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【メールマガジン日台共栄:第110号】与党陣営の得票率の伸びに台湾の民意を見た

2004/12/12

>>>>> http://www.ritouki.jp/ ―――――――――【平成16年(2004年)12月12日】

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1>> 与党陣営の得票率の伸びに台湾の民意を見た
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1>> 与党陣営の得票率の伸びに台湾の民意を見た
   連戦主席の「中華民国の勝利」や「新しい民意」説は「空宣言」

 昨日行われた台湾の立法委員選挙の結果が判明した。戦前の予想に反して、与
党の民主進歩党(民進党)が80議席から89議席へ増やしたのにもかかわらず、台
湾団結連聯(台聯)の票が伸びず現状維持の12議席にとどまり、総計101議席で過
半数の113議席に届かなかった。一方、野党陣営は中国国民党が66議席から79議席
に増やし、親民党が44議席から10議席減らして34議席に甘んじたものの、新党を
加えて過半数を越える114議席となった。
【台湾立法院選挙結果・各政党の得票率と当選者数】
政党名    得票率  当選者数 
民主進歩党  37.98%  89
中国国民党  34.90%  79
親民党    14.78%  34
台湾団結連盟  8.28%  12
無党団結連盟  3.86%  6
新党      0.13%  1
その他          4

 各紙の報道では、「中国とのトラブルを嫌う中道層の離反を招いた」(朝日)
とか「急激な台湾化を懸念する民意のバランス感覚が働いた」(読売)、「新憲
法施行など陳氏の進める政治体制の「台湾化」は見直しを迫られそうだ」(共同
)といった見方が主流のようだ。中国国民党の連戦主席も「中華民国の勝利だ。
新しい民意を示した」と宣言したが、果たしてそうだろうか。
 確かに、野党陣営は過半数を越えた。しかし、得票率をみると、まったく横這
いなのであり、逆に与党は確実に伸ばしていた。
 前回の2001年の投票率は、民進党が33.4%、台聯が7.8%、総計41.2%。一方、
中国国民党は28.6%、新党は2.6%、親民党は18.6%、総計49.8%。
 では、今回の得票率はというと上記のように、与党陣営は46.26%と5.06%も増
やしているのに対して、野党陣営は49.81%と0.01%しか伸びず、まったくの横ば
い状態だった。
 では、なぜ与党陣営は得票率を伸ばしたのにもかかわらず、議席数が伸びなか
ったのかといえば、中選挙区の戦い方において野党の方が長けていたからだった
といえよう。その点で「民進党は、過半数獲得を狙い公認候補を増やしすぎた。
(民進党も台聯)もともに中選挙区制のわなにはまり、共倒れした」(松田康博
・防衛研究所主任研究官)や「支持者の票の割り振りで組織票を有効に生かした
国民党などに作戦負けした」(渋谷司・明道管理学院副教授)、あるいは「緻密
な『配票』(複数の同党候補にバランスよく票が入る調整)で議席の取りこぼし
を防いだ結果だった」とする世界日報などの指摘は傾聴に値する分析ではないだ
ろうか。
 要するに、中国国民党の勝利は選挙戦術によるものだった。台聯候補が高得票
にもかかわらず次点にとどまったことも、同様の理由が大きいだろう。
 確かに、朝日などが見るように「中国とのトラブルを嫌う中道層の離反」や「
急激な台湾化を懸念する民意」も働いたであろうが、台湾住民の民意は台湾新憲
法制定や台湾正名を掲げた与党を支持する方向で着実に伸びていたのである。そ
れ故、議席数は伸ばしたものの野党陣営の得票率に変化はないのであるから、共
同通信の「『台湾化』は見直しを迫られそうだ」という指摘は得票率を無視した
、世論をミスリードするものであり、連戦主席の「中華民国の勝利」や「新しい
民意」説もまたまったく説得力を欠いた「空宣言」といっても過言ではない。
 いずれにせよ、台湾の民意は確実に台湾化に向かっている。李登輝前総統はこ
の選挙結果を受け「努力を続けて欲しい」と語ったというが、まさに台湾アイデ
ンティティが高まる傾向は変わっていないのである。台湾の民主主義化の流れは
、もう誰にも止められない。中国国民党でさえ「愛台湾」を唱えざるを得ないの
だ。
 では、陳水扁政権に与えられた課題はなにかといえば、今までの少数与党体制
という「ネジレ」を覆せなかったことによる厳しい議会対応である。しかし、日
本でも村山首相をトップに据えた「ネジレ現象」を覆したのは国民の力だったの
である。次回の2008年の総統選挙と立法委員選挙のときこそ台湾の真価が問われ
るのである。
 その点で、選挙結果が判明した後、陳水扁総統が潔くその結果を受け入れて発
表した談話は、さわやかでさえあった。今後の台湾の方向性はここに明確に指し
示されている。今朝のメールマガジン「台湾の声」から紹介する。
                               (編集部)
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選挙結果に対する陳水扁主席の談話

 激戦の選挙戦をへて、第6期立法委員選挙は終了した。選挙結果について、民
主進歩党は素直に受け止めたい。まず、私はすべての政党・党派の当選者にお祝
いを申し上げたい。当選者の日ごろの努力が有権者から支持を得たことである。
そして当選できなかったその他の候補に対しては慰めの言葉を申し上げたい。み
なさん、ご苦労さま! 結果のいかんにかかわらず選挙は終わった。このとき、
最も重要なことは、個々の政党の勝敗ではなく、諸手を挙げて、心を開いて一つ
の団結した台湾を抱きしめたい。
 今回の立法委員選挙で、すべての仲間の努力と人民の支持によって、民主進歩
党は89議席を獲得した。これは前回の87議席より2議席増やしたことになる
。得票率も33.38%から35.72%に増えた。議席と得票率が小幅に伸び
たものの、当初の目標とはかなりの開きがある結果となった。また多くの優秀な
仲間も当選できなかったことも、非常に残念に思う。私自身をはじめ、民進党は
この点について深く反省しなければならない。われわれの努力が足りなかったこ
と、民衆の期待に応えることができなかったことについて、私は本党の支持者お
よび落選した候補者に対して深くお詫び申し上げたい。そして全面的な責任を負
いたい。
 しかし一方で、われわれは台湾人民の民主進歩党に対する鞭撻と支持に感謝し
たい。民意の力こそが民進党の持続的な成長を支えてきたし、われわれは民意を
もとに将来も自らを反省し、より多くの努力を傾けていかなければならない。全
党の仲間、選挙対策の幹部のご労苦に対して、私は衷心より感謝の言葉を捧げた
い。
 次に、われわれは台連の黄主席およびすべての同党候補に対して、また李前総
統の尽力に対しても感謝を申し上げたい。民進党と台連は兄弟党であり、選挙の
過程で、兄弟はそれぞれ努力してきたが、競争の中にも協力があり、ともに同じ
理想に向かって邁進してきたことは事実である。将来的にも団結を強化し、国会
の安定化と政局の安定のためにプラスの役割を果たしていけるよう協力していき
たい。
 また、同時青陣営のすべての候補と支持者、および国民、親民、新党の三党の
主席にも敬意を表明したい。与野党が競争し、努力していくことで、台湾の民主
主義がより発展し、さらに立法委員選挙が平和裏に終了させることができるから
である。選挙が終わった今、和解と協力の始まりである。次期の国会が誕生した
後は、与野党が良質の競争、理性的なチェックを行い、行政と立法の間の関係を
改善していく必要があると考える。
 われわれは、選挙行政事務にあたったすべての人々、選挙運動期間中に社会の
治安維持にあたり、不正選挙の摘発にあたってきたすべての検察・警察の関係者
にも感謝したい。社会のさまざまな勢力からの強い期待と関心の中、これらの方
々が労力を惜しまず、任務を果たされたことは、台湾の民主主義の深化にとって
、最も大きな貢献を行ったといえるからである。私と民進党はすべての人に再度
感謝を申し上げたい。
 また、先輩や仲間たち、全国の同胞たちよ。民主進歩党はこれほどの劣悪な環
境の中にもかかわらず、永遠にさまざまな困難に立ち向かい、勇敢にも前進して
いくことを誓う。選挙活動期間中、私と民進党は全国国民に対して多くの公約を
発表してきた。われわれは一切の努力を傾けることで、理想を一日も早く実現さ
せていきたい。安定と団結は、今回の選挙の二つのテーマであった。そしてこれ
こそが、与野党の協力および社会的和解という究極的目標でもある。
 選挙を行うことの最も重要な意味として、誰が多数か少数かにかかわらず、競
争と議論を通じて、国家発展に関するコンセンサスを確立し、台湾を進歩し、団
結した集合とすることである。選挙が終わったいま、人民の民主的な決定が明ら
かになった。これこそが、われわれの今後の出発点である。われわれは与野党、
各界の団結と協力を求めていきたい。そうして、彼我が互いに競争することを、
国家を前進させるための最大の原動力に転化させていかなければならない。それ
によって、「台湾の団結、両岸の平和、社会の安定、経済の繁栄」といった未来
像を実現し、「平和を保ち、幸福を勝ち取」り、国家の前途と人民の幸福のため
にともに努力していかなければならない。

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