台の自治体交流は、日台交流を推進する大きな歯車であり、両国の国益に適ってい
る。その意味で、この岐阜県と高雄県美濃鎮にも大きな期待が寄せられている。中日新
聞の記事を下記に紹介したい。                    (編集部)
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交流具体化へ一歩前進 美濃と台湾・美濃鎮
【4月29日 中日新聞】

 「美濃」と「美濃」の交流が一歩ずつ前進─。台湾の町「美濃鎮」との交流活発化を
模索する観光カリスマの中川満さん=岐阜市菅生=が、訪台して想定される観光ルート
を巡るなど、交流の具体化に踏み出した。美濃鎮の政財界関係者も交流に前向きだった
といい、「県内に、交流の受け皿となる団体をつくりたい」と意気込んでいる。

 中川さんは、もともと旅行会社の社員。白川村の観光施設の事務局長を務めたときに
「日本の原風景づくりに成功を収めた」として、農林水産省などが「観光カリスマ」の
一人に選んだ。その中川さんが美濃鎮について「自然豊かで、古いものを残している。
日本人ゆかりの地もあり、エコツーリズムにぴったり」と熱く語る。

 美濃鎮は台湾・高雄市の北東約四十キロに位置する人口約四万五千人の町。中川さん
が調べると、伝統的な紙を使った「美濃傘」があり、陶磁器は「美濃焼」と呼ばれるな
ど、共通点は地名だけでなく特産品にも及んでいた。もとは「瀰濃」という地名だった
が、日本占領時代の一九二〇年、日本人が岐阜の美濃地方を懐かしんで名称を改めたと
される。

 中華航空の中部国際空港−高雄便が就航して利便性が高まったことも、交流を進めた
いという中川さんの気持ちを後押しし、昨年十一月に半日だけ訪れて鎮長らと面談。「
『日本の美濃に行ってみたい』との声を多く聞いた」という。この後、美濃鎮ではタペ
ストリーやネクタイピンなどの土産が製作されたほか、新たにガイドブックも作られる
など、日本からの観光客に対する期待も膨らんだようだという。

 さらに中川さんは今年になってから、交流をより具体化しようと台湾を再訪問。高雄
から、泥の吹き出す「烏山頂泥火山」、泥岩が浸食してできた「月世界」などに立ち寄
って美濃鎮入りした。

 美濃鎮では陶芸作家の窯元や、日本政府が戦前の占領時代に建てた発電所を視察。美
濃鎮の人口の大部分を占め、独特の文化、言語を持つ客家(はっか)の文化を幅広く紹
介する「美濃客家文物館」などを回った。

 また、中川さんはこの訪問の際、地元の農業団体「美濃鎮農会」が主催する盛大な宴
会にも招かれ、中国に複数の拠点を持つ企業経営者らと交流した。「質実剛健とされる
客家人から熱い歓迎を受け、感動した」と中川さん。人のつながりを大切にする文化を
肌で感じたと話す。

 現在も現地の人たちとメールで交流を続けており、「県内のいろいろな人に声を掛け、
交流団体を設立したい」と話している。問い合わせは、中川さん=電058(294)
5888=へ。                          (藤嶋 崇)

写真:宴会に招かれた中川満さん(中)=台湾の美濃鎮で
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