国際情勢

メールマガジン日台共栄

日本の「生命線」台湾との交流活動や、他では知りえない台湾情報などを、日本李登輝友の会の活動とともに配信するメールマガジン。

全て表示する >

【メルマガ日台共栄:第506号】 温家宝来日当日に衆院外務委員会で台湾の法的地位に関して質疑

2007/04/21



>>>>> http://www.ritouki.jp/――――――――――――【平成19年(2007年) 4月21日】

    ☆★☆★ 日本李登輝友の会メールマガジン「日台共栄」 ☆★☆★
            新しい日台交流にあなたの力を!!
<<INDEX>>―――――――――――――――――――――――――――――[Vol.506]
1>> 温家宝来日当日に衆院外務委員会で台湾の法的地位に関して質疑
2>> 仙頭寿顕「諸君!」編集長への公開質問状 [「台湾の声」編集長 林 建良]
3>> 蔡焜燦氏 母校を訪ねて 日本統治下の学校教育に誇り[産経新聞 長谷川周人] 
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1>> 温家宝来日当日に衆院外務委員会で台湾の法的地位に関して質疑
   長島昭久議員の質問に麻生外相が「理解し、尊重する」日本政府の立場を答弁

■安倍総理の

 先般、中国の温家宝首相が公賓として来日した際、最大の対立点は台湾問題だった。

 すでに伝えられているように「中国側は台湾独立を明確に反対することを求め、明文化
するよう強く迫り、日本側は『明記するならば、プレス発表はなくていい』と拒否し続け
た。決着がつかないまま突入した首脳会談では温首相が、『独立反対の立場を明確にして
ほしい」と切り出した』(産経新聞)という。

 しかし、安倍総理は従来の日本政府の立場を堅持すると突っぱね、歴代首相と同様に「
台湾独立を支持しない」と表明はしたものの、結局、日中共同プレス発表では「台湾問題
に関し、日本側は、日中共同声明において表明した立場を堅持する旨表明した」と記すに
止めた(下記参照)。

 この台湾問題への対応に、安倍総理が対中関係を「友好協力パートナーシップ」から「
戦略的互恵関係」と引き揚げた理由が垣間見えるようだ。要するに、日本は台湾の帰属に
関して独自の認定を行う立場にないという表向きの理由を楯に、暗に台湾が中国の領土と
は認めていないことを示したのである。

 例えば、日本は2002年以来、台湾のWHO(世界保険機関)へのオブザーバー参加をア
メリカとともに支持表明しており、3月15日に開かれた参議院の外交防衛委員会において
も、麻生外相は「現在でも台湾のオブザーバー参加が望ましいという考えに変わりはない
」と答弁している。これは台湾を「統治の実態」と見做さなければ取れない立場だ。

 つまり、「台湾の独立は支持しない」と表明はしているものの、国際機関への台湾の加
盟を支持しているのだから、台湾を「統治の実態」、すなわち主権国家として認めている
に等しい。それはWHOに限らない。台湾での天皇誕生日レセプションの開催、台湾の人
々を対象とした叙勲など、台湾を「統治の実態」と見做さなければできない措置を取り続
けているのである。

 それだけではない。昨日、国会で社民党以外の共産党をも含む全議員の賛成で成立した
海洋基本法、あるいは3月13日に署名した日本とオーストラリアの「安全保障協力に関する
日豪共同宣言」もまた安倍総理の「主張する外交」政策の一環であり、中国を視野におい
た、即ち台湾海峡の安定に資する基本戦略の発露として捉えてよいだろう。

 ところで、温首相来日の当日午前、衆議院の外交委員会において日台関係に関わる非常
に重要な質疑応答が行われていた。

 これは民主党内の議員連盟「日本・台湾安保経済研究会」の幹事長も務める長島昭久議
員による質問で、長島議員は次の5項目について麻生太郎外務大臣や政府委員に対して見
解を求めた。

1、友好協力パートナーシップから戦略的互恵関係とした日本政府の意図
2、台湾海峡の安全の確保について
3、京都・光華寮をめぐる最高裁判決のおかしさ
4、台湾の法的地位に関する日本政府の見解
5、日本版台湾関係法の制定について

 麻生外相は台湾の法的地位に関する日本政府の見解について明確に答弁している。ここ
では該当する部分のみ紹介するが、質疑と答弁の全文は下記の外交委員会の議事録をご覧
いただきたい。
                 (メールマガジン「日台共栄」編集長 柚原正敬)

■日中共同プレス発表
 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/china/visit/0704_kh.html

■第166回国会 外務委員会議事録(4月11日)
 http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_kaigiroku.htm
------------------------------------------------------------------------------
○長島(昭)委員 一八九五年の下関条約以来、台湾は日本領だったわけですから、台湾
も含む中国国家というのはなかったわけですね。その後、日本はポツダム宣言を受諾して
台湾を放棄したんだけれども、蒋介石総統が一九四五年に台湾に来て、そのときに初めて
、中華民国というのは中国本土と台湾と両方を領有する国だ、こういう宣言をした。そし
て、五二年に日本が中華民国を承認したときは、地域限定で承認したんですよね。台湾の
あの一帯をコントロールしている中華民国として日華平和条約を結んでいるわけですから
。そして、中華人民共和国は、建国、一九四九年以来、台湾を実効支配したことは一度も
ないんですね。

 こういう複雑な関係の中で、我が国は中国との関係をこれまで切り結んできた。そして
、日中共同声明を発出する直前には、中国は復交三原則というのを出して、台湾は中華人
民共和国の領土の一部であるということを認めろというふうに、しかも、既に中国に返還
されたものであるということを日本はコミットしなさい、こう言ってきたけれども、その
ようにはしませんでしたね。

 そこで見ていただきたいのは、手元に、日中共同声明第二項、第三項を掲げました。第
二項は、先ほどから何度も言っています政府承認の切りかえ、「中華人民共和国政府が唯
一の合法政府であることを承認する。」承認する、レコグナイズですね。そして第三項で
は、ここが微妙なんですよ。「中華人民共和国政府は、台湾が中華人民共和国の領土の不
可分の一部であることを重ねて表明する。」これは、中華人民共和国が表明する。「重ね
て」というところに思いがこもっていると思いますがね。

 それに対して、日本政府はどうしたかというと、この中華人民共和国政府の立場を承認
したわけじゃないんですよ。「十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第八項に基づく立場を
堅持する。」ポツダム宣言第八項というのは、御案内のとおり、台湾に対する主権を放棄
したということであります。

 この承認と、理解し、尊重するという言葉の違いというのは、実は外交用語の中で非常
に重要ですよね。この違いをぜひ端的に御説明いただきたいというふうに思います。これ
は大臣にお願いします。

○麻生国務大臣 これは物すごく大事な単語です。

 日本は、御存じのように、サンフランシスコの平和条約に基づいて、台湾に対するすべ
ての権利等々を放棄いたしております。したがって、台湾の法的地位に関して、日本とし
て独自の認定を行う立場にはないというのが、いわゆるサンフランシスコ講和条約のとき
以来の一貫したところであります。

 この前提に立ちまして、台湾に関する日本政府の立場というのは、今言われました日中
共同声明にあるとおりでして、中華人民共和国を唯一の合法的政府であることを承認した
上で、台湾が不可分な領土であることも十分理解し、尊重するということであります。そ
れ以上でもなければ、それ以下でもないというところであります。このような政府の立場
というのをこのとき表明して以来、日本としては、ずっとこのことに関しては変更してこ
なかったというのが我々の現実でありまして、今でもその立場に何ら変わることはないと
いうことであります。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
2>> 仙頭寿顕「諸君!」編集長への公開質問状 [「台湾の声」編集長 林 建良]

【「諸君!」問題】仙頭寿顕編集長へ公開質問状

仙頭寿顕「諸君!」編集長殿

「台湾の声」編集長 林 建良(りん けんりょう)

  貴殿が編集長を務める「諸君!」4月号は、酒井亨氏の論文「李登輝は『転向』した
のか」(以下、酒井論文)を掲載しましたが、李登輝前総統の発言に関するその内容には
事実の歪曲など、多くの問題があります。「諸君!」の社会的な影響力を考えれば、即刻
編集部として訂正の措置をとるべきですが、貴殿は当方かあの訂正要求を拒否されました。

 そこでいくつかの問題点に関し、ここに公開質問をいたします。貴殿が誠実にこれに答え、すみやかに訂正を行い、社会的責任を果たされることを期待します。

【公開質問状】

1、酒井論文の原始資料の一つにサピオの記事がありましたが、同論文は同記事の内容を
  正確に引用していません。なぜ掲載前にこの資料の検証をされなかったのですか。

2、酒井論文の掲載後、当方は李登輝氏に直接取材を行い、真実を明らかにするよう提案
  しましたが、なぜ拒否されたのですか。

3、酒井論文は、李登輝氏が中国の工作によって転向したと書かれていますが、これは元
  総統の売国行為を告発するものですが、その告発には説得力のある根拠は一切示され
  ておらず、著しく同氏の名誉を傷つけています。なぜこれほど悪質な内容の論文を、
  そのまま掲載されたのですか。

4、酒井論文には何の学術的根拠もない台湾人への人種差別の指摘がありますが、なぜそ
  のまま掲載されたのですか。

5、酒井論文を訂正するため、当方はそれに反論する論文の掲載を提案しましたが、なぜ
  拒否されたのですか。

6、李登輝氏に不満を持つ民進党という政党の職員である酒井氏の肩書きを「在台湾ジャ
  ーナリスト」として、あたかも公正中立な論文であるかのように見せかけたのはなぜ
  ですか。

 もし貴殿に非はないとお考えなら、以上の6項目について明確に回答し、本誌において
公開させるようお願いします。

                                      以上
******************************************************************************
 ※「諸君!」に「李登輝転向」の訂正を求めよう!

 【要望先】文藝春秋「諸君!」編集部 shokun@bunshun.co.jp
----------------------------------------------------------------------------
■関連記事
【日本李登輝友の会】「諸君!」4月号掲載の酒井論考に関するコメント 3/2
http://www.emaga.com/bn/?2007030003365288000854.3407
【寄稿】李登輝氏のイメージダウンが狙いか/酒井亨論文に駁す 3/13
 http://www.emaga.com/bn/?2007030045568193016047.3407
【論説】「李登輝の転向」はウソである 3/14
http://www.emaga.com/bn/?2007030047561528018242.3407
【酒井論文】放置するな!李登輝先生に申し訳ない!3/15
http://www.emaga.com/bn/?2007030049277782020267.3407
「諸君!」に「李登輝転向」の訂正を求める 3/15
 http://www.emaga.com/bn/?2007030049810773003915.3407
【酒井論文】 李登輝氏本人の言葉を敢えて無視! 3/18 
http://www.emaga.com/bn/?2007030057677979003261.3407
【酒井論文】反論を寄稿するのが筋では? 3/20
http://www.emaga.com/bn/?2007030060908771002416.3407
【酒井論文】 読者の「諸君!」への抗議文 3/20
http://www.emaga.com/bn/?2007030064180467002996.3407
【酒井論文】人種差別論文を掲載した『諸君!』 3/24
http://www.emaga.com/bn/?2007030073735287003185.3407
【読者便り】台湾人の名誉のために申し述べます3/26
http://www.emaga.com/bn/?2007030079128670001927.3407
李登輝氏は転向していない!−黄昭堂・台独聯盟主席3/26
http://www.emaga.com/bn/?2007030080723362002519.3407
「死ぬまで台湾に尽くす」−李登輝前総統のメッセージ 3/27
http://www.emaga.com/bn/?2007030082588987003348.3407
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
3>> 蔡焜燦氏 母校を訪ねて 日本統治下の学校教育に誇り[産経新聞 長谷川周人] 

【4月21日 産経新聞】

 台湾を代表する「愛日家」として知られる蔡焜燦(さいこんさん)氏(80)が、戦前の
日本統治下で義務教育を受けた清水(きよみず)公学校を訪ねた。赤レンガ造りのモダン
な校舎から伝わってくるのは、当時、台湾の将来を築く人材育成のため、日本本土にもな
い先進の教育設備を注ぎ込んだ日本人の熱意だ。蔡氏は「これが殖(植)民地の学校だろ
うか」という随想を発表するほどに、この学校を誇りとしているが、思い出の地をめぐり
ながら、愛日家ゆえに抱く複雑な思いものぞかせた。
                           (台中県清水鎮 長谷川周人)

 清水公学校を訪れるきっかけとなったのは、蔡氏が復刻した同校の「総合教育読本」だ
った。この学校では昭和10年、校内有線放送や16ミリ映画などを使った最新の視聴覚教育
が始まった。その副読本として童謡や神話などを集めた「総合教育読本」は日本文化の凝
縮だった。蔡氏の随想のエッセンスとともに同書を産経新聞文化面で紹介したところ、大
きな反響を呼んだ。

 当時の日本教育には、「民衆を隷属させた日本軍国主義による暗黒の一ページ」(中国
外交部報道官)という批判もある。が、蔡氏は「『公』と『誠』を重んじる日本教育は台
湾発展の源となった」と反駁(はんばく)する。

                    ◇◇◇

 「ご覧なさい。これが殖民地の学校かな?」。校門をくぐると蔡氏が、ちゃめっ気たっ
ぷりにいった。

 瓦ぶきの屋根を支える白亜の洋風円柱。見上げた天井は和風建築のヒノキ造り。廊下か
られんが造りのアーチをくぐれば、芝生を敷き詰めた中庭が広がり、南洋の常緑樹、榕樹
(ガジュマル)が木陰をつくって涼風を呼ぶ。その優美なたたずまいを目の当たりにし、
うなるほかなかった。

 「手洗い場で使った水を散水に使い、リサイクルの観念を教えた。教室には白木造りの
神棚があり、朝礼後の礼拝で作法を習い、掃除当番を通じて公共心を養った。発案者の川
村秀徳校長は400枚ものレコードを集め、校内有線放送や映画による視聴覚授業でときめく
子供心を立体的に育てた。これが72年前に日本人が台湾で作った学校なのです」

                   ◇◇◇

 新校舎の落成から半年足らず昭和10年4月21日早朝、大地震が台湾中部を襲った。震源
に近い清水一帯でも家屋が倒壊し、死者320人を超す大惨事となったが、新校舎はびくとも
しなかったという。

 「おやじは土をこねて急ごしらえのかまどをつくり、粥を炊いて被災者に配った」。「
減私奉公の日本精神に生きる父親」の姿を脳裏に焼き付け、見舞金を贈られた昭和天皇に
親近感を抱いたという蔡氏は、図らずも地震を通じて「愛日家」としての第一歩を踏み出
すこととなった。

 蔡氏は高台にある地震の慰霊碑から清水を見下ろしながら、静かにこう語った。「いつ
か私が死んだら、遺骨は3つに分けて散骨させる。葬式はしない。そして『拝啓 おやじ
の友人の皆様 父はあの世で待っているそうです』と息子に公告を出させます」と。

                  ◇◇◇

 「粋だろう」と言わんばかりの蔡氏に、日本へ託す言葉を期待したが、続きはない。代
わりに、脱いだ上着をひょいと肩にかけ、こう歌った。

 ♪ ふるさとの山の青さよ、尊さよ なんで頭がこう下がる あの木、あの森、あのせ
せらぎも みんな昔の夢が住む
               (「ふるさとの灯」作詞・西條八十、作曲・早乙女光)

 「愛国心をはぐくんだ日本教育は、激動の戦後を乗り越える心の糧。しかし、行き場を
失った愛国心ほど悲哀に満ちたものはない」。ある親日派長老はこういって肩を落とすが
、戦後日本が領有権を放棄した後の「台湾」は、世界に法的存在が認められず、蔡氏には
日本教育でたたき込まれた「愛すべき祖国」を持てないでいる。

【写真】校清水公学校の在校当時に使った教室前で思い出を語る蔡焜燦氏(撮影・長谷川
周人)
【写真】校長室では昔の楽譜を見ながら校歌を口ずさんだ(撮影・長谷川周人)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●メルマガのお申し込み・バックナンバーはホームページから
 http://www.ritouki.jp/
●投稿はこちらに
 ritouki-japan@jeans.ocn.ne.jp
------------------------------------------------------------------------------
日本の「生命線」台湾との交流活動や他では知りえない台湾情報を、日本李登輝友の会の
活動情報とともに配信するメールマガジン。
●マガジン名:メルマガ「日台共栄」
●発   行:日本李登輝友の会(小田村四郎会長)
●編集発行人:柚原正敬
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Copyright(C) 2007 Friends of Lee Teng-Hui Association in Japan

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2003-10-06  
最終発行日:  
発行周期:週3回以上刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • 名無しさん2007/04/21

    それにしても我が日本の、だらしなさが見えて来る感じです。ああ〜日本